引きこもりの兄

どうぞ、よろしくお願い致します。

まずは、最初にこの一言を言わせて下さい。

「ぱんださんは、本当にお兄さん思いの優しい妹さんですね。」

なんでかと言うと、もしもお兄さんの事をどうでもいいと感じたり、ぱんださん自身が優しくない人であれば、今のように、家族に優しく出来ない事に、こんなにも悩まないと思うからです。

逃げ出したいと思うほどお兄さんにコンプレックスを感じているのに、それでも尚、心から家族を大好きになりたいと思っているのですね？
それは、本当に心が強いですね。それに前向きで、素晴らしい気持ちだと思います。

もちろん、そんな風に心の優しいぱんださんが、このまま悩み苦しんだままでいて欲しくないと思います。
本当に心から家族の事を大好きだと思えたり、将来お兄さんに頼られたらどうしようと不安になるのではなく、むしろ、何かあったらお兄さんに頼ればいいんだと思えるぐらい、お兄さんが元気になって、ぱんださんがコンプレックスから開放されて欲しいなと思いました。

そんな風になるためには、どうしたらいいのか、ぱんださんの疑問に答えながら、考えていきたいと思います。
それでは、どうぞよろしくお願い致します。

まず、ぱんださんがお兄様の事をコンプレックスに感じすぎかと言う事ですが、そんな事は無いと思います。
家族の誰かが引きこもってしまった場合は、ご両親のように、病気だとか、障害者だと思ってしまったり、コンプレックスに感じて、隠したくなったりしてしまうと思います。
なので、詳しく統計をとった訳ではないのですが、兄弟が引きこもってしまった場合は、コンプレックスに感じる人の方が多いのではないかと思います。

それに、私もコンプレックスを感じた経験は、今まで何度もありますが、そんな時は、その場にい続けるのがたまらなく窮屈に感じ、逃げだしたくなるくらい、自分を情けなく感じてしまったりしました。
だから、コンプレックスを感じないようにする為には、その場から逃げるしかどうしようも無いなんて思っていました。
もちろん、ぱんださんの感じるコンプレックスと、私が感じるコンプレックスの気持ちは、全く一緒ではないと思います。
でも、今回ぱんださんが、早く遠くに逃げたくなると書いてくれたので、そのような気持ちになることは、全く一緒だなと思いました。

そして、「将来、親が亡くなって、もし何かしら頼られたら、兄弟だから助けるべきなのでしょうか。」と言う質問なのですが、そんな風に思うぱんださんは、心のどこかで、「私がお兄さんを助けなければ。」と思っているからではないかと思うのですね。

そして、そんな風に思うのは、ぱんださんが、お兄さん想いなのと、もうひとつはお兄さんがこのまま回復しない不安があるからではないかと思いました。

お兄様との関係は、けんかが絶えないのが7年、高校から引きこもりになって3年とありますが、それは、多くの人が思春期と呼ばれる時期だと思うのですね。

その時期は、お兄様でなくても、誰もが心が不安定になったり、反抗期と呼ばれるような行動をしたりと、多かれ少なかれ、穏やかに過ごすのは難しい時期ではないのかなと思います。
そんな中、ぱんださんはコンプレックスを感じながらも、大学生にもなられたのであれば、それだけでも、とても凄い事だと思います。

私の同級生でも、中学生、高校生の時期に不登校になった友達は何人かいます。
それに、不登校にはならなくても、学校での人間関係がうまくいかなくて、悩んだり苦しんだりする経験なら、だれにでもあるのではないかと思います。

けれども、若い頃に引きこもった場合ずっとそうかと言うと、いずれかは社会人として働くようになったり、大検を受けて、学生に復帰したりと、それぞれ立ち直っていったのを、目の当たりにしています。

もちろん、それにはご家族や身近な人の、献身的な愛情や、心の支えもあっただろうし、本人の努力もものすごくされたのだと思います。
ご両親が、病気とか、障害者と言うほどなのですから、ぱんださんはよほど不安になっても仕方の無いことかなとは思いました。

でも、ぱんださんから見たお兄さんは、本当に病気だと思ったり、障害者だと感じたりしますか？
もしもぱんださんが、お兄さんの事を本当に病気だとか障害者だと思っていたら、腹は立たないと思うのです。つまり、回復できると感じているからこそ、頼られたり、助けるのが嫌なのではないかと思うのです。
なので、そんな風に感じる自分の感覚を信じて、こんな風に思って頂けないでしょうか？

「お兄ちゃんは、一時的に引きこもっているだけ！だからずっとこのままで、親が死んでから私を頼ってくるなんて、そんな事は起こらない！」

ぱんださん、文章を拝見したところ、ぱんださんは間違いなく家族想いで、そしてお兄さん想いだと思います。
そんなぱんださんだからこそ、お兄さんが本当に病気だったり、障害者だったら、きっと心から優しくできたり、助けようとするのではないかと思います。

若い頃に悩んだり苦しんだりしたこと、それは克服したら、笑い話になったり、いい経験になったと感じられるようになると思います。
そして、ぱんださんは、そうなれると思いますよ。

今回は、ご相談くださいましてありがとうございました。
何かしら参考になりましたら幸いです。