人生を変えるシンプルな方法(3)〜服装を変える〜

私たちは自己イメージに合う服装をしている

私たちは自分はこのような人間であると思っている自己イメージに合わせた振る舞いをします。
服装もその一つで、自己イメージに合う服装をしているのですが、服装を変えることで、自己イメージに変化が起こり、振る舞いを変化させることができるのです。

私たちには、自己イメージというものがあります。

自分で自分のことを、このような人間であると思っているということですが、人生を変えたいとき、この自己イメージを変えていく必要が出てきます。

今までと同じように生活していれば、今までと同じような人生になるのはある意味あたりまえのことですね。

だから、今までと違う生活に変えていく必要があるのですが、そのように変えていくときに、少々厄介になるのが自己イメージなのです。

自己イメージは、自分に制限をかけてしまうことがあるのです。

自己イメージを変えていくシンプルで簡単な方法は、服装を変えるということです。

自分の好きな色や、好きなスタイル、自分なりにこれが似合うと思っているものを私たちは選んで着ています。
ですから、気がつけば持っている服が、どれも同じような色やデザインばかりになっていたなんてことも起こります。

高価なものでなくてもいいのです。
いつもと違う色や、スタイルのものを身につけてみる。
自己イメージを変えていくために、自分で服を選ばずに、信頼できる友人や、プロの手を借りて自分により合うものを選んでもらってもいいかもしれません。
そうすると、自分では選ばないようなものを選んでくれたりするので、びっくりすることが多いのですが、これは自分が見ている自分と、他の人から見る自分が違っているということを認識するのにとても役立ちます。

今までの自分プラス、他の人から見た自分ということになりますから、新しい自己イメージが作られていくのです。
自己イメージが変化してくると、私たちの言動にも変化が起こります。

例えば、私は普段もっぱら洋服を着ていますが、和服を着る機会があったとき、歩き方が変わります。
なんといっても草履ですから、靴と同じようには歩けない。
普段肩にかけることが多いバッグも、和服の時はそうは行きません。
手元で、ちょこんとバッグを持ちます。
そうすると不思議なことに、自分の気持ちも違ってきて、言葉遣いまで違ってきて、なんだか自分でおかしくなるのです。

これは、和服を着ている人は、このように振る舞うであろうというイメージがあり、そのイメージに自分を合わせるからなのです。

男性と競争ばかりしてしまって恋愛がうまくいかないという悩みがある女性に、スカートの裾が揺れるようなワンピースを身につけてみましょうとご提案させていただくことがあります。

最初は「私のイメージではない」と抵抗されるのですが、ワンピースを身につけてみると、なんだか嬉しいような恥ずかしいような複雑な気持ちになったと報告してくれたりします。
そして不思議なことに、男性への競争心もワンピースを着ていると出てこなくなると教えてくれるのです。

また、いつもプレゼンで緊張して失敗してしまうという男性には、いつもよりもちょっと高価なシャツとネクタイを身につけてもらったことがあります。

周りの人からすれば、その人がいつもよりも高価なシャツやネクタイを身につけているなんてわからないかもしれません。

でもその人には、「仕事ができる人が身につけていそうなシャツとネクタイを身につけてみてくださいね」とお願いしておきました。

仕事ができる人が、どのようなシャツやネクタイを身につけているのか私は知りませんし、実際は色々だろうと思うので、正解はありません。

大切なのは、その人自身が「仕事ができる人が身についているシャツやネクタイを自分が身につけている」と思えることなのです。

そう思うことで、言動が仕事ができる人のイメージになってくるのです。

人生を変えるには、言動を変えていく必要があります。
言動を変えていくために、簡単な方法は、服装を変えてみるということです。

私たちは、自分で自分を扱っているように、周りの人からも扱われます。

例えば、自分のことをちっぽけに扱っていたり、良くない存在だと扱っていたりすると、服装も清潔ではないものを身につけたり、シワだらけのものを身につけたりしてしまいます。

自分にはこれがぴったりだと思ってしまっているからそうなるのですが、そうすると、自分で自分をちっぽけだと扱い、良くない存在だと扱っているように、周りの人からも扱われてしまうのです。

自分をちっぽけだとか、良くない存在だと思ってしまうのにも、理由があり、傷ついたり、悲しい思いをした経験が原因になっているものですが、まずは服装からでも、自分を大切に扱ってみるようにするといいのです。

清潔なものを身につけ、アイロンをかけたシワのないものを身につける。
たったそれだけでも、自分を大切に扱っている状態になります。
自分が自分を大切に扱っているように、周りからも扱われるようになってきます。

服装を変えるときは、「気分が落ち込む」「嫌な感じがする」ものは避けてくださいね。
とはいっても、「恥ずかしい」ものに関しては、着なれないだけの可能性が高いです。

たかが服装、されど服装なのです。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら

1.人生を変えるシンプルな方法(1)〜発する言葉を変える〜
2.人生を変えるシンプルな方法(2)〜目線を変える〜
3.人生を変えるシンプルな方法(3)〜服装を変える〜
4.人生を変えるシンプルな方法(4)〜環境を変える〜

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。