やりがいのみつけ方 ~ノーリスクでの変革~

あなたは、今の仕事にやりがいを感じていますか?

感じているわけではない・・・でも。
どんな仕事が向いているのかわからない。
転職したいが何がいいのか分からない。
そんな風に思うことはないでしょうか。

どんな仕事なら、やりがいがもてるのだろう。
私たちはそんな風に考えます。
ところが、その考え方を手放すことで、やりがいのある仕事を手に入れられると私が申し上げたら、驚くでしょうか。

私はかつて薬剤師をしていたのですが、カウンセラー仲間に同じ経歴の友人がいます。
薬剤師という仕事に対して、一方は楽で簡単、と思っていたのに、もう一方は苦行の連続、と感じていたことに驚いたことがありました。
同じものを選んでいながら、全く違うものを見ていた、ということは、「そのもの」ではなく、感じ方がひとによって違うということになりますね。

私たちにとって、やりがいのある仕事を考えるとき、「薬剤師」「カウンセラー」などの職種を思い浮かべます。
けれども、仕事に対する印象を決めるのは、それをしたときに何を感じるかのようです。
その感じ方によって、私たちは同じものでも捉え方が変わってくるようです。
そう、好きな仕事をすることと、それを楽しむことは別のことなんですね。
しあわせややりがいは「感じるもの」だからです。

もし、あなたが仕事に(限りませんが)やりがいを感じたいのだとしたら、あなたはどんな感覚によって「やりがい」「満足感」が得られるのかを知っておく必要があります。
仕事によって、あなたが手に入れたい「やりがい」の感覚は何でしょうか。

例えば、仕事によってお金を得たいと思ったとします。
そのお金であなたは何がしたいのでしょう。
パートナーと遊びに行きたい、旅行に行きたい、何かを学びたい、などなど。
それらを手に入れたとき、どんな気持ちが味わえるでしょうか。
ワクワクしたり、楽しい、嬉しい、やる気が出てくる、などの答えが浮かぶかもしれませんね。
私たちが本当に欲しいのはそんな感覚なのです。

ですから、まずはその感情や感覚ありき、それからその感覚を手に入れるための手段(仕事の内容、職種)、という手順で考えるといいようです。
本当に欲しかった感情や感覚は何だったのでしょうか。
まず最初に、そのことに、目を向けてみましょう。
そして、それを手にいれるためには、どんなことをしたら手に入ると思いますか?

ここで私たちが陥りがちなのは、すごいことをしなければならない、と思ってしまうことなんですね。
でも、どんなにすごいことも、どんなに素晴らしいことも、小さなすごいこと、小さな素晴らしいことから成り立っています。
自分の身近なことから始めてみませんか、というのが私の提案です。

私がかつて心について学び、自分のライフワークを考えたとき、「親密感」「つながり」(安心感、暖かさ、やさしさなど)を大切にしたいと思いました。
それは、子供時代にほとんど両親と触れ合うことがなかった私が必要としていたことでもありました。
社会に貢献したいものが「親密感」「つながり」なのだと思えたとき、職種なんて関係ないんだ、と思ったのを覚えています。
薬剤師でも、カウンセラーでも、主婦でも、極端な話、無職であったとしても、自分が「親密感」「つながり」を与えたり、分かち合ったり、感じたりすることは可能だと思ったのです。

ライフワークは、仕事内容そのものではなく、自分の人生のあらゆるシーンで貢献してゆけるものであると思うのです。
それは、逆に言えば、「いつでも選べる」ということでもあります。
これをしなければこれを得られない、ということではなく、自分で仕事内容を選ぶこともできるし、仕事以外でもできることに気づいたのです。

私は薬剤師の仕事が好きなので、薬剤師という仕事を通して「親密感」などを感じることを意識していました。
続けていくうち、いつしか流れに乗り、カウンセラーになっていました。
今でも思いますが、私からすれば、どんなスタイルであってもいいんですね。
人間であるという私の心や体を使って、「つながり」を貢献することができるのであれば、それが私にとってのライフワークなのです。

あなたの今の仕事、あなたはどんな感覚が欲しくて、その仕事を選んだのでしょうか。
それはかつてのあなたが選んだものです。
どんな理由があるにせよ、そのときの自分にとって「ベスト」を私たちは選択しているはずです。
もし、今の仕事にやりがいを感じていないのだとしたら、いつの間に、感じ方に違いが出てきてしまったのでしょうか。
そのことに気づくことができないとき、私たちは転々と仕事を変えたり、どんなことをしても満足できなかったりします。

私たちのハートをオープンにして、それぞれのやりがいの感覚を味わってみましょう。
それが、やりがいを見つけていく、ひとつの道しるべになってくれることでしょう。

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この記事を書いたカウンセラー

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