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Lecture.53 恐れと真実の心理学

講師:原裕輝

恐れというのは私たちに日常的につきまとう感情です。 恐れがないという人はいないんじゃないでしょうか?
Keywords
恐れ
防衛
過去
真実
経験

● 恐れという感情 ●

恐れというのは私たちに日常的につきまとう感情です。
恐れがないという人はいないんじゃないでしょうか?

恐れというのは、私たちの誰でもが、余り感じたくない感情の一つですよね。
“また、失敗しちゃうんじゃないか?”
“また、ふられちゃうんじゃないか?”
“また、怒られるんじゃないか?”
なんて、あまり感じたくないですよね。だって、しんどくなったり、疲れてしまったり、
気分が滅入ったりしまいますから。

恐れというものは何なんでしょうか?
簡単に言ってしまえば、
“過去の経験からの未来への防衛”
になります。私たちは、過去の経験からいろんなことを学びます。過去の嫌な経験、
失敗した経験、傷ついた経験から、身を守るため。
もう嫌な目にあわないように、もう失敗しないように、もう傷つかないように、防衛する
心理がでてきます。これが恐れとなります。

例えば、大好きな人に告白、これはワクワクすると同時に恐いですよね。
ポジティブラインでは、
“この人と付き合えたらムフフフ・・・あんなことも、こんなこともムフフ・・・”と
ワクワクしますが、
ネガティブラインでは“振られてしまったらどうしよう、嫌われちゃったらどうしよう”
という恐れがいっぱいでてきます。
これは、過去の経験がこの恐れを作ってるんですね。

告白で断られた経験が無くても、過去に人から拒絶されたと思った経験や、愛を受け取って
くださいと思って近づいたのに受け取ってくれなくて傷ついてしまった経験から、もうあの
時のように傷つくのは嫌だ、ハートが痛くなる思いは嫌だという恐れの感情が生まれます。
それが告白する時の恐さになってでてくるんですね。

もう傷つかないようにという“過去の経験からの未来への防衛”が恐れの正体なんですね。


● 恐れ、それは真実? ●

昔、会社の上司が苦手というご相談をいただいたことがありました。
カウンセリングをしていくと・・・・・
その人は昔お父さんに、こっぴどく怒られた経験があり、その経験からどうも目上の男性を見る
と自分に きつくあたったり、厳しくしたりする恐いイメージがするそうでした。
学生時代は空手をしており体育会系のクラブらしく、クラブの先輩は厳しかったそうです。
そこで、更に目上の男性に対して、きつそうなイメージや、厳しいイメージは強化されていきま
した。

そして、その彼は社会人になった時、会社の上司を見ると目上の男性ばかり、(入社当時は、そり
ゃそうですね。)目上の男性に対してキツイ、厳しいのイメージを持つ彼は、上司に対して苦手意
識ができていました。その苦手意識というものは、キツイことを言われるのでは?厳しいことを言
われるのでは?という恐れからくるものでした。

上司に対して苦手意識がある彼は、なるべく上司と目をあわさないようにして、なるべく声をかけ
られないように努力していました。
しかし、幸か不幸か彼は仕事ができたので上司に信頼され重要な仕事を頼まれたり、声をかけられ
ることが多かったそうです。

更に上司からなるべく声をかけられないでおこうという努力をしなければならず。
それは、ストレスとなっていったとのことでした。

この話しのポイントは、この恐れは真実なんだろうか?ということなんですね。

ご相談いただいた彼は、過去の経験から目上の男性にキツイ、厳しいのイメージを思い浮かべてしま
い苦手になっているとのことでしたが、では今の会社の上司は本当に厳しい人だろうか?自分にキツ
ク当たる人なんだろうか?とよくよく考えるとそうとは限らないわけですよね。
もしかしたら、実はやさしい人かもしれないわけですよね。

