また出来るといいね

母が大腿骨骨折、入院してから、月に1、2回のペースで実家に帰っています。
現在は、母はリハビリも終えて退院し、おかげさまでなんとか一人で家で生活もできるほどになりました。
とは言っても、以前のようにテキパキと動くことは出来ず、杖を使ってゆっくり移動ができるくらいです。
室内では杖を使わずに動き、簡単な家事は自分で少しずつこなせるものの、段差や階段があることを考えると
まだまだ一人で外に出ることは難しく不安なようです。
そのため、週に一度のデイサービス以外は、ほとんんど外に出ることはありません。 

先日、私が5月に帰省するよと連絡をした時、母から外出のリクエストがありました。
母は2,3年前から太極拳を習い始め、その発表会があるので見に連れていってほしいとのことでした。
一緒に習っているお仲間がいい人たちで、みんなに会えるのが楽しくて、なかなか上達は出来ないけれど
仲間に励まされなて、母は太極拳を続けていました。

発表会はいくつかのグループの合同で行われるため、朝から夕方まであるのですが、
さすがに長時間の外出は疲れることもあり、お天気のことも考えて午前中に見に行くことにしました。
当日、母は朝から念入りにお化粧もし、お気に入りの服を着て準備万端です。 
私自身は、あまりお化粧をしないタイプなので、こういう母を見るたびに、この気丈さで今までやってきたんだろうなあと
感心することが多くなりました。 
(病院から退院するときも、入院中のノーメイクとは違って、しっかりお化粧をしていて
周りの人からビックリされたそうです。)

会場に行くと、グループの仲間の方が母を見つけてくださり、出歩けるようになったことを
とても喜んでくださいました。 

発表会では、各グループが曲に合わせて太極拳の型を披露されていたようなのですが、
中国の曲から歌謡曲・ポップス・洋楽までいろんな曲が使われることにオドロキました。
出演者は20代から80代の方まで様々ですが、とても楽しそうです。 母は各グループの発表を見ながら
「ほら、あの人が○○さんで、上手なの」とか「あの人が○○さん」と私に一生懸命に説明をしてくれます。
そんなこと言われても覚えられないし、わかんないよ・・と思いながら、怪我がなければ母もこの発表会に
最高齢者として出ていたんだなあと考えると残念な気がしました。
母自身は何を思いながら見ていたのかなあ。

午前の部が終わり、休憩になったところでコッソリ帰ろうと母と私は会場を出たのですが、
そこに仲間の人たち数人がかけよってきてくれました。

「待ってるからまた来てね」とか「おしゃべりだけでもしに来て」「また一緒にやりましょう」と
口々に温かい言葉を母にかけてくださいます。
母としては、もうこの身体では通うのも難しいし、みんなのようには出来ないから、迷惑だから
もう続けられない、だから今日が最後という気持ちで発表会を見に行っていたので、お仲間たちの言葉は
とても嬉しかったはず。
だけど、昭和一けたの母は遠慮が美徳、人に迷惑になること=良くないこと、ダメなことと感じているようで
本当に私がまた言ってもいいのかしら・・となかなかお仲間たちの言葉を信頼できないようです。

入院中から「また太極拳ができるかしら・・」と時折、口にしていた母。 その度に、太極拳に行くことを目標のひとつに
リハビリを頑張ろうと応援し、今があります。
その目標である母が好きな太極拳(実際には楽しい仲間がいるその場所)を諦めないよう、
ここはカウンセラーである私の出番と思いつつ、好きなことを遠慮せずにしていいんだよ、と少しずつ話していこうと思います。

みなさんも、ご自分の好きなことは大切にしてくださいね。 それが自分にとっての力の源になりますよ。

この記事を書いたカウンセラー

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自己否定、自己嫌悪、疎外感、自己肯定を得意とする。「その方の心に寄り添い、一番の味方でいること(安心感)」をモットーに、わかりやすい言葉で恋愛問題や対人・自己との関係を紐解き、改善・生き易さへと導いている。  東南アジア2カ国での生活経験もあり、国や文化の違いについても造詣が深い。