「マウントを取る」とは、自分のほうが優位にあることをアピールすることを言いますが、コンプレックスが強い人ほどそれをしたがる傾向があるようです。
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
彼氏や彼女に関して、よくうかがうご相談にこんなお悩みがあります。
「なんかエラそうで、なにかとマウントを取ろうとしてくるんですよね」
「マウントを取る」とは、自分のほうが優位にあることをアピールすることを言いますが、コンプレックスが強い人ほどそれをしたがる傾向があるようです。
自分がみじめな気持ちにならないように、自分を大きく見せて、パートナーをコントロールしようとするのです。
つまり、「みんなが言うほどおれはつまらない男じゃない」とか「私だって、やるときはやれるのよ」と言っているわけですね。
しかし、自分に自信がある人は、そのようなパートナーのふるまいを見ると「あれれっ???」と感じてしまいます。
なぜなら、ほんとうに自信がある人なら、そんなアピールはしませんし、自分もそんなをすることはないからです。
一方、自分もコンプレックスを抱えている場合は、パートナーが自分を誇張して見せていても、それを見抜けないことがよくあります。
なぜなら、コンプレックスが強ければ強いほど、それを払しょくしてくれるような素敵で偉大なパートナーを求めるからです。
本人がアピールする通りのパートナーだと信じたい、そうあってほしいという願いがその過大表現を受け入れてしまったりするのですね。
すると、当然といえますが、しばらくたって、「こんなはずはなかった」ということになります。
そう気づいたならまだよいのですが、悪いケースでは、パートナーに粗野なふるまいをされたり、パートナーからDVを受けたりすることがあったとしても、それは一時的なことだと思い込み、がまんしてしまうようなこともしばしばあります。
そして、ただがまんしてばかりいると、パートナーの過大表現はさらに増し、その嘘も見抜けないような状況に陥っていくこともあるのです。
ほんとうに自分に自信のある人は、自分の「できないこと」を受け入れることができます。
すると、自分にはできないことをしてくれるパートナーを承認したり、してくれることに感謝を伝えたりということもあたりまえのようにできるものです。
反対に、自分は人から評価されないと感じている人は、まわりの人をバカにしたり、批判したりすることが多いものです。
言い換えれば、文句の多い人というのは、自分にまったく自信がないし、承認されていないがゆえに、承認欲求もものすごく強くなっているのです。
が、ついつい横柄な態度になっているので、ますます承認されない‥‥という悪循環にハマッていくことも少なくありません。
一方、自分を低く評価している人は、「こんなパートナーでもいないよりましか」とか「この人を手放したら、次、誰が私を好きになってくれるかわからない」という思いをもつことがよくあります。
その場合は、「いつか、彼もきっとわかってくれるはず」とか「こんなに愛せるのは自分だけ」などとハッピーエンドに向かう夢を見がちですが、それはたいていファンタジーで終わります。
この状況下で、粗野な行動をしているパートナーが自分のことを顧みることはほぼなく、別れを切り出したり、自分を認めてくれない相手の悪口を言いつづけたりしています。
そして、別れを切り出された側は、「なんで私はこんなひどい目に遭わなければならないのだろう」とさらに自分の評価を下げたりと、こちらもまた悪循環に陥りがちです。
自分を大きく見せようとするのはやめて、できないことは素直に認め、できる人を承認することができるようになると、その人の人生は一変します。
自分を隠しているとき、あなたは人から分離しています。そして、そんなときは、さらに分離を強くするような態度をとってしまいがちなのです。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!