人前に出ると緊張して話をするのが辛い

人前で話をするということを苦手にしている人は多いようです。
人前に出ると、緊張して言葉がでてこない。
頭が真っ白になって言うことを忘れてしまった。
声が震える。
手足が震える。
顔が赤くなる。

この苦手なことをどう対処したら良いのでしょうか。
一緒に考えてみましょう。

このできれば避けたい人前で話をするという機会は案外多いものです。

職場などでは、会議で自分の意見を述べる。
今年1年間の活動の方針を説明する。
毎朝の、毎月の朝礼での挨拶、訓示。
得意先へのプレゼンテーション。
顧客に新商品の説明を行う。
クレームでの謝罪説明会、陳謝。
他にもまだまだたくさんあることでしょう。

人前で話をするのが苦手という人に共通するのは、過去に失敗体験があるということが多いようです。

例えば、小学校の社会の授業で課題発表があって、最初は上手くいっていたんだけれど、途中ある言葉をど忘れしてしまって立ち往生してしまった。
すると一番前に座っている子が、クスッと笑った。
否定されたと思えて、そこから何も話せなくなってしまった。

それ以来、こういう機会があるたびに、また失敗するんじゃないか、笑われるんじゃないかと思って話すことができなくなってしまった。

人前で話をすることを避けている人たちは、いつも失敗したらどうしようと考えています。
そのために、緊張してはいけない、緊張してはいけない、リラックスしなければ、と考える傾向にあるようです。

緊張してはいけないと思っても、実は自分の意志ではコントロールできないのです。
手足が震えり、顔が赤くなった時に、これではいけないと、なんとか震えを止めようとか赤くなった顔色をもとに戻そうとか抵抗を試みるのですが、残念ながら思い通りにはなりません。
むしろ震えや赤面を助長しているといってもいいと思います。

なぜならば、意識がそこに向かっているからです。
手足が震える、顔が赤くなる、というところに意識があるからです。
意識が向かっているとその症状は維持されるか、さらに症状は激しくなっていきます。
実は、自分が気にしている、震えている声、赤くなった顔から意識をはずせば、その症状は収まっていきます。

失敗したらどうしようという部分に向かいがちな意識をそらすには、他に意識を向ける対象が必要です。
それには、本来の目的に気づくことかなと思います。
緊張せずに震えたり赤面しないことが目的ではないということにまず気づいて欲しいと思います。

何のために何を伝えるのか?ということに意識を向けて欲しいなと思います。
上手くいかなかったらどうしようではなくて、目的を果たすために、何と何はしっかり言わないといけないよなあ、と意識をそちらに向けて欲しいわけです。

そこで準備をしっかりするということがあってもいいと思います。
わたしも人前で話をするのが大変苦手で、できることなら避けたいと思っています。
ですので、話し上手な人はどうやっているのだろうと、話し上手な人を観察したことがあります。
すると、話し上手な人はそれ相応の準備がしっかりできているということがわかりました。

その人は、1枚のメモを持っていました。
もちろん、話している間にそのメモを出して読むということはなかったのですが、そこには、話す内容が箇条書きにされていたのです。

つまり、事前に何を話そうかということを頭の中で組み立てていたということです。
あれを話して、これを話してと、自分の中ではもう話す内容は固まっていたと思います。

それに比べて話し下手のわたしはというと、なにも考えずに出たとこ勝負。
これでは上手く話せるわけがないなあと思ったものです。

それ以来、大勢の人前で話す機会があると、話す内容にはを紙に書き出して読んでみるということをやってみました。
事前の練習ですね。
そして実際の本番では、書き出した用紙を持っている。
いざという時にメモを見てもいいんだという許可ができていると安心感となります。

まとめますと、緊張しないようにと意識するのではなく、何のために話すのか、何を伝えるのかというところに意識を向けて、そのためのできる準備をしっかりとするということが大切ではないでしょうか。
一度、試してみてください。

お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。 

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