○老化の心理?〜体と心の老化について〜

僕たち人間は、全員歳を取ります。
おぎゃあと生まれてから少しづつ大きくなり、最後は年老いて死を
迎えます。
これは人間ならば、突発的な事故や事件がない限り、例外のないプ
ロセスです。


僕たちの体は、どうやって年老いていくのでしょうか?
昔よんだ生物学の本があったんですね。
もう、10年以上も前ですから、うろ覚えですし、専門的なことは
あんまり解からないんですが、それには、「ガンはどうしてできる
のか?」というテーマでいろいろ書いていました。
ガン細胞というのは、実は死なない細胞のことなんだそうです。
僕たちの体は、常に古い細胞が死んで、新しい細胞が作られていく
らしいのですが、そのサイクルが早ければ早いほど、実は、体は常
に新しい細胞に入れ替わっていますから、体は新しくなっているわ
けですが、このサイクルが鈍くなっていけばいくほど、体は逆に古
い細胞が多くなることになり、これが老化現象ということなんだそ
うです。
ガン細胞は、その中でも、そのサイクルがとまってしまった状態、
細胞が新しくならなくなっている状態で、死ななくなってしまった
細胞なんだそうです。
まあ、ガンについては、ほかにもいろいろ原因はあるんでしょうが、
老化については、このサイクルが鈍い、というところが、僕の興味
を引くわけです。
健康的な生活や、規則正しい食事など、遅らせることは出来たとし
ても、体の老化をストップさせる術というのはないかもしれません
が、では、心はどうやって老化していくのでしょうか?
時々、
「若いのに、年寄りみたいな奴だ」
と、周囲の人から言われてしまうような人もいます。
僕も昔はそうでしたから、あんまり人のことは言えませんが、そう
いった人は、心が老いてしまった状態と言えるかもしれません。
もし、この、「年寄りみたい」というのが、経験や知識に裏打ちさ
れた「落ち着き」というやつから、そう見えるのなら、それはある
意味「成熟さ」が滲み出ているわけですから、問題ないわけですが、
そうでなかった場合、心が老化してしまっている言えるでしょう。
心の老化現象は、体の細胞の循環サイクルにたとえて言うならば、
「感情が変わらないと老化する」
というところが言えるかもしれません。
感情面だけで言うなら、子供は流石に心も若々しいと思います。
僕には3人娘がいますが、特にうちの次女については、そのサイク
ルは活発です。
さっき、
「もう全員嫌い!!」
ってぐらいの勢いで、徹底的にすねていたと思ったら、次の瞬間、
もう、元気にはしゃいでいるなんてことは実に日常的です。
でも、僕たち大人が一度徹底的に落ち込むと、それはそれは、立ち
直るのに時間がかかることが多くなりますね。
もちろん、落ち込む事柄も大人ならそれなりに重いわけだからと見
ることも出来ますが、感情面だけで言えば、感じている感情は子供
の落ち込みも十分に重いわけですから、この変化の速さは大人の目
からみれば脅威的でしょう。
癒しを体験された方の中には、まるで生まれ変わったような気分を
感じたり、その後の自分がまるで若返ったような気分になる方もい
らっしゃいます。
感情のサイクルを常に起こしておけば、心の老化は防げる、という
ことになるわけですが、それにはどうしていけばいいでしょうか?
よく「向き合う」というようなやり方があげられますが、これもひ
とつの方法ですね。
自分の感情と向き合って、感じきってあげれば、感情はどんなもの
でも別の感情に変化しますから、感情豊かに生きれば生きるほど、
心は若々しくなっていくと言えるかもしれません。
ですが、人生長く生きれば生きるほど、つらいことも苦しいことも
沢山ありますから、この感情と向き合うという作業は、歳を取って
いればとっているほど骨が折れます。
実は、経験も実績もある方ほど、がんばって苦労を乗り越えて生き
てきた人ほど、時として、こういった心の老化現象に陥ることがあ
るようです。
つまり、知識や経験値が、感情を変える邪魔をすることがあるよう
なのです。
これは、意外と30歳過ぎたぐらいから出てきます・・・ってそれ
は僕だけかもしれませんが。
ですが、忘れがちなのが、知識や経験値が豊富な度合いだけ、実は
心のキャパシティもそれと比例して大きくなっています。
知識と経験がある、ということは、人生で見れば、それだけさまざ
まな経験をしたということですから、心の中で感じた経験のある感
情も、それだけ沢山あるということでもあるわけです。
もし、あなたが今、しんどくて人生がつまらなかったとしたら。
今まであまり遠ざけて感じようとしていなかった感情を感じきり、
変化させることで、心のサイクルが潤滑になり、楽になってくるか
もしれません。
次回の老化の心理?は、「心が老いる要因」というのをテーマにし
て見たいと思います。

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