人との関係をこじらせるやっかいなもの(3)~パワーストラグルという競争~

人との関係性には、正しさよりも大切なものがある

社会には法律がありますが、大切な人との関係性に法律とよく似た正しさを持ち込んでしまうと、関係性が悪化してしまうことが多くあります。
人には様々な価値観や習慣があり、人は違うものなのです。その違いを受け入れられないでいると、競争や喧嘩を繰り返してしまって、関係性を悪化させてしまうことがあるのです。
正しさよりも大切なものを、人との関係性では見つめなおす必要があるかもしれませんね。

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パワーストラグルというのは、主導権争いと言ったりもします。
一種の競争や喧嘩している状態のことです。

人には様々な価値観があり、習慣があります。
関係性が遠いと、その人がもっている価値観や習慣が自分と違っても、あまり気になりません。
ほとんど自分に影響しませんからね。

ところが、恋人や家族、長い時間一緒に過ごす時間が長い人などと、価値観や習慣が違うと、どちらの価値観や習慣が正しいのかという競争や喧嘩が始まってしまいます。

どちらのやり方を採用するのか?
どちらの考え方が正しいのか?

白黒はっきりつけましょう!とばかりに、主導権を争うことになってしまうのです。

確かに、世の中には正しいとされていることと、間違っているとされていることがあります。
私たちが生きている社会には、法律というものも存在します。
法律を犯すことは、よくありませんから、そんなことをしてしまうと罰せられます。

法律のお話しではなく、人と人との関係性では、それぞれが持っている価値観や習慣が問題になってくることが多々あるのです。

人間関係の中に、正しい、間違っているとか、常識、非常識という考え方が入り込んでくると、パワーストラグルに陥ってしまいます。
特に近しい人との関係性の中では、自分の正しさや常識よりも、自分と相手が幸せを感じるためには、どうすればよいのかを大切にしようとする意欲が必要になってきます。

法を犯しましょうというお話しではなく、競争や喧嘩をして、自分の正しさや常識的であることをいくら証明しても、人間関係に亀裂が入ってしまうと、とてもつらい状況になってしまうのです。

よくあるお話しでは、夫婦間で起こるパワーストラグル。
朝起きたらすぐに歯を磨くのが常識と考える夫と、歯磨きは食事の後と考える妻で、どちらの考え方が正しいのかの喧嘩がはじまってしまうというようなのもパワーストラグルです。

また、仕事を成功させるために、AさんとBさんの意見が対立してしまうこともあります。
こんなときに、自分の正しさにこだわり過ぎて、相手の意見を全く聞こうとしなかったり、批判しかしなかったりしたら、仕事を成功させようという目標は達成できなくなってしまいます。
これもパワーストラグルです。

競争や喧嘩をして、白黒はっきりつけようとすると、勝者と敗者が出てきてしまいます。
どちらかが勝つということは、どちらかは負けるということになりますからね。

勝った側は、一瞬は気分が良いかもしれませんが、次の瞬間から仕返しされる怖れを持つようになります。
そうすると、相手といても気持ちが安らぐことが、なくなってしまいます。

負けた側は、悔しいと思いますし、いつか見ていろよという気分にもなります。
そうすると、これもまた、気持ちが安らぐことがなくなってしまうのです。

敵と一緒に時間を過ごして、心安らかな状態でいれませんから、関係性が悪化してしまうのです。

人との関係性がうまくいかないとき、競争していたり、喧嘩をふっかけていないかチェックしてみて下さいね。

自分の正しさや、常識、習慣を大切にするのか、相手との関係性を大切にするのかを、考えてみましょう。

だからと言って、あなたが間違っていたり、非常識であったりするわけではないのです。
もちろんあなたの習慣が間違っているわけでもありません。

お互いの価値観が違い、習慣が違うというただそれだけであり、どうすれば仲良くやっていけるのかを、考えていけるようになると、関係性を良好な方向にもっていけるようになります。

自分がどんな価値観を持っていて、どんな習慣を持っているのかは、注意しないと気づけないものです。
自分にとっては、当たり前になっていることですからね。

人との関係性を良好なものにするために、自分がもっている価値観や、習慣をあらためて確認してみるのも、良いかもしれませんね。

>>>『人との関係をこじらせるやっかいなもの(4)~コントロールするとこじらせる~』へ続く

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。