スイーツ男子、始めます。

カウンセリングサービスの母体である、神戸メンタルサービスでは、カウンセラー養成の為の養成スクールがあり、私はその養成スクールの卒業生です。
そして、その養成スクールの受講生さんの開催するワークショップというものもがあるのですが、今回は、そのワークショップに参加した時のお話です。
その時のワークショップでは、グループワークといって、数名のグループになり、何かしらのテーマについて話し合うという時間があり、その時のテーマの一つで、「今、興味があること(やってみたいこと)は何?」というものがありました。
ちょうどその時のグループというのは5人で、そのテーマに沿った話を、順番に発表していきました。
そして、グループのメンバーは、発表した人の話を聞いて、「それ、いいねー!」「おしゃれで、かっこいいね!」など、いろいろ感想を伝えあったりしながら、ついに私の順番が回ってきました。
けれども、私は自分のやってみたいことを話すことに抵抗があり、とてもドキドキしていました。
というのは、その時の私の興味があることは、お菓子作りだったので、ちょっと恥ずかしいなと思ったからです。
私は、カウンセラーになって以来、ブログやフェスタの講演などでは、散々と、恥ずかしいことをお伝えしてきたりはしました。
例えば、小学校時代は、ぬいぐるみ集めと、砂場で団子を作ることが好きだったこととか、大学生時代に、くまのぬいぐるみを抱いて寝ていたこと。そしてそれが、友人に見られてばれてしまったこととか。
最近の話では、登山で寝坊し、山頂ではコーヒーを沸かせなかった失敗談などもこのコラムで紹介をさせていただいたりもしました。
なので、いまさら恥ずかしいも何もないかと思い、思い切って正直に伝えてみると、予想以上に好印象でした。
「すごい!かっこいいじゃん。」「男性のスイーツ作り、かっこいいよ!パティシエみたい!」
こんな風に言われ、私はやっぱり言ってよかったなと、とても気分が良くなりました。
とても上機嫌で、自分の趣味に自信がついたところで、調子に乗ってこう言いました。
「実は、休日などは、結構作ったりしています。

そうしたら、グループの中の一人が、こう聞いてくれました。
「わぁ、すごいねぇ。じゃあ、最近はどんなもの作ったの?」
私は、得意げに答えました。
「はい、ホットケーキミックスに、割ったクルミを混ぜたり、黒砂糖を混ぜたりしてケーキを作りました。

私は、ホットケーキにクルミや黒砂糖を混ぜることろがこだわりだったので、それについてもっと「なんで割ったクルミなの?」とか、「黒砂糖混ぜると、味はそうなるの?」とか、聞いてほしかったのですが、何故か質問してくれた人は、ニコニコしながらこう言いました。
「ふぅん、ホットケーキミックスなんだね。」
私は、「えっ?つっこむところそこなの?こだわりは、割ったクルミや、黒砂糖なんですけど。何故ホットケーキミックス?」と思いながら、こう答えるしかありませんでした。
「はい、ホットケーキミックスです。

なんとなく、それで、その会話は終了しました。
私は、「せっかく盛り上がりかけたのに、これじゃ会話終わりじゃないか!」と思いながら、なんだか腑に落ちませんでしたが、家に帰ってからはっと気が付きました。
「パティシエとか言われて盛り上がっているのに、ホットケーキミックス使っているようじゃね。。。」
そんな私も、この原稿を書いている12月31日は、無印良品にて、やっとオーブントースターを買い、タルトを作るために「自分で作るタルト」と言う、タルトミックスのようなものを買ってきました。
パティシエへの道は、まだまだ遠い道のりになりそうです。
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この記事を書いたカウンセラー