人への依存状態を抜けるには~精神的自立のコツ~

私達は依存から自立、相互依存へと成長していきます。依存心があることが悪いわけではありません。「自分には何もできないから、誰かに全部してもらうしかない」と自分を制限してしまうことが不具合を生じさせるのです。

人への依存状態を抜けるには、二つのポイントがあります。
ひとつは、対等な目線で相手を理解すること。相手は万能で、自分は「してもらう」立場と思っていると、思い通りにならないことが不満になります。対等な目線で考えるようにすると、感じ方を変えていけるでしょう。

もうひとつは、自分が挑戦すること。「自分には何もできない」という誤解を解くには、勇気を出して行動してみましょう。行動することで自信になり、うまくできない理由が理解できるようになります。「やっぱりできなかった」と嫌な感情を再現しなくて済むように、少しがんばれば達成可能な挑戦目標を設定することがコツです。
あなたにはできることがあり、あなたには挑戦する力があります。

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依存と自立

私達は大人から助けられて生きる子供時代(=依存の時期)を経て、「自分の思うようにならないから、自分でする!」と自立し、「一人では生きられない」と感じてお互いを助け合う相互依存の関係に成長していくと言われています。

誰にでも依存心はあります。依存が悪いのではありません。「誰かに全部してもらうしかない」と自分を制限してしまうことが、いろいろなところで不具合となるようです。

自分の苦手なところは誰かにゆだね、自分の得意なところを誰かに与える「相互依存」の関係作りを目指していきましょう。

対等な目線での理解

私達が依存状態に留まる時、心の中で自分の傷や痛みが最優先になっていることがあります。この状態では「こんなに傷ついた」「とっても辛い」と、「あの人にわかってほしい」と望みます。

大抵は「わかってほしい」だけなのですが、別の角度から言動を見てみると、「あなたのせいで傷ついた」「あなたのせいで辛い」と被害を訴えているように映る場合があります。

「あの人のせいで」と怒っている人がいたら、優しい気持ちで近づいて行くのは難しいでしょう。その結果、「わかってほしい」気持ちはいつまでも満たされずに、依存状態から抜け出ししにくくなってしまうようです。

この状態でグルグルしている時は、いったん自分の傷や痛みを横に置いて、相手の立場になって出来事を捉えなおしてみましょう。

例えば、私にダメ出しばかりした母親に「ほめてほしかった」という気持ちが満たされずに、前に進めなくなっているのだとしたら。

対等な大人の目線で、母親はどんな気持ちを感じながら子育てをしていたのかを想像してみましょう。母親は祖母からどんな扱いを受けて育ったのかを理解してみましょう。そんな状態の女性が目の前に居たら、何と言葉をかけたいでしょうか。

わかってほしい相手、家族やパートナー、上司や同僚、友達などに当てはめて考えてみてくださいね。

相手は万能で、自分は「してもらう」立場と位置付けていると、自分の望みに応えてくれないことを不満に思い、依存的態度になります。対等な目線で相手を理解しようとしてみると、感じ方が異なってくるでしょう。

不充分と思っていた相手の言動に、相手なりの善意や愛すらも感じることができるかもしれません。

自分が挑戦してみる

依存状態の落とし穴は、「自分には何もできない」という誤解にあります。確かに、子供時代には自分ではどうしようもないことがあったでしょう。でも、今ならば何かしらできることがあるのではないでしょうか。

私達が何かに挑戦しようとする時、誰かに否定された経験や失敗・痛みの記憶がもっともらしい理由となって、「こんな私では無理」「できるはずがない」などと自信を失わせます。そして、自信がないから挑戦するのがこわくなります。

それでも、自分を成長させたいならば、現状を変化させたいのならば、挑戦をしてみましょう。人生を変えるのは勇気です。

挑戦する時に気をつけたいことがあります。それは挑戦目標を小刻みに設定することです。

大きすぎる目標を設定した場合、「ほらやっぱりダメだった」と証明する結果になり、「自分には何もできない」という誤解を強化することがあります。こういった場合は、目標設定の仕方が適切でないことが多いのです。

ちょっとがんばればできそうなことを目標に設定し、一つずつ挑戦していきましょう。

挑戦がうまくいったら、達成できた自信を得るでしょう。自分にはできることがあると思えば思うほど、選択肢が増えます。「自分には何もできないから、人に全部してもらうしかない」という依存状態から抜け出しやすくなるでしょう。

また、挑戦がうまくいかなかった時にも学べることがあります。それは、「うまくできない理由がある」ということ。

自分が挑戦していない時には、「もっとこうしなきゃダメじゃないか」「なんでああしないんだ」などと、うまくできていない人を批判したくなります。そして、この批判はいざ自分が挑戦しようとする時に、「ちゃんとしなきゃ」といったプレッシャーになって自分に返ってきます。

自分が挑戦してうまくいかない経験をすると、「思っているほど簡単ではない」と知ります。できない人への批判が減るでしょう。そして、自分ががんばったのと同じように、挑戦している人たちのがんばりが理解できるでしょう。人を応援するようになると、それが自分に返ってきて「自分の挑戦も、誰かが応援してくれるだろう」と思いやすくなります。

私達の心は、応援されるから挑戦するのではなく、挑戦するから応援が感じられるもののようです。まずは自分から動くことが大切です。

最初からうまくできる人はほとんどいません。失敗はするものです。失敗しては凹み、それを乗り越えて挑戦し続けることで私達は成長し、自信をつけて自立していきます。

あなたには挑戦する力があります。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大塚 統子

自己嫌悪セラピスト。心理学ワークショップ講師(東京・仙台) 「自分が嫌い」「自分はダメ」「私は愛されない」などの自己否定、ネガティブな感情・思考をリニューアルし、自信や才能・希望へと変換していく職人。生きづらい人の心が楽になる気づきや癒しを提供。テレビ・Web記事の取材にも多数協力。