心の中の子供を助けてあげる~インナーチャイルド3~

親はいっぱい愛してくれたのに・・・分かってるからからこそ、悩みになることもあるんですね。

それは、あなたが親の愛を分かっている優しい子だからこその悩みなのかもしれません。

心理学などに興味を持たれていると、過去の経験が今の自分を作っている
ということを、色々な本で見ることがあるかと思います。

もちろん、この心理学講座にも、そのようなことを書かせてもらっています。

例えば、一般的にお父さんとの関係が、とても仲良い関係で、お父さんに可愛
がられることに自信を持って育っていると、大人になった時に、
お父さんを投影する権威者(一般的に会社の上司など)に対して、
可愛がられるということに自信を持つので、上司との間に良い関係を築きやす
くなります。

これは、心をコンピューターに例えると、
心が過去の経験で積み上げたデータベースから、お父さん(家族の中の権威者)
との関係のデータを引っ張り出してきて、上司という人物(会社の中の権威者)
と照合させて、

『このタイプの人なら、お父さんと同じ感じで接すると大丈夫。安心安心』

という答えをはじき出していると思っていただけると分かりやすいかと思います。

逆に、一般的に、家族の権威者であるお父さんとの関係で、
お父さんが怒りっぽくて怖かったという経験が多かったり、
お父さんとの仲が悪くて反発心ばかり持っていると、
大人になった時に、お父さんを投影する権威者(一般的に会社の上司など)に、
注意されることにビクビクする感覚を持ったり、反発心を抱きがちになったり
します。

こういう感覚を持つと、上司との信頼関係に影響しやすく、出世などの
キャリアに影響を及ぼしやすくなります。

これも、先ほどの、心をコンピューターに例えたものと、同じように考えて
いただければわかりやすいかと思います。

このような過去の経験は、上司との関係だけではなく、パートナーシップ関係、
友人関係など、ありとあらゆる関係に影響してきます。

先ほどの説明からすると、現時点の自分の考え方、感じ方、物の受け止め方は、
子供の頃から積み上げた経験に、大きく影響を受けているということが分かる
と思います。

カウンセリングを受られた方の中に、

「お父さんも、お母さんも、素晴らしく良い人で、めちゃくちゃ愛してもらい
ました。幸せな家庭だったと思うので、それといって過去の経験の中で、
今と結びつきそうなものが思い当たらないんです。・・・」

と言ってくださる方がいます。

もちろん両親との関係がまったく関係していない場合もあります。
両親との関係ではなく、過去の失恋経験や、失敗経験、いじめられた経験など
が関係して、今の対人関係に問題が起きている場合があったりします。

もしくは過去の経験ではなく、今の現状の環境などの影響を強く受けている場
合もあります。

しかし、一見、完璧そうな家庭の中で育っても、現在抱えている問題に
(上司との関係、パートナーシップ関係、友人関係など)影響している場合が
あるのです。

●完璧な両親を持った子の悩み●

これからの文を、こんな家庭に生まれたらどんな感じがするんだろう・・・と
思いながら読んでみてくださいね。

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お父さんが文部大臣で、近所でも評判の人徳者
お母さんが有名なカリスマ主婦で、愛想も良く、ご近所の人気者
そして、両親の仲も良く、ご近所さんから「良いわねぇ、あの夫婦」と、
あこがれの的になっている。

両親は、子供を、とても愛しており、
子供の勉強を見たり、休みの日には一緒に過ごしたりと、
子供を育てることに、とてもエネルギーを注ぎ込んでいる。

そして、子供が不自由しないようにという思いから、
子供の望むものは、できるだけ買い与えてあげている。

まるでドラマに出てくるような、絵に描いたような円満な家庭に生まれたと
思ってみてくださいね。

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おお~、すご~い、なんでも買ってもらえるなんて~(@_@)
と思われるかもしれませんね(笑)

一見、このシチュエーションだと、こんな家庭に生まれると幸せそうだと
思いませんか?

しかし、親がいくら良い親としても、子供は不満を感じる場合があります。
例えば、こんな感じで・・・

・勉強に干渉されすぎてしんどかった。
・家族で行動ばかりして自由がなかった。
・お父さんの仕事が急がし過ぎてなかなか平日は話しができなかった。
・お母さんが全部やってくれたので、私が自立できなかった。
・etc・・・

など、子供ながらに不満を持つことがあります。
それはごくごく当たり前のことです。
(もちろん、不満は一切持たず。いっぱい愛されたと感じることもあります)

不満を感じているのですが、子供ながらに親が一生懸命愛してくれていると
わかっていたりすると、そんなに一生懸命にしてもらっているにもかかわらず、
不満を持っている自分のことを悪い子のように感じてしまうので、自分のこと
を責めてしまうことがあります。

そして、親に対して怒りの感情を持つことを自分の中で封印してしまうのです。

また、完璧な親を持っているがうえに、非があるのは自分なんだと、
思いがちになり自分を責めてしまうこともあります。

そうすると、怒りの感情が外に向かうことができないので、
その怒りの感情を自分に向けることになり、自己攻撃が始まります。

自分を責めたり、自分を嫌ったり、自己否定をするので自信を持てなくなった
りしてしまいます。

また、親にあれして欲しかった、これして欲しかったと欲求を持つような自分
が、まるで我がままを言ってるように思うので、自分の欲求を抑圧しがちにな
ってしまいます。

どんなに、親が良くしてくれても、愛してくれても、また完璧な親に見えても、
子供の頃に、不満を感じたとしたら、その不満を感じた感情は紛れもない事実
として受け止めてあげることが大事です。

そうしないと、その感情は抑圧されて、
心の奥底で、親への不満として残ってしまいます。
心の中で不満を抱いている子供が住んでいるままになってしまうのです。

それが、前述したように対人関係などに影響してくる場合があります。
また、直接、親への苦手意識として出てくる場合もあります。

その不満を感じた感情は紛れもない事実として受け止めてあげることが大事な
んですね。

それは、親のことを悪く思いましょうということではなく、
感じたことがある事実である、感情を受け止めてあげることが大事だという
ことです。

辛かった思い、悲しかった思い、寂しかった思い、腹がたった思い、を
なかったことにするのではなく、そんな思いを抱いた自分を受け止めてあげる
ことが大切なんですね。
受け止めてあげることができれば、その思いを癒していくことができますから。

例えば、
親に不満を持ってはいけないと思っていたので、不満を抑圧してしまい、
心の奥底に親への恨みつらみとなって、残ってしまっていると
思ってみてください。

その親への恨みつらみを認めることができれば、
今度は、その恨みつらみを許すこともできます。
しかし、認めないと許すこともできません。
感情の処理ができなくなってしまうんですね。

感情の処理ができれば、
対人関係に変な影響が出ることもありませんし、
愛してくれた親に、苦手意識を持たなくても済みます。

このように、頭で考えると、親から愛されたし、大切にしてもらったと思って
いることでも、寂しかった、つらかった、干渉されて嫌だった、など感じてい
る感情は違うことがあります。

その感情を認めてあげることが大切なんですよね。

感じた感情に、良い感情、悪い感情、と言うのはありません。

その感情を受け止めてあげて、ちゃんと感じてあげて、
恨みつらみや、対人関係の壁にならないように、処理してことが、
大切なんですね。

ご自身がされた経験で、感じた思いは、
そんなこと思っちゃいけないと思い、抑圧するのではなく、
きちんと受け止めてあげてくださいね。

そして、心の中に住んでいる、不満や傷ついた思いを持っている
子供の頃の自分を解放してあげましょう。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。