燃え尽き症候群(バーンアウト)の正体と回復へのステップ

最近なんだかやる気が出ない。人と関わるのがしんどいと感じている方へ。
今回は、燃え尽き症候群(バーンアウト)はなぜ起きるのか?
心理的な仕組みと回復のステップを、やさしく解説します。

「がんばれない自分」を責めていませんか?

「最近、いままでやれていたことが出来なくなってきた」
「ちょっとしたことで、イライラすることが増えて、ケンカが多くなった」
「お休みになると、ベッドから起き上がれない」
休んでいないわけじゃないのに、ぜんぜん、回復しないんです。
どうしたら「元の自分」に戻れますか?
こんなお話をカウンセリングではよくお伺いします。
焦る気持ちはすごく理解できるのですが、
こういうとき、私たち心理カウンセラーは、こんなことをお伝えすることが多いのです。
「元の自分に戻る」のではなく「自分に合う生き方」を一緒に探していきませんか?って。

◇燃え尽きの正体は「枯渇」ではなく「防衛反応」

通常の疲れは「休む→回復する」というサイクルが成り立ちますが、燃え尽きているときには、休息だけでは回復していかないことが多いようです。
というのも、バーンアウトの本当の正体は
「慢性的なストレスに対して、心と体が出した最後の防衛反応」
「頑張り続けた人が、最後に自分を守るために選んだ、心の緊急停止」これがバーンアウトの正体だからです。
言い換えれば、心と体が、あなたのことを守るために
自動ブレーキが作動している状態なのですね。
ですから、燃え尽きから回復するために必要なのは「ただ休む」だけでは難しいのです。
十分に休んだ上で
「エンジンが焼き切れてしまうような生き方」から「自分も大切にする生き方」へシフトチェンジしていくこと。
それが、本当の意味での回復につながっていくのですね。
また「元の自分に戻る」という発想自体、かなり精神的に消耗している状態のときに出てきやすい言葉だったりします。
体や心が限界に近いとき、人は「以前の自分」を基準にして、今の自分を「ダメな状態」と見なしてしまいやすくなるのです。
ですから「元の自分に戻らなきゃ」と焦っているときほど、一度立ち止まり、しっかり休息を取りながら、頑張り方を見直していくことが大切なのですね。

◇回復への4ステップ

バーンアウトからの回復には、段階があると言われています。
今回は4つのステップに分けてご紹介しますね。

実際の回復には、このステップ1〜4を行きつ戻りつしながら、ゆっくりと回復していくことが多いようです。
あなたに合うステップをよかったらお試しくださいね。

ステップ1:自分に気づいてあげること。

頑張り屋さんが心や体を立て直していくためには、
なにより自分が「限界にいるんだ」と気づくことが大切だったりします。

なぜなら、自覚ができないと
もっと頑張れるはず、と追い込んでしまいがちですからね。

よかったら、自分に言ってあげてください。

「疲れた」と言っていいよ。
「しんどい」と感じていいよ。
「もう無理」と思っていいよ。

まず、あなた自身が、自分の状態に気づいてあげることが大事ですよ。

ステップ2:「休息」の時間を作る

バーンアウトからの回復に最も必要なもの。
それは「休息」です。

人によって、必要になる休息の時間は違います。
とにかくたっぷりと、休息を取っていきましょう。

とはいえ、特別なことをしなくても大丈夫です。

・好きな温度のお風呂に、ゆっくり浸かる
・誰とも話さない時間を持つ
・大好きな音楽を、ただ聴く
・空を、ただ眺める

「これをして何になるの?」と思うような小さなことでも、構いません。

「自分の気持ちが、ほんの少しだけでも軽くなりそうなこと」を日常に取り入れていきましょう。

それが、回復の種になりますよ。

がっつりとお休みが取れるのであれば
旅行などに出掛けて、日常から離れるのも効果的。

頑張り屋さんほど「休んだら、もう頑張れないのでは」と感じがちだとは思うのですが
たっぷりと休むことができた分だけ、回復は早くなります。
焦りを感じているときほど、休息を自分に与えてあげてくださいね。

ステップ3:「つながり」を少しずつ取り戻す

バーンアウトが進むと、人との関わりがしんどくなることが多いようです。
人が嫌いになったのではなく、自分を守るために距離を取っているのですね。

ですから、無理に社交的になろうとしなくていいのですが
できるときには、安心できる人と、ほんの少しからいいので「つながること」を試みてみてください。

たとえば、連絡をとってみたり、
話を聞いてもらう時間を作ってもらったり。

相手に、何かを解決してもらわなくていいんです。
「自分を大切に思ってくれている人が、いてくれている」そう感じられるだけで、十分。

そのつながりが、少しずつ、心を回復してくれますよ。

ステップ4:「今の自分のやりかたを一緒」に見つける

これが、最後で最も大切なステップです。

バーンアウトから回復しようとするとき、多くの人が「あの頃の自分に戻りたい」と思います。

でも、考えてみてください。
「あの頃の自分」がいたからこそ、今ここに来てしまったのではないでしょうか。

バーンアウトは、あなたの心があなたに送った「もう同じやり方では続けられないよ」というメッセージです。

だから、本当の回復のプロセスとは
「前と同じやり方に戻ること」ではなく、
「今の自分に合うやり方を、一緒に見つけていくこと」

これから関わる人たちと一緒に。
燃え尽きた自分自身と一緒に。
新しい環境や関係を作り直すこと。

その変化の中に、本当の回復がありますからね。

◇燃え尽きた経験があるからこそ、見つけることができる生き方がある。

燃え尽きるほど頑張ってきたということは それだけ、誰かを大切にしてきたということ。
それだけ、責任を果たそうとしてきたということ。
それだけ、真剣に生きてきたということです。

生き方を整えたからといって、その事実は一切なくなりませんし、
大切な誰かを、裏切ることにもなりません。

そしてきっと、燃え尽きるほど頑張ってこられた方だからこそ 気づくことができる、新しい頑張り方や愛し方が必ずあります。

ぜひ、ここからは、自分にも優しさを向けていただきながら 今のあなたに合う頑張り方、愛し方を見つけてみていただけたらと思います。

あなたの心が、また少しずつ、温かさを取り戻していきますように。

参考になれば幸いです。

(完)

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この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係の改善、自分が本当に望んでいる人生へのシフトチェンジへのサポートを得意とする。 特に「さびしさを笑顔に変えるカウンセリング」をテーマに掲げ、30代女性の生き方、恋愛・婚活サポートを精力的に行っている。 高い共感力を活かした「共に考え、併走する」カウンセリングスタイルが好評。