会社組織に興味がない時、仕事を好きになるにはどうしたらいいの?

会社や組織に興味を持てない。そんな時には、仕事へのモチベーションも上がりませんよね。
お客様や社員一人一人の成長には興味があるのに、会社や部署の成長には興味が持てない。
そうした思いの背景には、「権威と葛藤」が隠れていることがあります。

会社とか部署などは、自分に影響力を大きく持つ力の存在。こうした存在は、私たちにとって、力を持った存在の象徴として無意識に認識されています。

こうした「権威との葛藤」は、その存在と競争したり、時には距離を置いて離れようとする場合があります。
今回のご相談では、こうした「権威との葛藤」をはじめ、興味が持てることに自分の力を発揮するやり方などを紹介し、仕事を好きになっていく方法をお話していきます。

◎リクエストを頂きました◎ 
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正社員として仕事をしています。
自分の勤めている会社は、コールセンターを通じて一般のお客様にモノを買っていただく仕事です。
入社して間もない頃は、コールセンターで直接お客様の応対を担当していたのですが、
少し昇進した今は、コールセンター全体のデータ分析をしたり、その結果をもとに打ち手を考える仕事をしています。

でも、それが全然楽しくないのです。
私は、1人1人の人には興味があるし、成長を応援したいと思いますが、
「会社」とか「部署」とか、そういう大きな単位にはあまり興味が持てないのです。

けれど昇進すると、「会社」や「部署」の成長を促進しないといけません。
組織が1人1人の人から成り立ってることはわかりますが、愛着を持てないのです。
こんな私が今の仕事を好きになるには、どうするのがいいと思われますか。
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リクエストをありがとうございます。

心理学では、興味を持てない、という場合には、逆に、そこに何かあるかも?と見たりします。
もし、全く自分にとって無害であったり、関係がないという場合、人の気持ちは「気にならない」という反応になるはずなんですね。

だから、積極的に興味がある場合も、興味がもてない場合も、「何かをそこに感じているから」気になってしまうと考えてみます。

もし、今回のご相談についても、そうした見方が有効だとしたら、「会社や部署という大きな単位に何かを感じている」ということになります。
そうだとしたら、何を感じて、何にひっかかって「興味を持てない」のでしょう。

私たちにとって、会社や組織というのは、力の象徴としてイメージされていることがあります。

自分たちが属している世界、自分たちに大きな影響力を持つ存在、そうした象徴だからなんですね。

このように、何らかの権威を持っている存在を遠ざけることを「権威との葛藤」と呼びます。

私たちは、誰でも「権威との葛藤」を持っていると言われますが、そのルーツは、自分の父親(場合によっては、権威を持っている母親や祖父母等)との葛藤にある場合が多いと言われます。

例えば、生まれ育った家族で、父親がとても勉強や部活等に結果を求める厳しい人だったとします。
そのため、いつもプレッシャーを感じていたり、不自由さを感じていたりしたとしましょう。
さらに、反抗したり、自分の意思を主張することが許されない状況だったりすると、父親に対して意見や自分の意志を持たなくなってしまうこともあります。

すると、父と距離を置いて関わらないようになっていくこともあるのですね。
つまり、権威に対して絶望する気持ちが、距離を置いたり、興味を持たないようにしてしまうわけです。

こうしたケースの場合、成人して社会に出てから、権威を持っている人や存在に対して、無意識に父親を思い出すことになり、窮屈さや不自由さを感じたり、最初から距離を置いたり、興味を持たないようにすることがあります。

権威との葛藤は、原因になっている父親などの家族との関係を整理したり、癒したりすることで変えていくことができると言われますが、これは継続して取り組む必要がでてくるので、どこかで扱ってあげるのは有効な手段になりますが、すぐには効果が出にくいものです。

そこで、まず、「自分が権威の存在に対して、このような隠れた気持ちがあるかもしれない」と気づきを持つことが第一歩となります。

もし、「会社や組織」に対して、父親などを映し出しているとしたら、興味を持てないのは、「会社や組織」そのものではないことになります。
そうだとしたら、「会社や組織」に「興味がない」のではないかもしれない、という視点を持つことができるのですね。

そのことだけでも、会社や組織に対して違った見方を持つきっかけにすることができます。
興味を持てないのは、他に理由があるのだから、だったら興味を持てるかもしれない、と発想を変えることもできると思うのですね。

次に、別の視点から考えてみましょう。

それは、自分が興味を持っていることに力を使う、ということです。

「一人一人の人に興味があり、成長を応援する」思いというのは、才能です。

会社や組織より、一人一人の人に興味がある、という思いというのは、一人一人の社員をサポートする力を持っている、と言えると思うのですね。
それは、個々を大切にできる、思いやれるという才能です。

そうした才能を発揮して、社員が持っている問題やストレスなどをサポートしていくことができたら、それは、部署、そして会社に貢献することになります。

今、担当している仕事が、まっすぐこうした個々のメンバーのサポートにつながらない仕事かもしれません。
そうした場合は、この視点で仕事を捉え直すというやり方だったり、あるいは、新しいサポート体制の提案だったりという形で、仕事を生み出すこともできるかもしれません。

もし、今の会社のシステムにないものでしたら、他社のやり方や異業種のやり方を調べることで、そのヒントになるものが見つかるかもしれません。

また、自分と同じ想いを持っている人が他にいないかを探す、というのも方法のひとつです。

この思いを共有できるだけで、とても楽になります。
そうした人たちと、今の仕事の中でできるやり方を模索したり、一緒に新たな取り組みを考えることもできます。

この流れで、上司などで自分の考え方に近い人で、うまく仕事をやっている人をモデルにする、というやり方も効果があると思います。

私たちは、時に、自分の理解者はいない、自分と同じ考えの人はいない、と思うものですが、実際に探そうとしたり、発信していくことで、思いがけないところに、共感者が出てくることもあります。

参考になれば幸いです。
ありがとうございました。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 昌紀

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。