自信がなく仕事もできなくなってしまい、死にたい

相談者名
なな
はじめまして。
私は昨年、看護師として新卒で働き始めました。
配属された病棟は自分自身とても興味のある科だったので嬉しかったことを覚えています。
同期は3人で、そのうち新卒は私だけで、ほかの2人は看護師歴8年と10年の大ベテランの方でした。

ある日のこと、スタッフの健康診断のため採血をすることになりました。
採血をするときに病棟の先輩が教えてくれることになりました。
同期はベテラン看護師ですし、その人たちより上手くいかないかもしれないけどやってみようと思っていました。
いざ採血をするときになり、順番決めをして私が1番最初になりました。
すると先輩が「え?1番最初がななさんなの?いちばん不安なのに??(笑)」と言いました。
入職した直後の私にとっては何故かすごく心に刺ささりました。

その後から自分の行動に自信を持てなくなりました。
仕事中に先輩から「大丈夫だよ」と言われても、自分の行動に自信を持てませんでした。
自信を持てず、なにをやっても上手くいっている気がせず、だんだんと病棟に向かうことが怖くなりました。
同期とは仲良くしてもらっていたのですが、勝手に自分で比べたり、「〇〇さんは出来ているのになあ」といわれたりして、どんどん自信がなくなりました。

心が辛くなり、不眠になり、食事もあまり喉が通らない状態が続いたので病院に通うようになりました。

その状態が半年続き、医師から「もうこれ以上頑張ってもうまくいかないと思うし、1回休もう」と言われ、休職することになりました。
心が休まるかと思ったら、「なんでみんなに出来ていることが出来てないんだろう。」「死にたいなあ」と思うことが増え、余計苦しくなって行きました。

状態が変わらない中、部長から「新人は3ヶ月しか休職できないから」と言われ仕事を辞めるか仕事を続けるかの選択を迫られました。
自分では上手く考えられず、周りの意見を聞き、仕事を辞めることにしました。

仕事を辞めて楽になるかと思うとそうではありませんでした。
「なんで1年頑張れなかったんだろう」「みんなが頑張ってるなか私だけできなかった」と思う時間が過ぎ、辛いです。
貯金も底をつきそうです。
高いお金をだして看護大学に行かせてくれた親にも申し訳なくて、仕事を辞めたことをいいだせていません。
死にたいです。

カウンセラー
三枝みき
ななさん、こんにちは。初めまして。
今回、ななさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。

ななさんは今、死にたいとまで思っていらっしゃるのですね。
でも、そんな状況の中で、私たちにSOSを出して下さってありがとうございます。
今、ひどい辛さの中でなんとか踏みとどまって下さっていることに、心から感謝します。
どうか、ななさんが少しでも元気になれるよう、大好きなお仕事を心から楽しんで生き生きと働くことが出来るように、ぜひ私にお手伝いをさせて下さいね。
どうぞよろしくお願いいたします。

ななさんは看護師さんとして働き始めたときの同期の人が、ふたり共大ベテランだったのですね。
勉強はしてきていても、実戦はまったく初めてのななさんが初めての採血をするのに緊張するのも、不安になるのも当たり前ですよね。
そんななかで、自分よりも経験豊富なひとたちにそんな風に言われたら、気になってしまってもそれは仕方のないことだとと私は思います。

ななさんだけでなく、私たちは誰でも大なり小なり、他人に言われたことが気になってしまうということはあると思います。
もちろん、私だってそうです。
でも、その「気になり具合」の程度には個人差があるのですね。

気になったとしても、そのままさらっと忘れてしまえる人もいれば、昔の私のように頭から離れなくてしんどい思いをし続ける、という人もいます。
では、その、「さらっと忘れてしまえる人」と、「気になってしまって仕方ない人」の違いはどこから来るのでしょうか?

それは、そこに「自己否定」があるか、ないか、です。

「自己否定」というのは、読んで字のごとく、「自分自身を否定している」ということです。
「私なんてダメだ」「どうしてできないんだろう」「私は人より劣っている」というような自分を否定する気持ちと行動のことなんですね。
時には「こんなダメな私には生きる価値もない」「私は存在していてはいけないのではないか」というところまで、それが強くなってしまうこともあります。
今、ななさんが感じていらっしゃる気持ち、そして心の中で自分にかけている言葉そのものも、かなり強い「自己否定」なのではないかと私は思います。

本来、自分自身の中に「自己否定」が無ければ、私たちは何を言われても傷つくことはありません。

たとえばですが、私は普段からものすごくそそっかしくて、しょっちゅう転んだり、ものを落としたり、ミスをしたりしています(^^;
何かをやらかすたびに周りから「天然」と言われて笑われます。
昔の私はそんな自分がイヤで大嫌いで、笑われるたびに傷ついていました。
でも、今の私はそれを言われても、まったく傷つくことはありません。

