結婚していないのは、親が心配だから!?

人は、過去に起った体験をベースにものごとを見ています。

今、見ているもの、目の前で起っていることについてどのように感じるかは、過去のある時点で作られた「ものの見方・感じ方」がベースになっているんですね。

「過去の体験というメガネ」をかけたまま、外の世界を見ている。
これは、誰でもふつうに日常の中で起っていることです。
 

私自身、「うちの両親は仲が悪い」と思っていたタイプでした。
母は、父のことが好きで結婚したわけじゃないからな〜と。
ずーっと長い間、思ってきたんです。

だけど。
そう思い始めた最初は、いつだろう——。

そう問いかけてみると……。
ある出来事が浮かび上がってきたんです。

幼稚園のころに目撃した夫婦げんかでした。

ある日、父と一緒にお風呂に入っていたときのこと。
どうやら、私はゆでダコみたいに真っ赤になっていたようです。
お風呂場を覗いた母がびっくりして、「そんなに真っ赤になるまでお風呂に入れて!」と怒り始めたんです。

怒られた父は「うるさいな〜、わかったよ」と風呂場のガラス戸を閉めようとしたのですが、ちょうど母が手を突っ込んできたタイミングと重なって、パリンとガラスが割れたんです。
割れたガラスで母が手にケガをした瞬間、大騒ぎになったのを覚えています。

幼稚園児の私にとって、この夫婦ケンカは「お父さんとお母さんが、別れちゃうんじゃないか」というくらいの大事件に見えました。

そしてこれ以降、「うちの両親は仲が悪い」というメガネを通して、親を見るようになったのです。

「うちの両親は仲が悪い」というメガネを通じてものを見ると……。
母がつぶやく父への愚痴はすべて、「お母さんはお父さんのことが好きじゃないんだ」と聞こえるようになります。
場合によっては、「お母さんは、お父さんと結婚したくなかったんだ」とさえ思えてきます。

どうしようどうしよう。
子どもは、そんな気分になるものです。

両親の間で、イラッとする雰囲気が漂った瞬間はすべて
「どうしよう、どうしよう。お母さんはお父さんが好きじゃないんだ」と感じてしまいます。

「両親は仲が悪い」というメガネをかけていることで、「両親の仲が悪い証拠」をどんどん集めちゃう。
そんな感じだったんですね。

思い込みのメガネって、すごい威力です……。
 

◆自分がお嫁に行くと、親をつなぎとめる役割がなくなっちゃう!?

「両親は仲が悪い」というメガネをかけたままだと、両親の間のつながりが見えなくなってしまいます。
その結果、潜在意識や無意識に「親を置いて、お嫁に行けない」という思いを抱えてしまうこともあるんです。

え? 今、結婚していない理由はそこ???
 

実は、両親の仲が心配で「お嫁に行くわけにはいけない」という思いを無意識に抱えていることは少なくありません。

すると——次のようなことが起ることもあります。

・なぜか、結婚できそうな相手はスルーしてしまう
・結婚できなさそうな相手、結婚が現実的ではない相手とばかり仲良くなってしまう
・結婚話が現実的になってくると、「本当にこの人でいいのかな」と感じてしまう
 

もちろん、結婚を避けている理由は人によって違います。
両親の仲とは全く関係ない理由で、結婚を避けていることもいっぱいあります。

もしも疑問に思うなら、自分に問いかけてみてください。

Q.もしわかるとしたら——。
  私が結婚したらまずい理由は、なんだろう?

  当たり前すぎる理由(自分ですでにわかっている理由)が出てきたときは、さらにもう一回、問いかけてみてください。

  もう一歩掘り下げて、もしわかるとしたら——。
  私が結婚したらまずい理由は、なんだろう?
 

◆「次のステップに進もう」と、心から願うこと

ちょっと話を戻します。

「うちの両親は仲が悪い。自分がお嫁に行ってしまったら、親がどうなっちゃうかわからない」という気持ちを持ち続けていると……。
なかなかヨメに行けないものです。
結婚したとしても、夫と感情的な距離を置くような関係をつくってしまうこともあります。

そんなときは、これまでとは違う角度から、親を見ていく方法が意外とおすすめです。

違う角度とは、親のバックグラウンドをいったん見直してみようと思うこと。

親が結婚する前、それぞれどんな生き方をしてきたのか。何があったのか。
大失恋したのかもしれないし、夢を追いかけられなかった後悔があるのかもしれないし、自分なんて結婚できるわけないと思っていたのかもしれないし——どんな生き方をしてきたんだろう。
親自身、どんな思いを持っていたんだろう。

そんなふうに、親のバックグラウンドを少し見直してみるんです。
すると、「うちの親はこういう人」と思っていたことが、少し違って見えてくることがあります。
親への見方がちょっと変わることで、「母のあの態度は、母なりの愛情だったのかも?」「父のあの態度も、父なりの相手を想う気持ちだったのかも?」と思えるようなエピソードが、ふと浮かび上がってくることもあるかもしれません。

仲が悪いと思っていた両親だけど、もしかしたら二人の間につながりがあったりするのかもしれないな……。
そんなふうに、ちょっとだけでも感じられたら。
「親の心配、しなくてもいいのかもしれないな」と、思えるようになるかもしれません。

両親の間に、夫婦のつながりや絆が、ひょっとしたらあったのかもしれない。
子どもの目には見えなかったけれど、もしかしたらあったのかもしれない。
もし、あったのだとしたら、それを見てみたい——。
そう思うこと。

そして。
次のように思ってみるのもいいでしょう。
「私は私の人生を生きていい。私のために、次のステップに進もう」

心からそう思えるまで、何度も何度も唱えます。
自分の中で、腑に落ちるまで、何度も何度も唱えます。

すると、「やっぱり、ここに心理的なひっかかりがあったんだ」と思うかもしれません。
思っても、いいんです。
心理的なひっかかりがあることに気づけば、その思いを手放すことができますから。

「自分が幸せになるために、次のステップに進もう」と心から思えたとき。
きっと何かが動き始めます。

パートナーシップがほしいと思うみなさんが、幸せなパートナーシップを手にすることができますように!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

中村 陽子

恋愛、婚活、夫婦関係、自分らしい生き方、仕事などの悩みをひも解きながら、深層心理にある「本当にほしいもの」「幸せな未来像」を引き出すのが得意。痛みの先にある魅力や才能に光をあて、自己イメージの変容へと導く。生きづらさ、誰にもわかってもらえない孤独感を持つ方も力強くサポートしている。