自分の人生を生きる

昨年末に、母が突然、入院することになりました。
骨粗鬆症による腰椎圧迫骨折とのことで、年寄りには多い怪我なのだそうです。

もともと元気な母は、クリスマス会での発表を楽しみに踊りやダンスの練習にはりきって通っていたのですが、年老いた体にはそれが返って仇になってしまったようです(汗)

入院当初は「ゆっくり治すね!」と明るく元気に振舞っていた母ですが、日を追うごとに、まるですっかり病人と化してしまい、私の中にも日増しに骨折したこととは別の心配やストレスがでてきてしまいました。

病院のベットの上で、不甲斐ない自分をどれだけ責めたことでしょう。
母の様子を見ていると、容易に想像がつきます。

「そんなに来なくても大丈夫だよ」といっていた母が、以前、気を利かせて届けたものを、その時は「邪魔になるから持って帰って」といったのに「やっぱりあれ、持ってきて」と言うようなことが頻繁に出てくると、さすがの私も穏やかではいられません。

「もう、いい加減にしてよ!」

声にこそ出しませんでしたが、ふとしたやり取りで、イラッとしている自分に気づいて我に返りました。

***

イライラや怒りは、感情を抑圧していた時に、一番最初に感じる感情です。

そして、心理学では、罪悪感は私たちが毎秒感じていると言われるくらい潜在的には馴染みのある感情です。

たとえば「これ以上、やってあげられなくてごめんなさい」などという感覚は、すっかり抑圧されていて、このような思いが自分にあることすら、すぐには思い浮かばないことも多いのではないでしょうか。

でも、ふだんはやり過ごしたり抑圧されていて意識にのぼりにくいからこそ、自分の根本を癒そうと思ったなら、感情が動いたときこそ、そんな自分を「許す」という意識的なアプローチは、とても大切なことになります。

***

「許しとは、サンタさんのように他人に振舞うこと」

師匠の平がワークショップの際によく言うたとえ話ではありますが、サンタさんのように気前良く与えられる人になるためにも、まずは自分を大切にすることとともに、自分の中にある、ひそかな罪悪感を解消することがその近道になります。

理屈で言うならば、犠牲感なしで他人に無償の愛を与えられるくらい、素晴らしい自分であることを自分に許せば、癒しは連鎖的に起こっていきます。

でもその前に、この世界は投影ですから、誰かに怒りを覚えたり責めている度合いだけ、自分自身を責めているという事実を意識の上でしっかりと自覚してみる必要がありそうです。

そうすることで、自分が自分自身を許してご機嫌でいる分だけ、心理的には周りの役に立てる、そのような意味や意義を理解しながら、心のレッスンに取り組めることになります。

***

そこで、母との心理的な癒着を解き放つためにも、あえて「あなたの思い通りになる娘でなくてごめんなさい」というセルフワークをしてみました。

「そんな自分を許します!」

声に出して言ってみると、ググッと感情が動いたあと、とってもホッとしました。
なぜって?
もともと罪悪感って、人を背負ってしまうことも多い心理。

たとえば、大好きなお父さんやお母さんを守るため、「私もそうだよ!」と同じ立場をとるために幸せを選ばない(選べない)という考え方もあります。

また、大変そうな親を孤独にしないために、自分もそのような人生を無意識で選んでしまうようなこともあります。

それは私の人生なのだろうか?
母や他の人を背負い過ぎてはいないだろうか?

あぶない、あぶない・・・。

***

自分の人生を生きるとは、大人になった私たちが、これまでに周りから受けた出来事の影響や周りの人が使っていた解釈を、自分で選び直すことなのかもしれません。

自分で選択する人生を生きるためには、出来事に対する思い込みや、何らかの解釈があると、一度、疑ってみるとわかりやすくなりそうです。

誰のせいでもなく、自分の人生を生きる。

誰かの役に立てる喜びを真の喜びにするためにも、「自分がそうしたいからする!」にもっと自信を持てたらどんなに良いだろうと思いました。

カウンセリングでは「もっと自分の人生を生きようよ!」と、クライアントさんにお伝えすることの多いわたしですが、まずは、わたし自身が、そのようなリーダーシップを取れる1年にしたいな、ということで、わたしの体験を分かち合わせていただきました。

ご参考になりましたら幸いです。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

熊谷 佐知恵

恋愛、夫婦関係、職場の人間関係、転職・キャリアほか、自己実現など幅広いジャンルに対応する。 わかりやすいレクチャーをモットーに、感覚やインスピレーションを活用するハートフルなセラピーとの両面で癒しのプロセスを後押しするのが強み。自分のペースで気づき、変化、成長できると好評である。