それは私が、そんな「そそっかしくて、天然な自分」を否定していないからです。
むしろ、「みんなが笑ってくれて喜んでくれるからラッキー♪」と思えるようになっています。
「自己否定」が強かったころの私は周りからなにか言われることや、笑われることでしょっちゅう傷ついていましたが、今の私は「そそっかしくて天然な自分」をまったく否定していないので、他人に何を言われても傷つかなくなったのですね。

ですから私は(それが「いい」とか「悪い」とかではなくて、ですが、)ななさんが不安を感じてしまった一番最初のきっかけ、同期の方の一言が「なぜか心に刺さった」のは、もしかしたらななさんがご自身を「一番不安」と感じていた、「うまく出来ないかもしれない自分」を「自己否定」していたからかもしれないと思うんですね。

つまり、先ほど私自身の例を出して説明させていただいたように、ななさんのなかにある「自己否定」が少なくなれば、私はななさんはかなり楽になれると思います。

そして今、ななさんが自分自身について責めたり、否定したりしていることは、全部「誤解」なんですね。

たとえば、初めて実戦経験を積むななさんより、8年目10年目の人がいろんなことを上手にできるのは当たり前です。
そしてそのあと、自信を失ってしまったり、眠れなくなってしまったななさんの状態では、普段の実力の半分も出せないのは当然だと私は思います。

ですから、
「みんなが出来ていることが出来ない」のではなくて、
「新人なのだから、経験を積んで慣れれば出来るようになる。今は出来なくて当たり前」
「一年頑張れなかった」のではなくて、
「そんな状態でここまで頑張ったのはすごい」
「そんなに辛いなか、ここまで頑張ったのは仕事への情熱や、人を助けたい、人のために尽くしたい想いがあるからだ」
そんな風に思って欲しいんですね。

そして、あともうひとつ、私がななさんに一番して欲しいことがあります。
それは、ご両親に大学をやめたこと、病院に通っていること、そして今の辛さを勇気を出して打ち明けることです。
もちろんななさんとしては「それが出来ないから悩んでいるのに」と思われるでしょうけれど、ここはぜひ、勇気をふり絞って打ち明けてみて欲しいのです。

なぜなら、ご両親が高いお金をかけて看護大学の学費を出してくれたのは、ななさんを心から愛していて、ななさんに幸せになって欲しいからです。
ななさんが夢を叶える姿を見たい、大好きな仕事を生き生きとやっているところを見たい、ななさんのやりたいことを応援したい、という気持ちがあるからです。

私にも娘がいるからわかりますが、ご両親にとってなによりも大切なななさんが今、一人でこんなに苦しんでいることを知ったら、ご両親は「どうしてもっと早く言ってくれなかったの?」と驚いたり、悲しんだりされることと思います。
自分たちに対して「申し訳ない」と思っていることを知ったら、「そんなことは絶対にない」「娘が苦しんでいるのだったら何をしてでも助けに行きたい」そう思いますし、出来る限りのことをしたいと思うはずですよ。

もしもななさんがご両親に助けを求めたら、ご両親はそれに対して心から「よかった」と思うでしょうし、ななさんが元気になってくれたその時には、天にも昇るような喜びを感じるはず。
ななさんはご両親にとって、今のままで「喜び」であり、「希望」なんです。
どうかそんなご両親に、ご自分を助けさせてあげていただけませんか?

人生を変えるのは、「愛」ではなく「勇気」ーー、そういう言葉があります。
ご相談の文章を読ませていただいて、私は、ななさんは本来、そういう「勇気」を持った芯の強い人だと感じましたし、それがあなたの「才能」だとも思いました。
だからこそ、ななさんの生まれ持った素晴らしい「才能」を開かせるために、このことが起きているのだろうと感じています。

今はとても辛いことと思いますが、ここを乗り越えられた暁には、ななさんの辛かった経験全てが、看護師さんとして患者さんと触れ合うときに絶対に役に立ちます。
あなたの経験した苦しみのすべてが、いつか誰かを救う糧となります。
どうか決して諦めず、希望をもって、まずはご自分を救ってあげて下さいね。
全てはそこからです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この回答が少しでもななさんのお役に立てれば、私は心から嬉しいです。
ななさんが元気になって、生き生きと楽しく大好きなお仕事を出来るようになりますよう、ずっと応援していますね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

三枝 みき

家族や親子の問題、子育て、友人との関係など対人関係の問題や、罪悪感、自己否定など心や性格についての問題を得意とする。 長女の自傷と強迫性障害がきっかけでカウンセラーとなる。特に母子関係については、自身が母との問題、娘との問題の両方を経験しており、ライフワークとして取り組んでいる。