こどもにイライラするときに、どうしたらいいの?

子育てしていて、こどもに優しくしたいのに
「イライラする!!」
とき、ありませんか。そんな時、どうしたらいいのでしょうか。それは第一に「『自分のことを責めていること』に気付いてあげること」です。イライラしているのをどうにかしたいのに、なぜ、「自分を責めていることに気付く」ことが大事なのか?ということと、気付いたあと「『根本解決』には、どうしたらいいのか?」を、私の個人的な経験で恐縮なのですが、綴っていきたいと思います。

 

■学校に行きたくない

我が家の第一子である娘が、最近、週に1-2回、学校をお休みしたり、遅刻早退したりしています。そのことに私は
「私はいったい娘にどう接したらいいのだろうか。なにが子育ての正解なのか。これは、不登校とよばれるものなのか、サボっているのではないか。いやいや、娘が『行きたくない』というのだから、それを尊重するべきなのでは」
と、それはもう、ぐるぐると考えるのです。

・あなたのせいだと、相手を責めたくなる未熟さ

そして、未熟な私は、私にそんなことを考えさせるのは
「娘のせいだ」
と、自分の怒りに責任をとらず、娘に怒りを向けていました。自分がイライラしていることを、娘のせいにしていたわけです。自分の感情は、自分のものと責任をとれる大人な成熟した態度ではありませでした。そんな私は、娘を責めて、イライラしていたわけです。でも、私は本当のところ、娘にそんな態度をとりたくありませんでした。そんな態度をとったら、娘をさらに追い詰めるし、娘が今、しんどさを感じていることも、わかっていたからです。

 

■「どんなあなたも、愛している」

そしてそれ以上にシンプルに、
「私は、どんな娘もかわいいし、愛している」
と、私はこどもを受けいれたいのです。ただただ娘に優しくしたい。それなのに、私はできなかったのです。それがとにかく、苦しかったのです。

私は「優しくできないこと」が、あまりにも苦しかったので、私は今度は
「子育ての正解を教えて欲しい。感情論はいいから、ただただ正しいことに、従うから」
と、私は強く思いました。

 

■「子育てを間違えた」と、自分を責めた

なぜ、私は正しさにこだわったのでしょうか。それは、私は自分の子育てを間違えからで、こどもが学校を休みたがるのは、私のせいだと自分を責めたからです。
私は
「娘自身が学校でも家でも、周りに目がいき、よく気付き、無理難題は言わず、自分でできることはなんでもやる『いい子』なのをいいことに、私はだいぶ娘に甘えてしまった」
と、私には娘に罪悪感とやり残しがありました。

 

■誰かを責めたくなる時、自分を責めている

私たちがこどもや誰かにイライラしあり、怒りを感じるとき。その何倍も自分のことを責めて、自分に対しても怒っているし、罪悪感を感じているようなのです。そのため、本当に感じている怒りそのものの何倍にも膨れ上がった怒りを、私たちは感じることになります。

それが、苦しいのです。相手もですが、自分の怒りに、自分も燃えつくされてしまいかねません。

・気づくだけでも、怒りの量は減る

誰かに怒っているとき、「自分自身にも怒っているようだ」ということを、知識として気付いてあげるだけで、何倍にも膨れ上がった怒りの量が適切な量まで減ります。

実際に、子どもにイライラしているとき、一番は「私は私に」イライラしていました。
「自分は母親失格。いい母じゃなかった。そんな私は、最低。やり残してることがいっぱいあるじゃないか」
と、無自覚にだいぶ自分を責めていたことに、まずは気付くことで、膨れ上がった怒りがだいぶ静まりました。ここでやっと、根本解決に向かうことができるようになりました。

 

■こどもにイライラしたくない!の、根本解決

「自分を責めていること」に気付くことが、最初の大きな一歩になりますが、今度は根本解決はどうしたらいいのか?を、みていきたいと思います。

それは、自分が自分のことを責めている原因になっていることを、「解消してあげる意欲を持つ」ということになります。お子さんにイライラする、つまり、自分を責めてしまう親御さんには、お子さんにたいしてなんらかの
「やり残したこと」
があるのかもしれません。それは、ご自身にとっては、いったいどんなことがあると感じていますか?

根本解決とは、その「やり残し」をそのままにせず、「今、できること」に、ご自身が上手にできなくてもいいので、チャレンジする「意欲」をもってみませんか?というご提案になります。

・やり残しを、そのままにしない

「やり残しをそのままにしない」ということは、具体的に言えば、私自身は、娘が言えずに飲み込んできた、娘の「願いを叶えること」、そして「ありのまんまの娘」に、okを出すことでした。つまりは娘の
「学校休みたいとか、遅刻したいとか、そんなことより、あなたが大事だよ」
と、「娘を第一に考えること」に、私はやり残しがあったのでした。

我が家には、発達障害の診断を受けている息子がいます。私は正直、息子をだいぶ優先してきてしまいました。そのことに、私は大きな罪悪感がありました。そして、自分を責めてきたのです。でも、その真実は、「もっともっと娘のことも優先してあげたかったし、まるごと優しくしたかった、やり残したことに後悔している自分」に出会いました。

「やり残しを、そのままにしない」と決め、娘を信頼する意欲を持つ。娘の願いを叶える。娘と一緒に過ごす。自分が本当はしたかったことに向き合えず、そのすべてに、私はあれだけイライラしてしまいましたが、意欲を持とうと思った時から、徐々におだやかで幸せな時間が少しずつ訪れていることに気付きました。上手になんか、できていません。でも、
「ちょっとずつ私、娘と、おだやかで幸せな時間を、過ごせている」
と、しみじみしています。

 

■上手にできるかどうかではなく、「意欲」を持ってみませんか?

あなたがお子さんにイライラするとき。あなたは本当のところ、ご自身のなにを責めていますか?お子さんに、どんなやり残しがありますか?今、あなたが自分を責めるかわりに、なにかお子さんにやってあげたいこと、本当はありませんか?それ、やってあげてみませんか?上手にできなくてもいいのです。私も、たくさんの葛藤があり、イライラしたり、自分を責めたりしました。でも、
「意欲を持つ」
ということで、変化のきっかけとなってくれました。

なかなか一人で向き合うのは困難を伴うかもしれません。私自身も相談にのってもらって、助けてもらって、やっとやっと意欲を持てたものです。だからこそ、私もなにかみなさまのお役に立てることがあれば嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
来週は、小川のりこカウンセラーです。
どうぞお楽しみに。

[子育て応援]赤ちゃんの頃から、思春期の子、そしてそんな子どもたちに関わる親とのお話を6名の個性豊かな女性カウンセラーが、毎週金曜日にお届けしています。
この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛・夫婦・子育て・人間関係など、生きづらさや悩みを抱えたかたに、穏やかに、寄り添うことを大切にしている。「話すことのすべてを大切に聴いてもらえる安心感」がある。あらゆる人のなかにある豊かな才能・魅力に光をあて、生きる力を一緒に育む。共感力の高いカウンセラーである。