ですが、恐れがあるから、なるべく目を合わせないように、なるべく声をかけられないように一生懸
命努力して、その上司の真実の姿はわからないままになっているのです。


こんなことって、私たちにはいっぱいあるんですよね。
恋愛でこっぴどい目にあった女性でしたら、「男なんて・・・」と男性に対して嫌なイメージをもって
しまったり、恋愛することが恐くなったりします。
信用していた人に裏切られた経験がある人だったら「人ってどうせ自分のことばかりしか考えないんだ」
と思い、人を信頼することが恐くなってしまいます。
確かに、ひどい男性や、裏切る人はいるかもしれませんが、世の中全員がそうかというとそうじゃなな
いと思います。
いい人もメチャクチャ多くいると思いますが、恐れがあると真実が見えなくなってしまい恐ればかりを
見てしまうんですよね。


恐れで真実が見えなくなり、身動きが取れなくなったり、自分を苦しめてしまう時は、
“この恐れは真実なんだろうか?”
“過去の経験に振り回されて真実が見えなくなってないだろうか?”
ということを自分に問いただしてみることも大切だと思います。


● 恐れに飛び込む ●

先ほどの会社の上司が苦手というご相談いただいたクライアントさんとカウンセリングをしていくうちに、
過去の経験から上司を恐れてばかりいて真実をみていなかったんだなぁ、その人自身をみていなかったん
だなぁということをクライアントさんは気づかれていきました。
そこで僕は、こんな提案をしました。
「勇気がいりますが、一度あなたのほうから、その上司にお酒を飲みに誘ってみては
 どうでしょうか?」

「え!本当にそんなことするんですか?」そんな反応が帰ってきました。
それは、たしかに嫌だろうなと僕も思いました。
でも苦手な上司からなるべく目を合わせないように、なるべく声をかけられないようにと逃げ続けつづ
けるのもストレスになりますから、恐れに飛び込んで向かい合ってみたほうがストレスが減ると考えて
の提案でした。

後日カウンセリングにこられたクライアントさんの報告は、

「いや〜、飲みに行きましょうって声をかけるまではもう心臓がドキドキしてビビッてましたけど、飲み
にいったら意外と気さくな人柄だってわかりましてね。
 上司に対する見方が変わって、会社でも少し気軽にいられるようになりました。」

という報告でした。

人は恐いという気持ちがでてくると逃げたくなります。
このクライアントさんも上司からなるべく目を合わせないように、なるべく声をかけられないようにと
逃げ続けていたわけですが、でも、逃げてもこの恐れは追っかけてきていたんですね。
そして、追っかけてくる恐れにまた恐れる。
人は、恐れに恐れているときが一番恐いですから、時には恐れに飛び込んで向かい合ってみることが大事
なのです。

もちろん勇気がいりますが、恐れの中に居続けるよりも、飛び込んで恐れという幻想を真実に変えること
が大切な時もあります。


● 恐れは必要がないか? ●

しかし、恐れという感情自体がしんどかったり、疲れたりするもので、まったく駄目で役に立たないもの
かというとそうではありません。
危機回避や、危険予測には、とても役にたっています。
「これ以上太ったらやばいなー」って思えるからこそ食事に気をつけて体重をコントロールをしようとし
たり(まぁ、僕自身が今そうなんですが・・・・)火事は、恐いと思うから火の始末や、ガスの元栓の
管理などに気を使ったりしまうよね。

恐いという感情がなければ、体の管理をせずに食べ過ぎてしまうと肝臓がフォアグラ状態になってしまっ
たり、台所で天ぷらを揚げっぱなしでお昼寝してしまったり、家の中で花火をしてしまったりしかねません
よね。(まぁ、常識的にはそんなことをする人は無いとは思いますが)

これも“恐い”という感情が、“危ないからやめときなさい”という信号をだしているから、恐いから、
危ないからやめとこうと思えるわけですね。

そういう意味では、恐れは僕たちに欠かせない感情ですし、とても役に立っていると思います。
そのいっぽう、恐いという感情が、僕たちの行動を邪魔したり、しんどくさせてしまったり、疲れさせて
しまったり、真実を見えなくさせたりもします。

恐れがまったく無いのもこまるのですが、ありすぎるのも困りますね。
ありすぎる恐れは無くしていくことが大切かと思います。
その一つに“この恐れは真実か?”という疑問を自分に投げかけてみるといいと思います。
そして勇気をもって、恐れに立ち向かうことも大切ですね。

 

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