学生時代に感じた親密感

春は別れと出会いの多い季節です。そして新しい事を始める方が多い季節でもありますね。
新しい出会いにドキドキしている方もいらっしゃるかもしれませんね。

今から25年ほど前の4月。私は遠方の大学に通うため実家を離れて一人で暮らし始めました。
それ以来ずっと一人暮らしで今も一人で暮らしています。(今は猫を飼っているので一人と一匹暮らしです。)

初めて実家を離れ家族とも離れての一人暮らし。知ってる人が誰もいない土地で一人で暮らすのは心細くて不安で寂しかったですね。
当時は携帯電話のない時代でしたから、小銭をためてテレフォンカードを買って公衆電話から毎週実家に電話をしていました。
メールも無い時代でしたから友達には手紙を書きました。「迷惑かけちゃいけない。」と思い「返事はいらないからね」と手紙に書いて。
でも本当に返事が来ないのは寂しくて。とにかく毎日寂しさを感じていました。

寂しかったので友達を作ろうと思い、サークルに入ったり委員会にも参加しアルバイトもして私なりに頑張っていました。
今こうして振り返ってみると私は慣れない一人暮らしをしながら本当に頑張っていたなって思います。
今思えば毎日頑張っていたし、それなりに周りの人達と仲良くしていたと思います。
大学の友人と夏休みに北海道旅行にも行きましたし。一緒に映画を観にいった事もありました。

けれど当時の私は何故だか、どこに行っても何をしていても居場所が無い感覚を感じていました。
「周りの人たちはきっと私がここに居たら迷惑だと感じているはずだ。」と一人で思い込んでいました。

だから授業を受ける時にも誰も座っていない前の方の席に座りました。
「きっと私が行ったら皆迷惑に違いない。」と思っていましたから、前の方の席には座りたくなかったけれど怖くて後ろの席の皆の中に入っていけなかったのです。

当時の私は毎日「自分ってダメだな。もっと頑張らなくちゃ。」と思っていました。
寂しさを感じては「友達がいない自分はダメ。」と思い、ちょっとの失敗も大失敗だと感じて「こんな失敗をする自分って本当にダメ。」と思いました。
ですから誰といても「相手もきっと私が思っているように『濱田さんってダメな人だ。』と思っているはずだ」と想像していましたから、怖くて近づけませんでしたし近づいてもすぐに自分から離れました。
そして隠していましたが、毎日落ち込んでいました。

そんな私も3年生になって【研究室】に入りました。
私は理系の学部でしたから、卒業論文を書くためにいずれかの研究室に入ってテーマを決めて毎日実験をしなくてはならなかったのです。

3年生の私が入った研究室には、とても楽しい先輩がいました。その先輩は何故だか怖くて皆の中に入って行けない私に話しかけてくれて仲間に入れてくれました。
当時の私は何故だか分かりませんでしたが、今の私の周りに自信なさげで大人しくてなかなかその場に馴染んでいない後輩がいたら、リラックスして欲しくて話しかけたり面倒をみたくなるだろうなって思います。
それくらい当時の私は「この子大丈夫か?」と心配になるような様子だったのでしょうね。

研究室の仲間に入った私は徐々に研究室の人達に馴染んでいき、時には夜中までビリヤードをしたりカラオケに行ったりファーストフードのお店や居酒屋に行ったりして、他愛のないお喋りをしてよく笑うようになりました。
仲間に甘えたりふざけたり出来るようになっていきました。

大学時代の楽しかった思い出は研究室に入ってからのものばかりです。
研究室の人達は「自分ってダメだ」と思っていた私をそのまま受け入れてくれました。受け入れて一緒にいてくれました。
そのままの私を受け入れてもらえた事で「研究室に居場所が出来た。」と私は感じられたのです。

自分ひとりで頑張っていた時には得られなかった「居場所がある感覚」は、そのままの私を受け入れてもらった事で得られたのです。
大学時代の私は心理学を全く知りませんでしたが、研究室の仲間との親密感に癒されたのだと思い出してみて気づきました。

この記事を書いたカウンセラー

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「今の自分」「ありのままの自分」にOKを出し、気持ちを楽にしてほしいと思い、お客様の味方になる事、応援する事を心がけている。 穏やかでのんびりした雰囲気を持つカウンセラーで、ゆったりとした語り口はお客様から「話しやすい」「気持ちが軽くなった」「気持ちが和む」「ホッとする」と好評である。