怒れらるのが苦手

相談者名
佐吉
職場などで人に怒られることが苦手です。
ほんの些細な注意を受けただけでも顔がカッとなり、相手に対する怒りや悔しさ、恥ずかしさ、自分を激しく叱咤する気持ち、惨めさ、心外な感じ…あらゆる感情が巻き起こり自然ではいられなくなります。まして強く言われた時など、めまい・動悸・息切れ・震えがし始め、怒られた後時間が経っても治まらず、もう一人の自分が自分のことを監視して常にダメ出ししているような状態に陥り、一挙手一投足、指を動かすのさえぎこちなく、呼吸をすると胸がチリチリ焦げるような気がします。そしてまた失敗を重ねてしまいます。
一番困るのは、立ち直りに時間がかかり過ぎることです。大きい失敗をした時などは、次の日の朝になってもまだ心のわだかまりが回復できていません。
そこまでショックを受ける必要はないということは頭ではわかっているのですが、体の反応の方が先に出てしまいます。
母子家庭の長子で育ち、自立しなければという思いが強く完璧主義で来たからか、自己イメージの中に失敗した時のパターンが無く、人に怒られた時どういう気持ちで自分のことを受け止めればいいのかがよく分かりません。とにかくみっともなく、恥ずかしくて居たたまれなくなります。
母親も感情的で怒りっぽい性格だったことなど関係しているかと思います。私自身も人に対して感情まかせによくキツいことを言う人間です。
自分と他人の感情の区別をつけて、いつ何を言われても動揺しないようになりたいのですが、どうすればいいのでしょうか?
カウンセラー
赤松わこ
佐吉さん初めまして、ご相談ありがとうございます。
担当させて頂きます、赤松わこと申します。
どうぞよろしくお願いします。>職場などで人に怒られることが苦手です。

私は50年以上生きてきて(笑)、大抵のことなら
何とかなると思えるようになりましたが、それでも
やっぱり怒られるのは、いい気持ちではないですね。

佐吉さんは『怒る』と『叱る』の違いって分かりますか?
『怒る』と『叱る』には、根本的な違いがあるんですよ。

『叱る』と言うのは、言う側が相手のことを思って、もっと
「良くなって欲しい」と思う、『愛情』から出た言葉で、
『怒る』と言うのは、言う側が自分の都合で、相手の気持ちも
考えずに、ただ『怒り』をぶつけてくることを言います。

「私のことを思って、言ってくれてるんだ」と分かっていたら、
『叱られ』ても、「有り難いなぁ」と受け取ることが出来ますが、
相手の都合で当たられて、『怒られる』としたら、誰だって
イヤだろうと思いますよ。(私だってもちろん!イヤです)
やっぱりムッとしたり、カチンと来たりしてしまいます^^;

でも・・・『叱られている』のか、『怒られている』のか、
佐吉さんには、区別がつかなかったらどうでしょう?
つまり相手の人が、あなたのことを思って『叱ってくれている』
と言うことが、佐吉さんに分からなかったら?

佐吉さんが『怒られた』と思っていることが、本当にそうか?
『叱ってくれている』場合も、あるのではないか?と言うことは、
まず!頭に入れておいて下さいね^^

>ほんの些細な注意を受けただけでも顔がカッとなり、相手に
対する怒りや悔しさ、恥ずかしさ、自分を激しく叱咤する気持ち、
惨めさ、心外な感じ…あらゆる感情が巻き起こり自然では
いられなくなります。

ご自分では、【完ぺき主義】と書かれていましたが、
とても【プライドが高い】んだなぁと思いました。
『ほんの些細な注意』と書かれているでしょう?
ホンのちょっとしたことですよね?そんなことさえ
『怒られた』と、感じているあなたがいる・・・

あなたに気づいて頂きたいポイントは、【プライドが高い】
ことと、同時に【自己評価が低い】と言う、その2点なんですね。
もしかしたら、ご自身も既に気づいておられるかも知れませんね。

