麻痺した感情が起こす問題(4)~(応用編)なぜ浮気は繰り返される?~

麻痺した感情は周りから教えられ、それをきっかけに感情を取り戻してイキイキとした自分を復活させることもできます。
しかし、一方では、麻痺した感情をそのまま維持しようとする心の動きもあって、一筋縄ではいかないんですね。例えば、罪悪感という感情が麻痺すると、常に罪悪感を感じるような行為を繰り返させるのです。そうした感情を癒すのは最後はやはり「愛」。その罪悪感と向き合うことで抜け出すことができるのです。

麻痺した感情をそのまま維持しようとする心の動き。

前回までは、感情が麻痺するまでのプロセスや、その影響、また、麻痺した感情が外からやってくるという現象についてお話してきました。

今回は、さらなる応用編をご紹介したいと思います。

とはいえ、ちょっと難しい話になりそうなので、具体例を元にご紹介したいと思います。

ということで、カウンセリングでよく伺う相談。
「旦那の浮気性は直りますか?」というテーマに基づいてお話をしていきましょう。
何か急に話が俗っぽくなりました?でも、分かり易くないです?

さて、なぜ、浮気は繰り返されるのか?というテーマについて考えるとき、鍵となるのは「罪悪感」という感情です。

罪悪感ということは「浮気」に限らず、「ケンカ」や「遅刻」から「犯罪」まで幅広い範囲に拡大することができますね。

浮気をした・・・となれば、経緯はどうであれば、ご主人は強い罪悪感を感じます。
それは奥さんに対してでもあるし、浮気相手でもあるし、また、社会に対しても感じるものです。
そして、その罪悪感は強ければ強いほど抑圧されますので、表面的には罪の意識を感じているようには見えません。
なぜ、抑圧されるのかと言えば、罪悪感とは「自分は罰せられるべきだ」という感情なので、「もし、罪を認めてしまったら酷く自分は罰せられてしまう」という心理が働いて、感じないように、感じないようにするのです。

だから、素直に「ごめんなさい」が言えない人ほど、実は罪悪感が強いとも言えるのです。

さて、抑圧された罪悪感は心の中に溜まっていきます。
その浮気相手と一度ならず、何度も関係を持ったとすれば、その分、また罪悪感は増えていくわけですから、抑圧される感情も強くなっていくわけです。
そうすると、ますます「これはバレたら大変なことになる」と強く感情を麻痺させます。

そうしていくうちに、罪悪感は感じられなくなります。麻痺させる作戦は成功するわけです。
ところが、それは感じていないのではなくて、麻痺しているだけなので、本当は心の中に存在しているのです。

すると、罪悪感を感じてはいないけれど、心の中に罪悪感が存在している状態には慣れてしまうのです。
つまり、「罪悪感があって当たり前」という状態になるわけです。

この辺になってくると、現実問題としては、奥さんにバレて修羅場が繰り返されるようになります。
「抑圧した感情は外からやってくる」という法則に則っているわけです。

さて、感情レベルに話を戻しましょう。
この罪悪感。あって当たり前のものですから、仮に奥さんにばれて、これはいけないと反省し、浮気相手と会うことをやめたとしても、何だか分からない違和感を感じるようになるんです。(もちろん、これは意識されません)

そうすると、心は再び罪悪感を感じさせる方向に突き動かします。
そして、浮気相手と再び関係を持ったとき、強い罪悪感と共に、なぜだか分からない安堵感を感じたりもするのです。

ちょっと怖い話なのですが、これが「罪悪感がもたらす習慣性」と言ってもいいかもしれません。こうして、浮気にせよ、遅刻にせよ、各種犯罪にせよ、罪悪感がもたらす行動はおしなべて繰り返し起きてくる、すなわち、習慣性を持つわけです。

つまり、罪悪感に慣れたご主人の心は、罪悪感を常に感じることで、今の状態を維持しようとするわけです。
そうすると、表では浮気をやめたといって裏で関係を続けていたり、浮気をやめたとしても他に罪悪感を感じられるものを求めていったりしてしまうのです。

では、どうしたらいいのか?と言えば、その罪悪感を「愛」で埋めることなのです。
今回は罪悪感を例にとっていますが、その他の感情にとってもほぼ同じことです。

罪悪感に対してもたらされる愛と言えば、例えば、「許し」もその一つ。
麻痺した寂しさに対しても、愛を贈ることで「つながり」が生まれてきます。
麻痺した怒りに愛を贈ることで、怒りのパワーは「やる気のパワー」へと変遷を遂げます。

多くその愛は自分ひとりで何とかできるものではありません。
誰かのサポートが本当に必要なんです。

しかし、そうしていろんな人の手を借りて、麻痺が解けて感情を取り戻すと、人は「目が覚めた」ような感覚を感じたり、「色合いが鮮やかに見える」という体験をされたりするようです。

感情を感じるということはイキイキとした感覚をもたらし、愛を強く感じて、人生を今よりも更に素晴らしいものへと変えてくれます。

謙虚に自分の心と向き合い、つながりを取り戻していきましょうね。
私達カウンセラーはそのお手伝いをしたいと願っているのです。

お役に立ちましたら幸いです。

(完)

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