個別から連結の時代へ 〜「つながり」で考えてみる〜

こんにちは、カウンセリングサービスの山田耕治です。

いつもビジネスメルマガ読んでいただき、ありがとうございます。

突然ですが、みなさんは、連結決算ということを耳にしたことがありませんか。
親会社、子会社など、企業の集団を一つの組織体とみなし、その経営成績や財政状態を把握しようとするものです。

リクルートホールディングスとか、アサヒグループホールディングスとか、ホールディングスとついた社名も聞くようになりました。

これはいくつかの事業を行っている子会社を傘下にして事業を束ねている持ち株会社のことですが、まさにこのような企業集団単位で成績を表現しようとするのが、連結決算です。

なぜ、そのような連結決算があるかというと、個別では、それぞれに利益が出ているように見えても、関係のある集団でみるとそうではない場合がでできたのです。

例えば、親会社の主導で、子会社との間で、架空の取引が行われいたとすれば、その利益は本当はない、わけですから、粉飾決算ですよね。

古い話で恐縮ですが、山崎豊子さんの「華麗なる一族」のモデルになったといわれる山陽特殊製鋼の倒産事件、子会社を使った売り上げ計上などの巨額の粉飾決算が日本における連結決算導入のきっかけといわれるようです。
投資家や取引先からすれば当然の見方ですよね。

※最近、子供たちからパパの話題や歌は「昭和」だと言われています。(笑)

私は、仕事に関わる学問として、カウンセラーとしての心理学と、ビジネスマンとしての会計学を意識する日々を送っています。

これが私にとっては、なかなかおもしろくて、時々、会計学と心理学がリンクしたり、クロスしたりするわけです。
もちろん、今日もそうです。

私の心理学の師匠は、もちろん、弊社の代表の平ですが、会計学の師匠としては、信越化学、元常務さんだった故、金児(かねこ)昭さんがいらっしゃいます。

私は、金児さんの本やコメントを読んで、ビジネスマンとしての会計の基本からビジネスセンスまで多くのことを学べたと思います。
金児さんは、会計をもっと勉強したいなと素直に思わせてくださいました。

弊社の平は、一言では言い尽くせませんが、笑いと涙で、リアルに、私たちに愛の本質、そして愛を与え、受け取ることを一途に教え導いてくれていますが、金児さんも、ひたすら実務にこだわりながら、会計の目的は人を幸せにすることだといってはばかることなく、精力的に私達を会計の学びの世界へ誘っていただきました。

私は金児さんの本のおかげで(あともう一人、稲盛和夫さんの本)、門外漢から会計の世界に触れ、探求することができたように思います。
これ、心理学の本か?と笑っちゃうぐらい人にこだわり、しかも、実務にこだわる姿勢がめちゃカッコいいと私には思えました。

その金児さんが言うのです。

『会計の勉強は、最初から個別ではなくて、連結から入るんです。』

ええ、個別からじゃないの?

金児さんはまず『連結会計ありき』で、私たちに、会計の勉強を推し進めてくれるのです。

実際、連結会計には連結仕分けという個別の決算を連結にまとめる作業が、会計年度ごと入ります。
具体的には、まず、それぞれの個別の決算をまとめ、その後、連結仕訳けを経て、連結決算書をつくるわけです。
今年作成しても、来年も、また個別の決算をまとめ、その後、前年と同じ様に、改めて、連結決算をつくるんですね。
つまり、連結決算は、毎年毎年、作業が行われるわけなのです。

ただ、作業としてはそうなのですが、それでも、金児さんは、そのできあがった連結決算書からみていくべきだ、こっちが基本だとおっしゃるわけです。

そのためにも個別ではなく、連結から勉強すべきだとおっしゃる。
個別の利益はあったとしても、資本の関係や取引の関係あるグループで考えた時に、ほんとうに利益がでているのか考えてみる。
グループでの実態がどうなっているのかが、本質なんだということなんだと思います。
そこから個別におとしていけばいい。

都合のいい切り取りに聞こえるかもしれませんが、金児さんの別のコメントを見つけました。

縮こまった見方ではだめなんだ。
ものごとは大きく考えていくべきではないでしょうか?

それは、もう、経理マンの枠を超えて、哲学者です。

私たちはもちろん、私たちの個が楽しいこと、幸せであることがとても大事です。

その個が何か壁にぶちあたったり、苦しくなったりした時は、もちろん、そうでなくても、連結で見る姿勢、枠を広げて見るということが大切なんじゃないかと思うのです。

なぜなら、それは私達が愛したい存在だからだと私は思います。

金児さん的なさらに過激な見方を取り入れれば、連結こそが真実ぐらいの姿勢も、時にはいいのかもしれません。

さて、今のあなたの連結、どこまでが連結でしょうか?

パートナー、子供たち、父、母、家、親戚、友人、学友、職場、取引先。

もちろん、ペットだってそうです。昔別れた人々もそうかもしれません。

隣近所、故郷、地域、学区、市町村、都道府県、国、アジア、地球、宇宙。
思いでの場所。

いやいや、ものごとは大きくとらえることが大切だ、まだまだ足りない、空から金児さんがおっしゃっているかもです。

過去の自分、未来の自分も、連結かもしれません。

それならば、生まれる前の自分、お空にいる時の自分も、連結の範囲かもしれませんね。

確かに、金児さんもすでにお空にいらっしゃいます。
なるほど、今、まさに連結、つながり、です。金児先生、さすが学びが深いです。

さまざまな自分との連結、つながりを想ってみてほしいなと思います。
人の場合は、いろいろな連結があっていいと思います。

どうでしょう。
いろいろな思いもでてくるかと思います。
心が思わぬ反応をしたり、心が変わる境界線もあったりするかもしれません。

そんな「つながり」に対する反応や思いにこだわり、心の仕訳をしていくことが、きっと平や金児さんの言う、愛や幸せにつながっていくと私は信じています。

カウンセリングで一緒に、自身の連結、自身のつながりのある世界について、あらためて、向き合い、心の仕分け、やってみませんか?

今、まさに企業経営は連結の時代です。
私達の心も、きっと連結の時代です。

企業が四半期や決算ごとに連結決算するのと同様に、カウンセリングという連結仕訳を定期的に経ることで、自身の連結という『つながり』を新たに認識することは、自分の成長であり、自身の心にとっても、大切なケアのプロセスだと思っています。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1967年広島県呉市生まれ。早稲田大学法学部卒。家族は妻と小学生の息子3人。 恋愛、婚活、夫婦、家族、職場等、対人関係全般が得意。 臨月で子を亡くした喪失体験が人生に大きく影響し、18年勤めた会社を退職、心理学を学び直し2010年プロカウンセラーに。現在はサラリーマンとのWワークを推進中。