【プライドが高い】ゆえに、みっともないこと、恥ずかしいことを、
した自分が許せないでしょうし、「他人にどんな風に思われるか」
が、真っ先に頭に浮かんでくるんでしょうね。

そして【自己評価が低い】ゆえに、他の人から言われるまでもなく、
佐吉さん自身が、常にご自分の悪いところ探しをして、
「ここがダメ!」「これはこうするべき!」「何でこれくらいのことが
出来ないんだ!」と、自分自身を責めておられるんだと思います。

【プライドが高い】ことと【自己評価が低い】ことは、一見矛盾する
もののように思いますが、根っこは同じで、【コンプレックス】です。

【コンプレックス】があるから、「人より優秀でなければ」「人より
認められなければ」と、自分を叱咤激励して頑張ってしまいます。
例えそれなりの成果が出せても、「出来て当たり前」と思ってしまう
んですね。

>自己イメージの中に失敗した時のパターンが無く

と言われる佐吉さんは、それだけ今まで頑張って来て、自分に
失敗することを許していなかったんでしょうね。
逆に言えば何でも、こなせて来ていたと言うことです。
それだけに自分が失敗することに、【極端な怖れ】を持って
しまわれたんでしょうね。体の反応は、怖れから来ているんですよ。

頑張っている時の佐吉さんは、いつも
「ここがまだチャンと出来ていない」とか、
「もっとこうすればよかった」とか、
「こんな程度ではまだまだダメ」と、
出来ていないところや悪いところばかりを、見ていませんでしたか?

どんなに頑張った時でも、「よくやった!自分」と、褒められなかった
のではありませんか?
周りの人からどんなに評価されても、自分自身が自分のことを、
認めてあげることが出来なければ、どんなに頑張っても、
満足感も達成感も生まれては来ません。むしろ
「もっと頑張らなくては!」「この程度で満足していてはダメだ!」と、
更にハードルを上げることしか、頭には浮かんでこないんですね。

【プライドが高い】と、『失敗する自分』が耐えられないし許せません。
【自己評価が低い】と、『頑張った自分』を認めたり褒めたり出来ない
んです。

>もう一人の自分が自分のことを監視して常にダメ出ししている
ような状態、

もう1人の佐吉さん=失敗を許さず、頑張った自分を認めることが
出来ない自分が「『常に佐吉さんの心の中にいた』んだと、と言うことに
気づいて頂きたいんです。

佐吉さん自身が、いつもご自分を責めては、
ご自分自身に『怒っていた』んです。
自分に厳しい人は、気がつかない内に、
周りの人にも厳しくなってしまいます。
だから感情に任せて、キツイ言葉も出てしまうんですね。

そして自分が自分を責めている分だけ、
「周りの人も同じように思っているだろう」
と感じて、『怒られる』ことに過敏になってしまい、
『怒られる』ことに、必要以上に【怖れ】を感じたり、
体が反応するようになってしまったんだと思います。

まずご自分がどれだけ自分に、【厳しかったか】に、
気づいて頂く必要があります。その上で、ご自分を
認めてあげられるようになって頂きたいですね^^

お母さんとの関係や、家庭の状況も、確かに大きな
影響を与えてはいるのですが、まず!佐吉さんご自身が、
「自分を変えたい!!!」と思って頂くことが、何より大切です。

よければ無料電話カウンセリングも使ってみて下さい。
『怒られる』のが「好き」になる訳ではありませんが(苦笑)、
周りの人の愛情も受け取れるようになり、
『怒られる』と『叱られる』の違いも分かりますし、
何より佐吉さんご自身に、楽になって頂けますよ。
いつでもご遠慮なくお電話下さいね。ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

家族関係・対人関係・パートナーシップ・自己肯定自己実現を得意分野とし、がん看護・認知症介護の経験から医療・福祉関係にも精通している。 深層心理への唯一のアプローチである【感覚・感情】を解放する、癒しのスペシャリスト。 「体感で楽になった」「腑に落ちる」「納得がいった」と好評をえている。