自分がどう生きたいのか全然わからないし努力出来ない

相談者名
ありさ
私は43歳独身女(結婚したこともない)です。

今さら思うのですが、自分がどう生きたいのか分かりません。
そして良くなるように努力をしてきませんでした。

普通に働いて、結婚して子供を産んで孫の顔を親に見せて、いずれ親が歳を取った際は面倒をみる・・・それだけでした。
母子家庭で育ちましたが、正直、母は子供を大切にするという感じではなく好き勝手にやっていたと思います。子供のことを大事とは思っていなかったのではないだろうと思いますが、小さい時から親や親戚の目を気にしてきて、性格的は頑固だったりキツイ割には、ワガママを言ったり駄々をこねたりすることもありませんでした。

親と離れたい気持ちの一方、それをすることは自分の勝手で家族のことを考えていないような選択に思えるのです。
どこまでが自分を大事にして良いのか、どこまでがワガママになるのかも分かりません。

母は私に甘えていると思いますし、何でも聞いてきたりして無性に腹が立ってウザいと思ったり顔に出たり言葉がきつくなってしまいます。
でも小さい時から我慢ばかりで、自分の気持ちを抑えて来て自分が疲れてきているような感じがします。

でも母が心配だからと言ってるのはただの言い訳で、それを言い訳にして私は自分や家族が良い方向に向かせる努力を何もしてこなかったと気付きました。
我慢したり、とにかく働いて孫を見せることが親孝行だと信じてきましたが、今となってはそれも出来ません。それに私は子供が欲しいと思えません。

せめて、死ぬ前に自分の生きたいようにやってみたい気もしますが、そんな勇気も出なくて、結局私は言い訳だらけの人生でタチが悪いんだと思います。

もう考えると何がなんだか分からなくなり、動けなくなります。

カウンセラー
三枝みき
ありささん、こんにちは。初めまして。
今回、ありささんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

ありささんは長年、お母様をとても大切にして来られたのですね。
それゆえの苦しさもたくさんおありだったことと思いますが、でもありささんのお母様への愛情はとても素晴らしいと思います。
お母様が今までやって来られたのは、きっとありささんの存在があったからこそだと思いますから。

でも、そのために今まで、自分自身の人生を自分らしく生きる事が出来なかったのなら、それはとても辛かったことと思います。
そして今からでも、ご自分の為にしたいことや好きなことをたくさんしていかれる方がいいと思いますよ。
親子といっても、それぞれは「個」別の存在、それぞれまったく別の人生ですからね。
そのためにはやはり、お母様との関係を見直すことや、自分自身を見つめ直すことが必要かと思います。

ではまず、お母様との関係についてですが、ありささんとお母様の間には「癒着」があるようですね。
心理学でいう「癒着」とは、互いの感情の境目が分からなくなってしまうことを言います。

例えば、私自身もそうだったのですが、私の娘が学校でうまく対人関係をやっていく事が出来ずに辛い思いをしていた時、まるで自分のことのように苦しく感じてしまい、余計な口出しや手出しをして、娘をもっと苦しめる結果になってしまっていました。
人の気持ちが分かる、相手の気持ちに寄り添える、ということはとても大事なことですが、他人の問題で自分に影響が出るくらいしんどくなってしまうようなら、それは「共感」ではなく「癒着」と言ったほうがいいかもしれませんね。

そして、この「癒着」があると、お互いにとても息苦しい関係性となってしまいます。
先ほどの私の例で言えば、娘の問題に手や口を出したところで結果はよくなりませんし、娘にとっては例え母親にだって、心の中に土足で踏み込まれて勝手をされることが辛くないわけはありません。
それでも、子どもにしてみれば、お母さんに嫌われたり、見捨てられたりすることが怖くて、お母さんの口出しや手出しを拒絶できなかったり、無理をしていい子の振りをしてしまったりすることもあるでしょう。
そしてその結果、「どうせ私には何もできない」「私には何の力もない」という無力感や、「私は人から大切にされるような価値のある存在ではない」「私はちっぽけで取るに足らない存在だ」という無価値観や、「お母さんの期待に応えられない自分は悪い子だ」という「罪悪感」などでいっぱいになってしまったりすることもあると思います。

そうなると、「どうせ何をしても無駄だ」という諦めや、疲労感などを感じることが多くなってきてしまいます。
今の、ありささんもそんな感じなのではないでしょうか?

だとしたら、ありささんにはお母さんとの癒着を手放していくことが必要でしょう。
例えば何かをするとき、「お母さんが喜ぶからそれをする」とか、「お母さんに怒られるから、それはしない」という視点で選択するのではなく、ただ自分の心に問いかけていく。
「私は本当にこれをしたいの?」
そして自分が本当にしたいこと、求めているものをその都度意識して選択していくことも必要になると思います。

でも、そんな風にしていくと、迷われることもあるかもしれませんね。
ありささんは「自分のしたいことをする」ことや、「自分の欲しいものを選ぶ」ことなどをご自身に禁止されているように、私には思えます。
その原因も、やはりお母さんではないでしょうか。

>正直、母は子供を大切にするという感じではなく好き勝手にやっていたと思います。子供のことを大事とは思っていなかったのではないだろうと思いますが、

と書かれていますが、だとしたら、「子どもよりも自分を大切に」し、「好き勝手にやっていた」お母様に対して、どこか怒りを感じてはいませんでしたか?
もしそうなら、ありささんご自身も「お母さんよりも自分を大切に」してしまったら、「自分のやりたいことを好き勝手にしよう」としたなら、誰かに責められるのでは、と感じてしまっても仕方ないかもしれません。
ありささんがその時お母さんに感じた怒りと同じだけ、誰かから怒りをぶつけられる、攻撃されると思ってしまったのなら、「好き勝手にする」ことも、「お母さんや家族よりも自分自身を優先すること」は怖くて出来なくなってしまうでしょう。

だとしたら、ありささんは自分勝手に好きなことをしていたり、ご自分を優先していたお母さんを許すことが必要です。
「好きなことをする」「自由に生きる」、これらを自分に許可していくためにも、かつてのお母様を許していくことに取り組んでみて欲しいんですね。
そして、今、感じていらっしゃる「疲労感」や「無力感」を癒していくことや、我慢させられてきたことへの「怒り」を解放していくことなどに、大変だとは思いますが少しずつ取り組んでみられては如何でしょうか?

面談カウンセリングで行うセラピーなどは、そういった感情の解放にはとても有効ですので、方法の一つとしてご検討いただければと思います。
もしよろしければ、初回無料の電話カウンセリングもございますので、ぜひご利用くださいね。

最後になりますが、ありささんは「努力をしてこなかった」のではありませんよ。
自分自身よりもお母様やご家族を大切に愛してこられただけです。
そのことで、ご自身を責めるのはやめてあげて下さいね。
ご自分にできる精一杯で、家族を愛してこられたありささんの愛を、ありささんご自身が尊いものと認めてあげて欲しいなと、私は思っています。

以上、長くなりましたが、この回答が少しでもありささんのお役に立てれば幸いです。
本日はご相談、ありがとうございました。
ありささんが少しでも楽になり、自由に、ご自分の望む未来を掴んでいけますよう、心から応援していますね。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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