別れと再生の心理学(2)~ 手放すための強敵は「後悔からの自己攻撃」~

別れた相手への執着を手放すことは、とても難しいことです。

手放していくためには、なぜそれが難しいのかを理解することを知ることで、手放せない自分を認めてることができるようになり、楽になっていけます。

手放すのが難しい理由は「寂しさ」と「後悔による自己攻撃」。
特に「後悔からの自己攻撃」は、手放すことを難しくする強敵です。

別れと再生の心理学の4回シリーズの連載。第2回は、手放すことの難しさについて解説していきます。

自分は相手と付き合っていきたい、愛していると思っているのに、相手から別れを切り出されたり、実際に別れてしまった時。

私たちは、その愛情が大きければ大きいほど、その相手に執着し、手放すことが難しくなります。

別れと再生の心理学の連載、第2回は執着を手放すことが難しい心理についてお伝えしていきます。

なぜ「手放す」ことが難しいのでしょう

「手放す」ことが難しいのには、ちゃんとした理由があります。

その一つは「寂しい」から。

恋愛や結婚をしている場合、単純な話、相手がいなくなってしまったら寂しいわけです。その孤独感を感じるのはとても辛いですよね。

当然、寂しさを感じたくないから、なんとかそうした事態を招く可能性をなくそうと努力します。それが、相手をひきとめる力に働いてしまうわけです。

実際に別れてしまった場合でも、相手の存在を心の中に留めてしまうこと、いわゆる「気持ちを引きずる」ような時には、ここでこの執着を手放してしまったら、本当にひとりぼっちになってしまう強い怖れが出てその思いにしがみついてしまします。

誰だって、何だって、持っていたものがなくなったら、そこに喪失感を感じて、寂しさを感じるもの。

こう考えてくると「手放せないのが当たり前」という視点を持つことができます。

まずは、手放せていない自分を認めてあげてください。

そして「ここまで手放せないほど愛していたってすごいことなんだな」と自分を褒めてあげます。

こうした自己受容が手放しを進めていく最初の一歩になります。

「手放す」ことへの最大の敵は「後悔からくる自己攻撃」

「寂しさ」もさることながら、手放すことが難しいのは「後悔からくる自己攻撃」です。

これは

別れ話が出てきた時に真っ先に思うことは「私のどこがいけなかったのだろう」という気持ちです。

相手への思いが強ければ強いほどこの気持ちは大きくなり、「あの時のあの言動が悪かったのか」といった推測に始まり、「もっと話を聞いてあげればよかった、優しくしてあげればよかった」といった反省、「どこを直せば修復できるか」「もう一度やり直したい」という後悔の念が出てきます。

とにかく、やり直したい。
タイムマシンがあったら、あの時代に戻りたい。

もう一度、チャンスが欲しい。

別れた後、こんな気持ちを激しく感じて苦しくなりますが、これは強い「自己攻撃」なんですね。

実は心理的に見ると、別れた彼に執着しているだけでなく、この自己攻撃を感じたくないために執着を使ってしまっている場合も少なくありません。

どういうことかというと、「なんとかやり直したい」「今の私なら、あんな事絶対しない」と後悔への対策を必死で考えて、それを試させて欲しいと強く願います。

これは、そうする事で名誉挽回していくような気持ち、つまり、そんな過去の自分を変えたいという気持ちなんです。

やり直すことを試すことができたら、自己攻撃を減らすことができます。

後悔がもたらす自己攻撃は強力なパワーを持っています。

自分を責め続けていたら、心は持ちこたえられません。

あまりにその力が強いので、別れた相手を思う気持ちよりも、この自己攻撃を減らしたい、という思いが強くなって、それが執着となって続いてしまう場合もあるのですね。

「別れた相手が好きだから」だけではなくて、「自己攻撃を減らしたい」ことが執着につながっているなんて、決して認めたくないものですが、わざわざそう考えてみることで、執着している自分の心を客観的に見られるようになる場合もあるのです。

◎自己承認が「手放す」ために大切なアプローチ

「喪失感と寂しさ」「後悔からの自己攻撃」。
手放すことが難しいこれらに対して、どう対処していけばよいのでしょう。
その方法は「自己承認」なんです。
つまり、

次回、第3回は手放すために役にたつ、具体的な自分を認めていくアプローチについてお伝えします。

>>>『別れと再生の心理学(3)~手放すには「自己承認」がカギを握ってる~』へ続く

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 昌紀

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。