権威との葛藤を超える(1)~キャリア上の問題での影響~

仕事関係の問題をカウンセリングしていると“権威との葛藤”がテーマになることが結構多いです。

“権威”というものに良いイメージがないとか、対立してしまうような感情が出てきやすいなどがあるとキャリア上の問題が起こりやすくなります。

逆に言うと権威との葛藤が癒やすことができると仕事が上手くいきやすくなります。
権威との葛藤がなぜキャリア上の問題とかかわるのかを見て行きましょう。

仕事関係の問題をカウンセリングしていると“権威との葛藤”がテーマになることが結構多いです。

なぜならば職場というのは上下関係があります。
職場という場所には必ずと言っていいほど権威という対象がいるわけです。

職場には課長、部長、社長などの階級がありますね。
上下関係という形で組織が作られています。
上下関係はなく横一列という組織は、ほぼないでしょう。

どんなにフランクな会社であっても責任を取る代表がいたり、管理職がいたり、リーダーシップを取る人がいたりなどでなんらかしらの権威を持つ人が存在します。

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“権威”というものに良いイメージが無いとか、対立してしまうような感情がを持っているとキャリア上の問題が起こりやすくなります。

例えば権威というものに怖いというイメージを持っていると職場の権威者ある上司に近づきにくいという問題が起こります。

仕事で怒られるようなことをしてはいないし、上司に怒られるようなことをしているわけでもないに関わらず上司に恐れを感じて近づきづらいのです。

近づきにくいと上司とのコミュニケーション不足が生まれやすくなりますよね?
上司に気軽に話かけづらいわけですから。

すると尋ねる、報告、仕事のしかたのすりあわせ、意思疎通、などなどが不足しがちになって仕事が上手くいかないとか、上手くいかず評価されないなどのキャリア上の問題が起こります。

コミュニケーションが上手くとれないことで上司にとっても接しにくくなり、接しにくい部下、扱いづらい部下とされてしまうようなことも起こります。

仕事が上手くいかなかったり、上司からの評価が良くなく査定に響くなどのことが起きてしまうわけです。

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権威というものに怖いというイメージを持っている時に“投影”という言葉がキーワードになってきます。

その上司自体が怖いという訳ではなく権威という対象を怖れて近寄りがたくなってしまうとしたら、過去の権威を持つ人との間で恐れを感じるなんらかの体験が有り、その体験で作ったイメージを今現在の権威者に投影していると考えられるからです。

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過去の上司との関係で

例えば過去の上司が怖かったとします。

過去の上司が感情的で仕事でミスがあった時は注意というよりも感情的に怒られるような体験があったとします。
「いいかげんにしろよ」と上司が感情的に怒鳴るのです。
怖いですよね。

そんな体験を何度かするとミスする度にまた怒鳴られるのではないかとビクビクしてしまいます。
すると権威と怖いというイメージが結びついていきます。

それから時間がたち部署も変わり(職場が変わり)怖い上司ともさよならして別の上司になったとしても心の中に“権威=怖い”というイメージを心の中に宿したままだと、以前の感情的に怒る上司とはまた別の上司なのにも関わらず、上司を恐れてしまったり、近づきにくかったりします。

これは前の上司との関係でできた“権威=怖い”というイメージを今の上司に投影をしているからです。(ようやくキーワードの投影という言葉がでてきましたね)

言わば、感じなくていいはずのストレスを前の上司との関係でできたイメージのせいで感じてしまっていると言えます。

前の上司との関係で作ってしまったイメージのせいで損しちゃっているわけですね。

このような場合カウンセリングではこの過去の上司の関係で作った権威へのイメージの投影を無くしていく為に、過去の怖かった、悔しかった、辛かった思いなどを話していってもらい感情を解放していき心を癒やしていきます。

また当時の上司を怖がっていた時に自分にイメージの中で会いに行き「もう怖がらなくてもいいよ」「あの人は居なくなったからもう大丈夫だよ」など安心する言葉をかける手法をとることがあります。

そうやって心の中に残っている怖いという感情を安心に変えていくなどをします。

そうやって過去の体験で心に宿した怖かったという思いを浄化していくことをしていき“権威=怖い”というイメージを持たないようにしていくことができると、今現在の上司に対して過去の体験で作ったイメージを投影しなくなるので近づきにやすくなってくるわけです。

そうすると過去の体験で作ったイメージにより、今の人間関係で余分なストレスを感じ損をするということも無くしていけるのです。

こうやって今の上司に近づくことへの抵抗感を無くしていけると、コミュニケーションも取りやすくなり、上司とも仲良くなれたり、ストレスも減ったりと仕事が上手くいきやすくなっていきます。

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過去の権威者との関係でできた思いを癒やすことができるとこれから出会う何百人もの権威者との関係が楽になると思いませんか?

怖かった昔の上司との関係を振り返って話をしていくなどは気分の良い作業ではありませんよね?

しかし、こうやって過去を癒やすと、それを投影する今の人間関係のみならず、これから出会うであろう人間関係も楽になると思うと過去と向かい合い癒やしていくモチベーションになるんじゃないでしょうか。

次回もこの仕事と権威という関係を見ていきましょう。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。