すぐ調子に乗る

相談者名
S.S
すぐ調子に乗ってしまう性格に悩んでいます。

普段はそんなことはないのですが、お酒が入っていたり、興奮しているとついついやらかしてしまいます。

余計な一言を言ったり、余計な首を突っ込んでみたり、冷静に振り返れば無難にまとめられるのに、その時その時は完全に周りが見えなくなっていて、あとから自分でやりすぎたと気づいたり、人から言われたりしています。(自分の感情とか、自分がそのときしたいことを優先してしまっているように思います。)

やらかしたあとは数日ヘコむくらい落ち込むので、次は気を付けようと思うのですが、次は完全に忘れていてまたやらかしています。

どうしたらこの性格は直るのでしょうか。アドバイスお願いします。

カウンセラー
三枝みき
S.Sさん、こんにちは。初めまして。
今回、S.Sさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願い致します。

S.Sさんは「すぐ調子に乗ってしまう性格」について、悩んでいらっしゃるのですね。
「やらかした後は数日ヘコむくらい落ち込む」とのこと、ご自分のその時の言動を思い出して、延々自己嫌悪に苛まれるとか、一人反省会がしんどい、という感じかなあと思いますが、そういったご相談はカウンセリングの中でも時々お伺いすることがあります。
S.Sさんは意外に思われるかもしれませんが、そういうお悩みをお持ちの方って、実は少なくないんですよ。

でも、そうは言っても、やはりしんどいものはしんどいし、やらかしてしまったあとってすごく嫌な気持ちになりますよね。
私自身も元々はそういうことがしょっちゅうで、人と会った後は必ず一人反省会をしまくり、嫌な気持ちどころか、体調まで悪くなってしまうことがありました。
ひどいときは人と会っている最中から、頭痛や肩こり、背中の痛みなどがし始めてしまい、痛み止めの薬を飲みながら外出することもあったり、あまりに気持ちが辛いので、人と会うことや、外に出ること自体が嫌になってしまったこともありました。

なので、あくまで私なりに、ですけれど、S.Sさんのお気持ちはよくわかる気がしています。
本当に嫌だし、辛いですよね。
なんとかしたいですよね。

でもね、結論から言わせていただくと、大丈夫です。
現状を変えること、S.Sさんご自身が変わることは出来ます。
ただ、もしかしたら、S.Sさんご自身が今、考えていらっしゃる通りではないかもしれませんが。

それはどういうことかと言いますと、S.Sさんは「性格」を変えたい、と思っていらっしゃるようですが、私はそれはお勧めしません。
何故なら、S.Sさんの今の性格は、S.Sさんの「個性」であり、「魅力」でもあるからです。
それを変えてしまうのは、もったいないと私は思うんですね。

S.Sさんに必要なのは、「性格」を変えることではなくて、それにプラスして「周りを見る余裕を持てるようになること」「必要な時にだけ自分を抑えたり、自分を表現したりすること」と、あとは「ご自身を責めないようになること」の3つだと、私は思います。
それらが出来るようになると、S.Sさんの個性や魅力を消さずに、周りの皆様ともっと気楽に、自由に、心地よいコミュニケーションが取れるようになるはずです。

では、どうしたらそれらが出来るようになるのでしょうか?

それは、先ほど挙げた3つの中でいちばん重要なポイント、「自分を責めないようになる」ということを日常の中で意識していくことです。

S.Sさんもご存知かもと思いますが、自分を嫌ってしまう気持ちを「自己嫌悪」、そんな大嫌いな自分を否定する気持ちを「自己否定」と言います。
そして、「自己嫌悪」や「自己否定」の気持ちから、自分を責めてしまうことを「自己攻撃」と言います

私もさんざん経験があるのですが、この「自己攻撃」が、過剰な一人反省会をさせてしまうのですね。
でもね、残念なことなのですが、いくら一人反省会をしたところで、それでは「失敗」を無くすことは出来ないんです。
寧ろ、増えてしまうかもしれないのが、この「自己嫌悪」や「自己否定」の怖いところなのです。

実は私たちは、失敗をする自分を嫌うから「自己嫌悪」や「自己否定」の気持ちを抱くのではなく、全く逆で、「自己嫌悪」や「自己否定」の気持ちがあるからこそ、失敗をしでかすものなんです。

そうなんです、驚かれたかもしれませんが、S.Sさんも昔の私も、ここにハマってしまっていたんですね。
何故って、こんなに自分を責めている自分自身に、もっともダメージを与えられる罰は「また同じ失敗をさせること」だったりするからです。

ちょっと分かり難いかもしれませんので、ここはもう少し詳しく説明させていただきますね。

私たち人間はまったく自覚がなかったとしても、大なり小なり心の奥底に、「自分は悪い存在だから罰せられなければいけない」という「罪悪感」の気持ちを抱いています。
そして、この罪悪感が強いと、無意識に私たちは自ら「罰せられなければいけないような状況」を引き寄せてしまうようなのですね。

ですから、逆に言うならご自身の持つ「罪悪感」や「自己嫌悪」「自己否定」の気持ちを減らしていければ、同じ様な失敗を繰り返し、自己攻撃をし続ける無限ループのようなところから抜け出すことが出来るんですね。

具体的には、やらかしてしまった時こそ「なんであんなことやってしまったんだろう、私なんか死ねばいいのに」みたいに思うのをやめようと思ってみることです。

もちろん、そう簡単に出来ないかもしれません。
自分を責めるのをやめられない自分を責めてしまう、なんてことも私もさんざんやりましたから、よくわかるつもりです。
でも、そういう時こそ、「そうだよね、ついつい、やっちゃうよね。でも仕方ないよ、あなたは頑張ってるよ」って、ご自身に言ってあげて欲しいんですね。

もしも、そんな風に自分に言ってあげることがどうしてもできないとお思いの場合は、「ああ、また自分のことを責めちゃってる自分がいるんだな」と思うだけでもいいんです。
そんな自分をただ、認められるようになるだけでも素晴らしいことですからね。

私もそうでしたけど、そういうことを地道に続けていくと、だんだんやらかすこと自体が少しずつ減って、楽になってきます。
また、周りを見る余裕も自然と生れてきますし、そうするとご自分をうまく表現したり、必要な時には抑えたり、ということも出来るようになってくると思います。

S.Sさんは調子に乗ってる、と言われるかもしれませんが、自分を責める気持ちが無くなると、調子に乗っていてもそれを周りが喜んでくれたり、うまくイジってくれて一緒に楽しんでくれたりなどということにもなったりします。
それって、S.Sさんの素敵な才能の一つではないでしょうか?

ただ、最初は難しいかもしれませんので、そういう時こそ私たちカウンセラーをうまく使っていただければと思います。
初回無料の電話カウンセリングもございますので、よろしければご利用くださいね。

以上、長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました。
この回答が、少しでもS.Sさんのお役に立てれば幸いです。
どうか無理せず、気長に取り組んでみてくださいね。

本日はご相談、ありがとうございました。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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