職場のストレスナンバーワンは、「人間関係」

職場で感じるストレスをある会社が調査したところ、「同僚との人間関係」「上司との人間関係」「お客様との人間関係」など、自分と誰かとの人間関係が、ダントツ一位だったそうです。
同僚、上司、お客様の他にも、先輩や後輩なども出てきます。もちろん他のストレス要因がないわけではないのですが、ダントツ一位です。
その中でも、上司との人間関係というのは、上位にランクインするようです。

確かに、上司とうまくいかないと、何かと仕事にも不都合なことが出てきます。
そこで、何とか上司とうまくやろうとするのですが、どうしてもうまくできない。

職場でストレスを感じ、そのストレスに耐えきれなくなると、職場を辞めたくなります。
もちろんそれは、職場だけのことではなく、友人関係でも同じです。
友人との関係でストレスを感じれば感じるほど、その友人とは距離をとりたくなります。
恋人同士でも同じです。

何がストレスになるかは、人それぞれ違います。
ですが、多くの場合人間は、「自分が受け入れられている」と感じることができる人とは、良好な関係性を築けます。
そして良好な関係性を築ければ、ストレスを感じることはありません。

この良好な関係性を、職場で作ることができれば、職場でストレスを感じ、職場を離れていく人を減らすこともできますし、自分自身もストレスなく仕事をすることができるようになります。

まずは上司の目線から考えてみると、部下がストレスを感じて、離職を希望したり、病気などになって働けなくなるとか、ストレスが大きすぎて仕事の効率が下がるのは、自分自身の評価の低下にもつながりますし、業績悪化にもつながりますから、どうしても避けたいことですよね。
だからと言って、部下に媚を売っていると、ダメな上司、頼りない上司と評価されてしまいますし、人間は、楽な方に流れていく生き物ですから、部下たちも仕事に力が入らなくなってしまいます。

厳しく指導するところは指摘し、部下に学んでもらうことは大切です。
ですが、厳しさだけですと部下は、「受け入れられている」とは感じません。
そこで普段から、部下の素晴らしいところを伝えるようにしましょう。
それは、効率的に仕事をこなすには、必要がない能力かもしれません。
でも、効率的でない部分を修正させ、効率的に働いてもらおうと思うと、ダメな部分を指摘するだけではどうにもならないのです。

「いつも笑顔だね」
「掃除がんばってくれているね」
「じっくりと仕事に取り組むタイプなんだね」
「独創的な発想をするね」

なにかしら人は魅力や能力を持っているものです。
それを言葉に出して評価することで、部下は「受け入れられている」と感じることができます。
自分を受け入れてくれている人の話は、ちゃんと聞こうとしますから、何か指導するときも、聞く耳を持ってくれます。
そして、自分を受け入れてくれている人を喜ばせたいと思うのも人間です。
そうすると、部下はストレスなく頑張ってくれるようになるのです。

では部下の目線から考えてみましょう。
上司を受け入れるといのは、なんだか上から目線のように感じてしまう人もいますが、そうではありません。
上司が、部下にくどくどと文句を言ったり、厳しく指導したり、嫌味を言うのは、ニーズがあるからです。
なにかわかってほしいこと、助けてほしいことがあるのです。
ただそれを、偉そうに言ってしまうので、部下からすると、あまり良い気分がしないのです。

「何がなんでも、3日後の納期までに仕事を片付けろ」
なんてことを、怒鳴りながら言う上司もいるでしょう。
でもこれを、「わかってほしい」「助けてほしい」という言葉を使って変換してみると、どうなるでしょうか?

「3日後の納期までに仕事を片付けてくれないと、僕が責任をとらなくてはいけなくなるんだ。助けてほしい」
「3日後の納期までに仕事を片付けてくれないと、僕が部長に怒られるんだよ。怒らるのは嫌なんだよ。わかってほしい」
「この仕事を納期に間に合わせることができたら、うちの課は評価されるんだ。それは君たちも評価されるということなんだよ。わかってほしい」
「どうしていつも僕の指示を守れないんだ。ずっとそうだから僕は無能な上司のような気がしてくるんだよ。わかってほしい」
「いつも君たちに厳しいことを言っているけど、この仕事だけは頑張ってもらえないだろうか?僕の首がかかっているんだよ。助けてほしい」

こんな感じになるかもしれませんね。
少しは、助けてあげようとか、わかってあげようとか思いやすいかもしれませんね。
また、そうすると自分の中にも、わかってほしいこと、助けてほしいことがあることに気付けます。
「そうは言っても、俺だって助けてほしいし、わかってほしいよ」となってしまうのは、あなたの中に、「上司は部下の面倒をみるべきである」という思い込みがあるからです。
これは、親子関係と似ています。
子どもは親に、たくさん文句を言いますよね。
「もっとやさしくしてほしい」「もっと手伝ってほしい」
自分は子どもで、力も能力もないから、親であるあなたが、僕の面倒をみるべきであると思っているからです。
親が自立側で、子どもが依存側ということになります。

会社でも上司を親のように自立側に置いて、自分自身は子どものように依存側に置いていませんか?
大人になって、力も能力も見つけてきた人は、上司を親代わりにする必要はないのです。
理解してあげる側、受け入れて上げる側にまわっていいのです。

会社で出世していくような人、リーダー的立場になる人たちは、早い段階で、理解する側、受け入れて上げる側になる人たちです。

上司も部下も、少し目線を変えて、相手を受けれてみようとすることで、上司と部下の関係性でストレスを減らすことができます。
上司でも、部下でも、どちらがやってもいいのです。
職場での上司と部下の人間関係のストレスを減らすことは、両者ともに利益があることなのです。

もちろん他の人間関係にも、同じことが言えます。
友人でも、家族でも、お客様でも、恋人でも、相手を受けれること、相手を理解しようとすることは、人間関係をよりよくしていくために有効な方法なのです。

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この記事を書いたカウンセラー

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