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Lecture.601

感情の力と性質〜感情に振り回されないためにできること〜

講師:三島桃子

感情に敏感すぎて振り回されるような状態はしんどいですね。では感情が麻痺しているぐらいの方がラクに生きられるのでしょうか?それがそうとも言えないのです。
感情に振りまわされるという状態も、感情の麻痺も、実はその背景には「感情の抑圧」が隠れています。人は、感じるのがつらすぎると思うようなことがあると、防衛反応として、知らず知らずのうちに自分で自分の感情を抑圧し、なかったもののようにしてしまうことがあります。しかし、抑圧された感情はなくならず、私たちの心の内に溜め込まれ、感情の便秘状態を引き起こします。便秘ですから、出よう出ようとする力が働き、それなのになかなか出なくて、結果、様々な問題が引き起こされます。
どうも扱いがやっかいにも思える「感情」というもの。感情は何のためにあるのでしょうか。その力や性質を知ると、感情に振り回されないようになるためにできることが見えてきます。

Keywords
感情の麻痺 抑圧 感情に敏感 振り回される 感情の解放

◎リクエストを頂きました◎
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疑問なんですが、感情が平坦したり、鈍麻したりすると何か悪影響があるんでしょうか?感情に左右され疲れすぎる人には、ある意味幸せなんじゃないかと思うんですが。私は感情に過敏すぎて心を切り離したいくらいです。心理学というより哲学に近いかもしれませんが、何故人に感情が必要なのかもっと掘り下げて欲しいです。

(一部編集させていただいております。)
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リクエストをいただきありがとうございます。

感情に敏感すぎて振り回されるような状態はとてもしんどいですよね。いっそ感情が麻痺して何も感じない方がラクなのではないか?と思うのも無理はないでしょう。感情って一体何の役に立っているのでしょうか?そして、感情に振り回されないようになるにはどうしたらいいのでしょうか?

 

□感情は人と人をつなぐもの

人間に複雑な感情がそなわっているのはなぜなのか、ということについては、学術的な研究もされているかと思いますが、臨床心理の視点から言えることは、私たちは感情で人とつながる、ということです。

感情が動かない状態では、人と人はつながることができません。

親しい人を思い浮かべてみてください。もし、その人と顔を合わせても何も感じないとしたら、「親しさ」も感じなくなるでしょう。まるで見知らぬ、なんの関わりもない人と同じような感じになってしまうと思います。

逆に、見知らぬ人でも、困っているところを助けてあげて、「ありがとう」と言われ、「いえいえ」などとやり取りする時、相手の感謝の感情と、この人を助けられてよかったな、というような安堵の感情が交わり、温かなつながりを感じられるんですね。

 

□感情が麻痺してしまったらどうなる?

もし感情を感じなくなってしまったら、私たちは人とのつながりを感じられなくなります。

人とのつながりが感じられないと、人間関係を築きにくいので、友達や恋人もなかなかできないですし、できてもすぐに縁が切れてしまったりします。仕事の面でも、職種にもよりますが、人との交流を求められるような仕事であれば支障が出てくるかもしれません。

感情が麻痺したまま生きていくというのは、悪いことというわけではないのですが、私たちにとってあまり具合のいいものではなさそうです。

 

□「感情に敏感すぎる」イコール「実は感情の抑圧がある」

一方、感情に敏感すぎるのも大変です。

実は、感情に敏感すぎるとか、感情に振り回されるということの背後には、「過去の抑圧された感情」が隠れていることがよくあります。

(感情の麻痺も感情の抑圧から起こります。これについては心理学講座のバックナンバーを参考にしていただければと思います。)

・両親が忙しくて寂しかったけれど、寂しいと思うのも苦しくて感じないようになっていた

・外で遊んだりすることを楽しいと思うのが、重病のきょうだいの手前申し訳なくて、いつの間にか楽しいはずのことを楽しいと思わなくなった

・ショックな出来事を思い出したくなくて、その出来事の中で感じた感情もないものと思いたくて、感じなくなった

など、いろいろなケースがありますが、一種の防衛反応として感情の抑圧が起こることはよくあるのです。

抑圧された感情は、まるで存在していないように感じますが、実はしっかりと溜め込まれています。溜まって溜まって出ないもの、と言えば、そう、「便秘」ですね。感情の抑圧は、感情の便秘状態を引き起こします。

 

□抑圧された感情の解放のために

溜まりに溜まった感情は、いつも出口を求めています。

何かちょっとしたことがあっただけなのに、心が激しく動揺して涙が止まらなくなるとか、人が落ち込んでいるのを見ると自分までひどくつらくなる、というのは、「日常のちょっと感情が動く出来事」を出口として、溜まったままになっている感情が出てこようとするために起こる作用です。

しかし、このやり方では本当に発散されるところまでいかないことが多く、出そうになっては引っ込み、出そうになっては引っ込みで、便秘状態はなかなか解消されません。

一体どうすればいいのでしょうか。

溜め込んでいた感情が、例えば悲しみであるなら悲しみとして、寂しさであるなら寂しさとして、愛しているという思いであれば愛として感じる、というように、自分が抑圧してきた感情の正体をある程度つかむと、スムーズに出しやすく(感じやすく)なります。

抑圧している感情の正体がつかめたら、その感情をしっかり感じて、とことん感じ切ると、その感情は消化されてしまいます。ただし、感情に振り回されるような状態になっている場合、溜め込んでいる感情はいくつもあるかもしれませんので、このようなプロセスが何度か必要になることが多いと思います。

最初に触れたように、感情とは人と人をつなぐ力を持つもので、感情と感情の交流が起こる時にその力がより強く生かされます。1+1が、3にも、5にも、10にもなるというのが感情の性質です。

その性質からすると、一人で過去の抑圧された感情を感じる、というのも効果はありますが、カウンセリングの場でカウンセラーと共に感じる方が、より深く感じることができる場合が多いようです。また、ワークショップなどの場で、他の参加者と感情を分かち合うことも効果が大きいですね。

 

参考になりましたら幸いです。

(完)

 

関連する講座へのリンク集

394.感情世界へのお誘い〜感情と私たちとの究極的な関係〜
416-1.麻痺した感情が起こす問題(1)〜感情が麻痺する理由〜

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