◇自分を誉めるって? 〜汗と涙の実践編〜

カウンセリングでいろいろなお話をさせていただくのですが、「もっと自分を
誉めてあげてくださいね」というお話をさせていただくことがあります。
そういったお話をさせていただく人達というのは、とってもやさしい人達なん
ですね。そのやさしさを自分以外の人達には使うことができるのですが、自分
自身のために使えていない状態で、しんどくなってしまっていることが多いん
です。
その人達が、自分自身のためにやさしさを使えなくなってしまっているのには
、それだけの事情や理由があってそうなってしまっているのですが、そういっ
たところを説明させていただいた上で、「もっと自分を誉めてあげてください
ね」というお話をさせていただきます。
その人が、やさしさに包まれるために。
「自分を誉める」
これって、すごくシンプルで簡単なようなのですが、実際にやってみると結構
難しかったりします。
「それができたら悩まないよ!」と言われればそれまでなのは重々承知してい
るのですが、敢えてそのように提案させていただくんですね。
それでも提案させていただくからには、それなりの覚悟と気合が必要です(笑)
自慢じゃありませんが、僕自身も自分を誉めるのは得意ではありません。
そんな僕が、自分でやってもないのにそんなことを言うわけにはいきません。
やってみてどんな感じなのか?どうやったらうまくできるようになるのか?や
ってみてどれだけ効果があるのか? それを知らずに言うわけにはいきません

というわけで、前から密かに実践しているのですが、「言うは易し行うは難し
」の言葉どおり、実際やってみるとなかなか難しいものです。
「がんばったね!」「えらい!」
声に出して言うほどに、虚しくなります(笑)
しかし、ここでやめる訳にはいきません。なぜなら、僕は、どうしてもこれを
お話したいのです!
そんな思いとは裏腹に、やってもやっても虚しくて、全然自分を大事にできて
いる実感はありませんし、「がんばった」とも「えらい」とも思えません。
何度もめげそうになったり、時にはやらなかったりもしたのですが、自分のこ
とを棚に上げて検証もせずに「自分を誉めてあげてくださいね」と言うのが心
苦しくて、半分ヤケになりながらでも続けざるを得ない状態が続きました。
その後、どうにも埒があかないので、僕は、奥さんに聞くことにしました。
僕:「俺って、がんばってる?」
奥さん:「うん、すごくがんばってるよ(^-^)」
残念ながら、奥さんに言われてもなかなかそう思えず、上記のような会話が何
十回何百回と続きました。
そのたびに奥さんは言い切ります。
「うん、すごくがんばってるよ(^-^)」
いつの間にか「何だかな〜この人は…」と思いつつも、いい気分になっている
自分に気づきました。
僕のがんばりを奥さんに認めてもらっていると感じられて、それがうれしかっ
たんです。
僕が喜んでいるのを見て、奥さんも喜んでいます。
奥さんは、僕のがんばりを認め続けて誉め続けてくれて、それを僕が受け取っ
てくれたのが嬉しかったようです。
その喜びようを見た僕は、再びやる気を取り戻し、自分で自分を誉めるという
ことにチャレンジし始めました。
「今日も一日がんばったね!えらい!」
自分で言うのと同時に、これまで何百回も聞いてきた奥さんの言葉も聞こえて
くるような感じがしました。
すると、思えたんです。
「俺、今日、よくがんばった」って。
それからの僕は、自分を誉めてあげることが面白くなって、事あるごとに自分
を誉めています。
それを続けるうちに、奥さんの力を借りなくても、自分で自分を誉めてあげる
ことができるようになりました。
で、検証結果です。
・自分で自分を誉めてあげて、それを受け取ることができるようになると、自
分で 自信を持つことができるようになります。
そして、何かをする意欲を持
つことができるようになり、積極的になります。
そして、もっと自分を大事にしたいなという気になります。
・自分を誉めてあげることができる分だけ、他の人のがんばりや、誉めてあげ
たいところを見つけることが上手になります。
 誉めてもらった時の喜びを知っているので、他の人をどんどん誉めてあげた
くなります。
・自分以外の人から誉めてもらったのを受け取るほうが楽で早いかもしれない
(笑)
時間はかかりましたが、ようやく自分でできるようになりました。
そして、そ
の効果も体験することができました。
これでようやく胸を張ってお話をすることができます!!!
以上、 「もっと自分を誉めてあげてくださいね」 これを言うためだけに、
こんなことをしている奇特なカウンセラーのお話でした。

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