完璧主義をやめたい

完璧主義をやめる4つの方法

完璧を目指すのは素晴らしいことです。しかし、完璧主義が自分を苦しめたり、他人との関係を悪くしたりするのなら、完璧主義をゆるめる必要があります。完璧主義の特徴と苦悩、完璧主義になる理由を理解しましょう。そして、完璧主義をゆるめていく4つの方法をご紹介します。完璧主義をゆるめると、過剰なプレッシャーから解放されますし、寛容になって細かなことに煩わされなくなりますし、楽しさや幸せを大事にして幸福度があがります。

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「完璧を目指す」のは、仕事の質をよくするとか、向上心をもつとか、自分を成長させるといった意味では大事なことです。

しかし、完璧を求めすぎると、自分に対して厳しくなって心が苦しくなったり、周囲の人との間に温度差ができてしまったりします。

完璧主義の心理について理解を深めていきましょう。

○完璧主義の特徴

0か100・白か黒と、グレーゾーンがありません。結果がすべてで、過程は評価しないことが多いです。また、目指すゴールの水準が高く、その高水準を「これくらいするのが当然」と思っています。

一般のゴールが100だとすると、完璧主義者の目指すゴールは150くらいです。結果的に120くらいできたとしても、「がんばっている」とは自己評価せず、目標に達しなかった30の部分を見て、「まだ十分できていない」と自分に不足を感じる傾向があります。

○完璧主義の苦悩

対人関係では、完璧に仕事をこなす人として評価されますが、本人には不足感があるので、否定・攻撃されるオソレや焦りを感じやすいです。また、自分と同じように努力しない人たちにイライラしやすいとか、正しいことを言っているのにもかかわらず、けむたがられるといったことが起こりやすいでしょう。

そして、完璧主義は中途半端を嫌います。全力で取り組めない場合には「一切取り組まない」と極端になります。たとえば、完璧に片づけられないから、片づけに手をつけないなど。本気100%でないと何かをしてはいけないように感じる人もいます。

適度に手を抜く、気軽に楽しむ、ちょっとやってみるなどが苦手な面があります。

○完璧主義になるわけ

小さな子供にとって、どんな親であったとしても親の言うことは絶対です。子供には親から褒められたい、愛されたい、認められたいという気持ちがありますから、親にうけいれてほしいと思い、子供なりの努力をします。

しかし、成長するにしたがい、親の行動や言っていることに矛盾や疑問があることに気がつくようになります。完璧な人間はいないように、親だって完璧ではありません。そのことに気がついて幻滅します。親を完璧と思い、大好きだった人ほど、まるで最愛の人に裏切られたように、ガッカリ度合いは大きいでしょう。

そして、不完全な親や社会に対して否定の気持ちを抱き、「ああはなりたくない」と自分自身に完璧さを課していきます。親や誰かの不完全さが許せないと、結果的に自分自身の不完全さも許せなくなるのです。

しかし、人間は完璧ではありません。完璧でありたいと思っても完璧にできないことが多くあります。そこで、不完全な自分に自信を失くし、自己嫌悪し、なおさら強く完璧を目指すようになっていきます。

○完璧主義をやめるには

◇不完全さをうけいれる

完璧主義をやめたいのなら、自分が不完全さを許せないと思っている人たちについて、なぜその人たちが完璧にできなかったのかを理解することに取り組んでみましょう。

たとえば、子供に愛情を示さなかった父親。父親自身も祖父から愛情を受けていない人だったとしたら、愛情の表現方法を知っていたのでしょうか。不機嫌で家族に八つ当たりしていた父親は、いつも家の外でどんな気持ちを感じていたのでしょうか。

父親がスーパーマンではないことや、父親の個人的な苦悩に気がつけると、期待をしすぎなくなりますし、完璧を求めなくなります。

相手を理解していくことで、少しずつ相手の不完全さをうけいれていきましょう。人の不完全さをうけいれると、自分の不完全さも認めやすく許しやすくなります。結果的に、完璧主義をゆるめやすくなるでしょう。

◇自分の思う「普通」を見直す

「普通は○○するべき」「○○しないのが常識」と自分が思っている普通や常識を、客観的に見直してみましょう。自分が求めていたことの水準の高さに気がつき、自分のがんばりを自覚すると、「無理しなくていい」「休んでもいい」と思えるでしょう。これまでの価値観では「絶対」だったものが、「本当はなくてもよいもの」や「他のやり方もあるもの」に変えられると、自分に求めるものも変わり、完璧主義をゆるめることができるでしょう。

◇減点方式から加点方式に

完璧な状態を満点として、少しでもできないと減点していく方法をやめてみましょう。代わりに、ひとつできたら加点していく加点方式の評価方法を取り入れましょう。慣れないうちは難しく思うかもしれませんが、大切なのは、否定に目を向けるのではなく、肯定に目を向ける習慣です。

◇「ダメな自分」をさらけ出す

自分ではダメだと思っている自分を、信頼できる誰かに見せてみましょう。自分では「とんでもない」と思っていたことが「たいしたことない」「意外と大丈夫」と人から許される体験をしてみましょう。隠していた自分を見せるのには勇気が必要ですが、価値観を大きく変えるきっかけになるはずです。

完璧主義をやめたいのなら、まずちょっとやってみてください。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大塚 統子

自己嫌悪セラピスト。心理学ワークショップ講師(東京・仙台) 「自分が嫌い」「自分はダメ」「私は愛されない」などの自己否定、ネガティブな感情・思考をリニューアルし、自信や才能・希望へと変換していく職人。生きづらい人の心が楽になる気づきや癒しを提供。テレビ・Web記事の取材にも多数協力。