対人関係で大火傷をしてしまい、苦しいです

相談者名
アリダ
趣味を通じて仲良くなった人と数か月間に及ぶ友人関係が終わりました。
自分にないものを持っている、面白そうな人と言う事で私の方から近付き、「シャイだから」と相手の方(女性の方です)は既に交流のあった方の輪の中から中々出ようとしない人でした。
私は、同じ趣味を持っている方と仲良くなりたい、面白そうな話をされる方と親しくなりたいと思い積極的に話しかけに行きました。
仲の良い人と今の自分との距離を感じ、その人の周りにいた人に嫉妬をして苦しんだこともありました。そんな中「貴方と仲良くなりたいと思っている」と伝えられて、気が遠くなりそうなくらい嬉しかったのです。いつか、その人を囲む輪の中に入れる、と思って。

けれども、仲の良くなるうちに段々と公共の場所であけすけな話をしている事や、ウェブ嬢に個人情報を上げることなどに無頓着な事に見かねて「もっと自分を大事にした方がいい。縁を持った方が傷つくのを見たくない」といさめてしまった時、「自分はあけっぴろげなだけ。妄想したいなら勝手にしたら良い」と開き直られ、馬鹿馬鹿しくなって付き合うのをやめたのですが…。

その人の付き合いをやめてから、その人の周りにいた人も私から離れて行き、私は「どうしてこんないい加減な奴に人間が取り巻いて、私は一人なんだろう」「こんな人だと気付けなかった自分は本当に愚かだ」と思うようになり、その人に関わるものを見るのもつらい状態です。

お忙しいところ恐れ入りますが、アドバイスを戴ければと思います。

カウンセラー
池尾昌紀
アリダさん
池尾昌紀と申します。
ご相談ありがとうございます。

友人とのつながりが何かをきっかけに、うまくいかなくなるというのはとても辛いことです。

人間関係というのは、難しいところがあるもので、私たちはいろいろな人との関わりの中で、うまくいかなかったり、相手の言動に傷ついたりすることがります。

そうした時は、相手に非があり、相手を責めてしまうものですが、そんな時でさえ、実は、自分自身を責めてしまっていることがあるんですね。

あの時、私がこうしたらよかったのではないか、とか、こんな言葉を言えば良かったとか、後悔をしていることがあります。
相手のほうが悪いのではないかと思える状況ですら、こんな風に思ってしまうことがあります。

アリダさんは、もしかしたら、今、相手の言動のほうに問題があるのに、ご自身をとても責めてしまっておられるように感じます。
自己攻撃はあらゆる問題を引き起こすという言葉があるくらい、自分にとってはプラスになりません。

そして、自己攻撃は、以外と自分が認識している以上に大きく、自分の気がつかない力で自分を苦しめていることが多いのです。

まずは、ご自身を責めていないかどうか、自分の心に聴いてみてください。
そして、そんな風に自分を責めなくてもいいんだよ、と自分の心に言ってあげてみてください。

こんなにも苦しまれておられるのです。
もし、ご自身を責めておられるのなら、もう十分すぎるほどだと思います。
そんな風に、ご自身の心に言ってあげてください。

自分へのいたわりの気持ちが少しずつ感じられるようになったら、次は、こんな視点で考えてみてください。

もしかしたら、その人は自分に似た人だったのではないか、と。

アリダさんがつながりを持てなくなった方とは、自分にないものを持っている方、ということでお近づきになられたとのことですが、もしかしたら、ご自身と似たところを持っていた方なのかもしれません。

誰かのことがとても気になったり、仲良くなりたいと思う時、その人が自分とは違う魅力を持っているから興味を持つこともあるのですが、そういう場合でも、実は、自分と似ているところがあるから気になる、というケースがあります。

心の違う側面だけでなく、心の中に似たところあって、お互いに惹かれ合ったのではないかと思うのです。
アリダさんだけでなく、相手の方からも仲良くなりたいと伝えてこられたのは、そういう理由もあるのではないでしょうか。

似ているからわかり合える。
それは、魅力をわかり合えるということです。
けれど、わかり合えるということは、辛いところや苦しいところについても、わかり合えるということです。

相手の方が、公共の場所やWeb上で個人的な話をするのに無頓着であるというのは、これは、自分を大切にしていないということですよね。
だから、アリダさんも思わず、「もっと自分を大事にした方がいい」とアドバイスされたのだと思うのです。
これは、相手の方を思いやっての発言ですが、もしかしたら、ご自身にも表現の仕方は全く違っても、自分のことを大切にできていない部分があるのかもしれません。

相手の方が自分に無頓着であるのを見ていられないのは、ご自身の心の中を見ているような気持ちになったからかもしれないと思うのです。
先にも書きましたが、それは全く違った形かもしれません。
自分を大切にできないというのは、人によって様々な形で出てきます。

自分に無頓着であることだったり。
誰かを助けるために身を犠牲にしてやってしまうことだったり。
自分の感情にふたをして自分は何も感じない人だと思っていることだったり。

いろんな形があるのですが、言動は全く違っても、心の奥にあるのは、自分を大切にできていない、つまり、自己攻撃から来ていることが多いのですね。

もしそうだとしたら、その人との出会いで得られたものがあるように思います。
それは、ご自身を「もっと大切にしてあげる」という視点を見せてくれた、と考えてみることはできないでしょうか。

人間関係は大変なものですが、大変な人と出会った時に、それを自分に置き換えることで、大変なことや問題を自分を活かすことに使える事もあります。

アリダさん。
あなたはとても優しい方です。

なぜなら、こうした相談を寄せてくださるほど、その人のことで悩んでおられるから。
こんなにも一生懸命、その人との関係を悩み、苦しんでおられるのは、自分のため、というだけでなく、その人のことを心配して、その人との関わりの中で、その人を助けてあげられなかったという思いを持たれているからではないでしょうか。

こんなにまでして悩まれているアリダさんを、僕はとても心の優しい方だと思います。

そんなアリダさんを、まずはご自身がいたわり、愛してあげていただきたいのです。

それだけの価値がある方です。
あなたは、愛されるに値する方なのです。

ご相談、ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。