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Lecture.869

いじめられる立場からの脱却〜自分の力を取り戻す〜

講師:宮本恵

いじめ。周りの人の目も気になるし、相談をすれば更に状況がひどくなるかもしれないし…と、なかなか解決策を見いだせずにじっと耐えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?どんな問題にも言えることではありますが、周りの人や状況の変化を待っていてはなかなか状況の改善が図れないものです。いじめられる立場としては、どうしたらいいかわからないし、どうにか出来るとも思えないのが実情ですよね。今回の心理学講座では、いじめられる立場を脱却すべく、アカウンタビリティという考え方に加え、いじめられる人に隠れている願望にどんな対処をすればよいか、いじめられている立場の方でも、状況を改善を図れる方法を心理学らしい観点でお届けします。

Keywords
アカウンタビリティ 選択 自己肯定感 被害者 自尊 

◎リクエストを頂きました◎
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私はずっと小さい頃からずっといじめられています。今18歳の短大生なのですが、最近、自分がいじめられる事を望んでいること気づきました。いじめられたら、誰かが助けてくれるとでも思っているのかもしれません。
男から見たら、いじめられている女は弱くて、可愛いと思われると思うから、いじめられた方が得だと思っている自分もいますが、やっぱり、いじめられていてすごく嫌です。
(一部、編集させていただきました)
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リクエスト頂き、ありがとうございます。

今回は、リクエストを基に“いじめられる位置からの脱却”をテーマに講座を進めていきたいと思います。

この講座は、いじめを容認するものでも、いじめられている方を非難するものでもありません。いじめられている方の状況改善を目的とする考え方・捉え方の一つ提案として読んでいただける幸いです。

■ アカウンタビリティ(責任の概念)を取り入れる

いじめられることは、私も経験をしたことがありますがとても辛いものです。ただ時が過ぎることや環境が変わること(クラス替えを待つことや相手が変わることなど)を待つことによる対処では非常に耐え難いものがあります。何故、いじめられるようになったのか原因が分からないことも多く、自分だけではどうしたらいいのか分からずに途方に暮れることも多くあると思います。そんなとき、私たちは状況を改善出来る力が自分にあるとはとても思えません。

ここで役に立つ考え方が、アカウンタビリティ(責任の概念)という考え方です。アカウンタビリティとは、私たちに起こることの全ては自分自身の責任の結果であるという考え方です。

いじめられていることを自己責任として捉えるのは理不尽な感じもしますし、腹も立つので受け入れがたいこともあると思いますが、この考え方を取り入れることで、起こっている状況に責任を持つということになりますから、自分に状況を変えられる力があるということを自覚・認識して、目の前の状況改善に取り組む意識を持つことが出来るので、状況改善に有効に働きます。

このご相談をいただいたり、この講座を読み進めていただいたりしている時点で、何か状況を変えたい、変えよう、変えられるかも!?ということを感じられていると思いますので、アカウンタビリティの意識を持ち始めている、すでに持っている方も多いと思います。

■ 望んでいるものは何だろう!?

いじめられることを望んでいる方はそうそういらっしゃらないでしょう。

しかし、リクエストの内容にもあったようにいじめられることを望んでいる側面を持つこともあります。そんな隠れた願望や目的を知ることが現状を知ることになり、状況改善のヒントになることもあります。その隠れた願望や目的を知る方法として、

「この状況を私が望んでいるとしたら、なぜだろう??」

…という、質問がとても効果的です。

その隠れた願望や目的は人それぞれですが、それを探っていくと、

「いじめられたら、誰かが助けてくれる」
「いじめられている女は弱くて、可愛いと思われる」

「いじめられたら、得だ」

などの隠れた思いが出てくるわけです。

時には、自分でそんなことを思っていたのかとびっくりするくらいの願望が隠れていることもあります。

隠れた願望や目的を認識すると、それに対する対処法を見直すことが出来ます。

「いじめられたら、誰かが助けてくれる」の場合

いじめられるという方法以外でも、誰かに助けてくれるわけですが、もしかしたら、いじめられないと助けを求めてはいけないと思っている自分がいるのかもしれません。そうすると、いじめられるという方法以外でも人に助けを求めても良いんだということを知ること・許可することでいじめられる立場から離れやすくなることもあります。

「いじめられている女は弱くて、可愛いと思われる」の場合

弱くて可愛いと思われたいという思いが隠れていますから、いじめられるという方法以外で弱くて可愛いと思われる手段を見つけたり、逆に弱くて可愛いと思われなくても愛されるということを知ったりするといじめられる立場から離れやすくなります。


■ 自分に対する扱いを見直してみよう

いじめられているとき、あなたはあなた自身に対してどんな扱いをしているでしょうか??

私のいじめられていた過去を振り返っても、自分を大切に扱っていたとはいえません。自分を嫌ったり、いじめられる自分が悪いんだと自分を責めていたりしませんか?

いじめられているときに、自分を大切にされている方はとても少ないです。

心理学では、心の中で起こっていることと現実世界で起こっていることが一致すると言われます。

いじめられているとき、意識上ではいじめられたくないと感じていますが、深層心理ではいじめられるべき存在であるとか、自分は大切にされる価値はないなどといった思いが隠れていることがあります。そういった思いが、いじめられる環境に身を置く(置き続ける)要因になっていることもあります。しかし、それらの思いは真実ではなく、誤解です。

あなたがあなた自身を大切にしていくことで、あなたは大切にされる存在であるという感覚が芽生えていきます。それを続けることで、大切にされる感覚に慣れていきましょう。

そうすることで、大切にされる存在であるという感覚が当たり前になっていきますから、いじめられる環境から脱したいと今以上に感じるようになりますし、自分を大切に出来る環境を探し求める思いが強くなります。さらに、あなたが望まないあなたを傷つける人や環境を受け入れない心が育っていきます。

今日は、少し変わった視点でいじめられる立場について、お話させていただきました。
今回の講座だけでは、心のケアという意味では行き届かないところもありますので、

抱え込まずにご相談くださいね。

お役に立てば、幸いです。

(完)

関連する講座へのリンク集
167.感情のコントロール〜自分の感情に責任を持つ〜
374-4.問題解決スピードアップヒント集(4)〜問題解決のプロセスを進める主導権を持つ〜
398-1.アカウンタビリティ(責任の概念)(1)〜アカウンタビリティとは?〜
528.被害者意識は加害者意識?〜罪悪感の罠〜
556-1.被害者意識からの脱出〜この感情を感じているのは誰かのせい〜
637-1.アカウンタビリティという視点(1)〜視点を変えると問題を解決するヒントが見えてくる〜
637-2.アカウンタビリティという視点(2)〜状況を自分の力で変えられるという希望がある考え方〜
637-3.アカウンタビリティという視点(3)〜アカウンタビリティの概念を使うときの注意点〜
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