権威との葛藤を超える(4)~リーダーシップへの恐れを乗り越える~

権威との葛藤を持ち上司を批判的な目で見るパターンを持っていると、自分がリーダーシップを取ることに恐れを持ちがちになります。
自分が批判してきたように自分も批判されるんじゃないか?という投影が働きリーダシップのポジションに着くことを恐れてしまうからです。
その恐れを乗り越えてリーダーシップがとれるようにを目指しませんか?

リーダーシップへの恐れと乗り越えかた

「上司のくせにこんなこともわからないの」と言うような“上司にのくせに~”“上司なのに~”という言い方を聞くことがあります。

“のくせに~”、“なのに~”という言葉を使うと、ほぼ間違いないなく後に続く言葉は批判的な言葉になってきますね(笑)

“上司にのくせに~”“上司なのに~”という見方をしている時は、一人の人間としてと理解しようという言うよりも、自分で作った上司というカテゴリーの生物として見てしまっているのかもしれません。

権威との葛藤を持ち上司を批判的な目で見るパターンを持っていると、自分がリーダーシップを取る恐れを持ちがちになります。

権威(リーダー、リーダーシップを取る人)に自分が批判してきたように、自分がリーダーとなってリーダーシップを取る時に批判をする人がいるんじゃないかという恐れを持ちます。

表面的には直接批判しないまでも内心バカにするんじゃないの?という恐れを持つこともあります。

これらは自分が持つ権威との葛藤を投影し、恐れを作っているのですね。
このような恐れがあるとリーダシップを取ることが怖くなりますよね?
このような恐れを持っているとどうなるのでしょう?

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1・リーダーシップがとれない

批判されることを恐れたり、内心バカにしているんじゃないの?という疑いを持っているので、怖くなりリーダーシップのポジションに着くことを回避しようとします。

なるべくリーダーシップのポジションにつかないように意識的にすることもあれば、無意識的に回避していることもあります。

リーダーシップのポジションを回避したと思っているので、リーダーに任命された時に自信が持てない、不安、怖い、困惑などで辞退をする場合もあります。

またリーダーになったとしても、リーダシップシップを取ったことに関して批判されるのを回避したいのでリーダシップを取らなかったり、まわりの顔色を伺ってしまいリーダーシップをとれないリーダーになってしまいます。

しかしリーダーがリーダーシップを取らないと批判されると思いませんか?。

「しっかりしてよ(怒)」という具合に。

批判されるのを恐れてリーダーシップを取らないあまり結局批判をされてしまうわけです。

2・偉そうなリーダーになる

批判される恐れがあるので、部下が自分への批判、反発、攻撃心を持っているように見えてしまいます。

部下が自分のことを尊敬している、慕ってくれている、支援しようという気持ちを持っているというイメージを持っていません。

部下が自分への批判、反発、攻撃心を持っていると思うと部下が怖くなります。

部下からの批判がいつくるんだ?
いつ反発されるんだ?
いつ攻撃されるんだ?

と臨戦態勢で部下に接しなければいけません。

まるで戦闘モードです。

すると相手から銃で撃たれる前に先制攻撃をしようとばかりに、部下に対して支配的になったり、抑圧的だったり、コントロールをしようとしたりします。

部下からの意見が自分への反論に聞こえてしまい、やられる前にやってしまわなければとばかりに部下の意見を叩きつぶすようなことをしてしまいます。

部下にとって支配的で偉そうな上司になってしまいますので部下の心がついてきません。
部下に嫌われ批判されてしまいます。
部下に批判されるという恐れが現実になってしまうのです。

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リーダーシップがとれないというのと、偉そうなリーダーというのは一見全くタイプが違うのですが、根っこは同じでリーダーシップをとって批判される恐れ(バカにされるんじゃないかと思うのも批判される恐れです)なんですね。

このリーダーシップをとって批判される恐れを和らげていくことができると、リーダーシップがとれるようになったり、謙虚で、柔和で、どうどうとした振る舞いをとれやすくなります。

それにはどうしたらいいのでしょう?

それには投影という言葉が鍵になってきます。

自分がリーダーを批判していたことが投影されてリーダシップへの恐れに変わったのですから、これと逆のことへの取り組みをしていきます。

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逆の取り組みリスト

・上司を援助しようとする
・上司なりの良いところを見つけて上司を認めていく
・上司に感謝できるポイントを見つけて感謝する
・上司なりの苦労・努力を理解する
・人は完璧じゃないことを認め、上司の至らなさを許す

これらのことを取り組んで行くと投影が変わってきます。
↓↓↓

投影が変わってくる

・自分が上司を援助しようとするように部下も自分を援助してくれるだろうを信頼できる。
・部下も自分の良いところを見つけ、認めてくれるだろう。
・部下も自分に感謝してくれるだろう。
・自分と同じように苦労・努力を理解する目を持ってくれるだろう。
・完璧なリーダーでなくても大丈夫なんだ。部下もわかってくれる。

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これらはそう思おうと意識的に努力しましょうという話ではなく心が勝手にそう捉えがちになっていくというお話です。

もちろん心が勝手にそう捉えがちになるまでには少し時間が必要になります。

心から上司のことを援助しようとしたり、上司なりの良いところを認めようとする作業の際に抵抗感でてきたりもしますし、「上司の良いところなんかみつからん」というような気持ちになることもあるでしょう。

これらのプロセスを乗り越えるのに少し時間が必要になってきます。

また抵抗感がでてきたり否定的な感情がでてくる時は、一人で頑張らずに誰かに応援してもらいながら、援助してもらいながら、話を聞いてもらいながら取りくんでみて欲しいなと思います。

そうしていくことで投影が変わっていきリーダーシップへの恐れがなくなっていきますから。

権威との葛藤を超えて楽なリーダーシップをとれるといいですね。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。