両親の夫婦仲が悪い

相談者名
さくら
こんにちは。

私の両親の夫婦仲がとても悪くて困っています。
数年前に父がパチンコで借金を作ってしまい、母はそれで軽いノイローゼ気味になりました。
今は、父もパチンコをしていませんが母に対して申し訳ないと言う気持ちと反省が全く無く、50代を過ぎているのに転職しようかななどと言っています。母に対しても、俺が食われてやっているんだって言っています。
なので母と父はいつもぶつかっています。昨年の今頃に母が倒れました。医者には軽い自律神経が乱れているのだろうと言われました。

倒れてから一年、専業主婦の母は午後になるととても眠くなり、人の話しも効きたくてもボーっとしてしまって聞けない状態でなんだか顔つきも違います。

父との仲も上手くいっていないのに私の兄夫婦が実家に戻ってきます。私は嫁に出ていますが、もう1人まだ中学3年の妹がいます。母は兄に対して『妹が成人するまではこないでほしい』といったのですが、子供が出来たし、アパートにいるのももったいないと帰って来ます。母は婿養子で結婚したので、姑になることを不安に感じてもいるし、これから思春期の娘のことを気にしています。
なので、父の小さな言動がとても目に付いてしまい自分の体の調子が悪いのは全て父のせいだと泣きながら話していました。

どうやって母を助けてあげたらいいのか分かりません。

カウンセラー
池尾昌紀
さくらさん、こんにちは。
池尾昌紀と申します。
ご相談ありがとうございます。

タイトルには、両親の夫婦仲について書いてくださいましたが、
お父さん、お母さんのことだけでなく、お兄さんご夫婦や妹さん
という、家族全員が関わる問題で、それだけに悩みも深く
けれども、すでに結婚して家を離れておられるために、心配は大きく、
思い悩む日々を送っておられるのではないかとお察しいたします。
それでも、こうしてなんとか状況を変えようとご相談くださった
勇気を持っておられること。
さくらさんご自身を、まずは誉めてあげていただきたいと思います。

心理学では、「怒り」は何かを隠す蓋である、と言ったりします。
本当の感情を出すのが辛すぎるために、それを隠す手段として
「怒り」を使うと考えます。
隠している感情は、多くの場合、「悲しみ」「寂しさ」と言われて
います。

もしそうであるとしたら、さくらさんのご家族は、どのように当てはめる
ことができるでしょうか。

お父さんは、借金をしても反省が全くないばかりか、お母さんに対して
辛く当たっておられるようです。
お母さんは、自分の体調の悪さを全てお父さんのせいだと泣きなが
ら話されて
おられます。泣くという表現はではありますが、それも怒りの表現
のひとつと
みうけられます。

どちらも、形は違っても「怒って」おられます。
では、それは、怒っているのではなく、悲しんでいるとしたら。
その下に隠されているのは、どんな悲しみなのでしょう。
その「悲しみ」が何であるかに思いを巡らし、気づいていくことで、
「悲しみ」は半分は楽になれます。

もうひとつ、家族には意識していないけれど、役割がある、と言わ
れています。
例えば、乱暴を働く家族のメンバーがいたとしたら、そうして暴れ
ることで
家族を団結される役割を担っている、というケースに現されます。

お兄さんは、まるで家族の不調に無関心で無感覚のようですが、
実は、無意識的に、家族の中に入っていくことで、家族同士が向か
い合うよう
方向づける役割を担っているのかもしれません。
そして、それは、お父さん、お母さん、妹さん、それぞれにも言え
る事です。
それぞれ、どんな役割で家族全体のバランスを取ろうとしているの
でしょうか。
こちらも、その新しい視点で家族を見る事ができれば、受け止め方も
いろいろと変わってくると言えます。

けれども、最も大切なのは、さくらさん自身がどうであるか、とい
う視点を持つこと
だと思います。

さくらさんは、こうした家族の苦しみに対して「怒って」おられる
のではないでしょうか。
そして、嫁いでおられながらも、家族のことを思う気持ちで、どん
な役割を担っておられるのでしょう。
怒りの下にあるのが「悲しみ」だとしたら、それはどんな悲しみですか?
さくらさん自身の実家での役割はどんなものなのでしょう。
そして、そのことで、嫁ぎ先の家族ではどんな役割を担っているの
でしょう。

家族の苦しみは、身を切られるほど辛いものです。
お母さんを救いたい、と書かれておられますが、
さくらさんが救いたいのは、お父さんをはじめとする家族全員なの
だと思います。
その苦しみを救う一番の道は、まず、自分自身が幸せになることな
のです。

さくらさん自身は、家族のこと以外に、どんな苦しみを持ってい
らっしゃいますか?
それに焦点をあて、まずは、自分自身の悩みや苦しみを解決することで、
家族の苦しみを様々な視点で見たり、対応する余裕が生まれます。

まずは、そうした見方でご自身と家族を見ていかれてはいかがで
しょうか。

一人では大変な作業も、誰かに話すことで、まとまることがあります。
ご友人、パートナー、そのほかの頼れる方達。
カウンセラーが必要と思われれば、私たちをご利用ください。

どうか、自分だけでやらないで、我慢しないで、ご自身の幸せについて
思いを巡らせてみてください。

さくらさんの幸せのお手伝いができれば、こんなに幸せなことはあ
りません。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。