なぜ、優しくできないのだろう? ~社会的弱者の方達に優しくできない人の心理~

社会的弱者の方達に優しくできない人の心理について教えてほしいというリクエストを頂きました。
私達は普段いろいろなことをガマンし日々の生活を送っているようです。

人それぞれガマンしていることや禁止していることは異なると思いますが、その禁止している行為を他の人がいともカンタンにしているとイライラしてしまうものです。抑圧している分だけ、怒りや不快感も増すのです。でも、あなたが禁止している行為を見るたびにイライラしていたら毎日を穏やかに過ごすことはできないですよね。

今回の心理学講座では自分自身の感情について向き合い、社会的弱者の方達がどのようなメッセージを与えてくれているのかをお伝えさせて頂きます。

◎リクエストを頂きました◎
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社会的弱者(障害者、高齢者、生活困窮者等)に対して、厳しい態度を取る人や避ける人の心理を教えてください。
例えば、その人達が自分はこういう立場だから、やってもらうのは当たり前とは思っていない場合についてお願いします。
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優しくなれない理由

いつでも、どんな状況でも優しい気持ちでいられたら素晴らしいですよね。
でも、優しい気持ちになれないときもあります。

では、どのようなとき、優しくなれないのでしょう。

・甘えられなかった

もしも、あなたが今、仕事上でいくつも問題を抱えていて気持ちがいっぱいいっぱいになっているにも関わらず、さらに追い打ちをかけるように理不尽なことを要求され、毎日重い足を引きずりながら出勤し仕事に励んでいるとしたら...

誰かに頼りたくなると思います。
でも、周りも余裕がなく頼れない、先輩に甘えたくても甘えさせてもらえない。そんなとき、あなたはどのような気持ちになりますか。

もういいと投げ出してしまう方もいるかもしれませんが、生活がかかっている分、多くの方が自分の力で乗り切るしかないと思うのではないでしょうか。
そして、辛い状況で必死に耐え続けるのです。

辛い状況で頑張るのは、決して悪いことではありません。ただ、その状況があまりにも長すぎたり、心への負担をかけ過ぎると次第に心が歪み、周りに対して攻撃的、批判的になってしまうケースも見受けられます。

「自分だって、これだけ辛く不利な状況で必死に耐えているのだから、社会的弱者の人もハンデがあろうが自分の力で何とかして当然」

人というのは自分の心の中を通して、周りの世界を見る傾向があるので、必死に頑張っている人ほど、そのような気持ちになってしまってもしょうがないのかもしれませんね(><)

でも、彼らは決して意地悪な人ではないと思うのです。
「頑張り屋なのだけど、ちょっと不器用」なんですよね。

一生懸命頑張って耐えても、それでも、現実に打ち拉がれて...
傷ついてきたのでしょうね。

自分にも厳しく甘えや頼ることを禁止している分、他人にも厳しくなってしまうのでしょう。
社会的弱者の方が誰かに頼ったり、助けてもらっているのを見ると自分は甘えさせてもらえなかった、辛いときに誰も助けてくれなかったじゃないかという抑圧していた怒りが湧き出てくるので社会的弱者の方達に優しくできなくなってしまうのでしょう。

・優しくする価値はない

自分なんかが誰かに優しくする価値はない。そう思っている方って世の中には意外と多いのです。

例えば、あなたの服がボロボロで数週間洗っておらず、異臭を放っていたとしましょう。
そんなとき、誰かに近付いていこうと思うでしょうか。何となく躊躇してしまうでしょうし、近付いていくことに抵抗感を覚える方は多いのではないでしょうか。

「私が何かをしても相手に迷惑をかけるだけだ」
「僕が優しくしても相手は喜んでくれない」

そのような思いを抱いている方というのは優しくすることに遠慮してしまいがちです。本当は優しくしたいし、社会的弱者の方を気にかけていたりもします。でも、無価値感や遠慮の方がつよいので避けてしまうのかもしれません。

社会的弱者の方が教えてくれていること(社会的弱者の方に優しくできないあなたへ)

もしも、あなたが社会的弱者の方に優しくできないとしたら、社会的弱者の方達があなたに何かメッセージを与えてくれているのかもしれないと考えてみたらどうでしょうか。

そのメッセージとは...
「あなたももっと甘えていいよ」
「人を頼っていいよ」ということかもしれません。

ハンデのある方には、心のつよい方が多いと言われています。その方達が自分達の姿を見せることで普段、精一杯頑張っているあなたに「ひとりで頑張らなくてもいいよ」ということを身をもって教え、伝えてくれているのかもしれません。

社会的弱者の方に対して穏やかに優しく接することができる人も世の中にはたくさんいます。ですので、社会的弱者の方を見てイライラしてしまったり、厳しくしてしまう、無関心を装ってしまうという方はその場で感じている自分の感情を相手(社会的弱者)のせいにするのではなく、なぜ自分はこのように感じてしまうのだろうと自身の気持ちを見つめてみると心の奥底に眠っている感情に気付けるかもしれません。

その新しい気付きがあなたを癒すヒントになると思います。

優しさを誇りに思う

今回のご相談者のように「なぜ、社会的弱者に優しくできないのだろう。なぜ、辛そうな人に無関心なのだろう」と疑問に感じ、戸惑っている方も多いと思います。

でも、そのように自分のことではないのに誰かのことを思い、心を痛めているあなたは本当に「心の優しい方」なのだと思います。

今の世の中、心の優しい人ほど、馬鹿を見たり理不尽な目にあってしまうことも多々あるでしょう。
でも、誰かのために心を痛めるその優しさと、どうせ優しさが報われないのだからどうでもいいやと投げ出さず、周りに流されないそのつよさを誇りに思い、いつまでも大切にしてあげてくださいね。

そして、社会的弱者の方に優しくできない人達にもいろいろな思いや痛みがあるのだなとちょっと優しい目で見てあげてください。
きっと、彼らもその優しい眼差しを感じ、誰かを思いやる心が宿ると私は信じています。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

土肥 幸司

自信喪失のケアから夢やビジョンの実現サポート、幸せになれるコミュニケーションを得意とし、”お客様を笑顔に”をモットーに、お客様の気持ちに寄り添った心理分析と、今できることを分かりやすく提案している。 優しい口調からか、癒し系のイメージを与えることが多く、いつも笑顔が絶えない。