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Lecture.866

マイナス思考グセの切り替え〜パターンを変える選択〜

講師:大塚統子

ちょっとしたことが気になって頭を離れない、止めたいのにぐるぐる考える、そんな自分を変えたいのに変えられないのは苦しいものです。
大局的な観点から見ると、繰り返し嫌な感情を感じることには、何か目的があります。感情の目的に気がつくと、心理パターンを変えるきっかけが見つかるでしょう。
心は現状維持を安全と感じています。変化を求めるのなら、意志の力を使って選択することが必要です。意志の力で焦点を当てる感情を選択していきましょう。
また、最悪の事態ばかりを考えてしまう癖があるのなら、真逆にある「最高に問題がない状況」を意識的に想像するようにしてみましょう。両極端な発想を双方とも想像することで、マイナス方向へ傾きすぎている発想が中和しやすくなるでしょう。それから、体を動かすことで感情も動かしていく方法もあります。
マイナス思考グセを変えるには、意志を使って選択し、新しい習慣を作っていきましょう。

Keywords
選択 感情の目的 心の習慣 発想の中和 意志 

◎リクエストを頂きました◎
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自分にとって嫌なこと、モヤモヤしたこと、イラっとしたことなど、マイナスの事柄があると、その後ずっとそのことばかり考えてしまいます。
過去にあったことだけでなく、これから起こる嫌だなーと思ってる事柄や予定に対しても、それが終わるまで繰り返し考えてしまいます。
とらわれている、振り回されていると感じますが、その事柄を考えることがなかなか止められません。
どうしたらマイナスの事柄にとらわれなくなるのでしょうか。また、とらわれてしまった時に考えることを自ら止めるにはどうしたらいいでしょうか。
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○感情には目的がある

マイナス方向に気になって繰り返し考えてしまう時、何度も何度も嫌な気分を味わいます。本人はそこから抜け出したいのに、止まらないのは苦しいですよね。

少し別の角度から見ると、この嫌な気持ちを感じるために身近な出来事を材料にしているという捉え方があります。

例えば、出来事はどんな出来事であったとしても「不安が止まらない」のであれば、「不安でいることが目的だとしたら?」と考えてみませんか、というご提案です。

「嫌な気分でいたい」と望む人はいないでしょう。でも、心には嫌な気分でいる必要があるとしたら、それはどんな理由からでしょうか。

例えば、自分を落ち込ませておくことが必要な場合にこんなケースがあります。

・うまくいかなかった過去を再現しないための警告
・調子に乗ったら、周りの人を傷つけてしまう
・自由になったら、情熱のままに突っ走ってしまう
・いい気分になると、嫉妬や攻撃をされる
・自分だけ幸せになってはいけない
・できない自分でいれば、助けてもらえる
・期待して裏切られ、傷つくのを避けたい
・誰かに「わかってほしい」気持ちがある

・自分が自分に罰を与えていて、いい気分になることを許さない

心の理由は書き出したら止まらないのですが、嫌な感情に留まる理由から自分を解放すると、ぐるぐる思考から抜け出しやすくなるでしょう。

○心の習慣を変える

私達の心にとって、現状維持は安全です。たとえ今がどんなに苦しい状態であったとしても、現状を維持していれば、すべてが想定範囲内なのです。そして、現状を維持すれば、今より良くなることはないけれど、今以上にひどく悪くなることもありません。

自分を変えたいのなら、変化のリスクをとる必要があります。そして、変化のために大切なのは、意志の力を使って「選択」することです。

(1)感情の選択

一つの出来事への視点を変えると、別の理解や感情があります。

例えば、あなたが運転する車が故障したとします。望んだことではありませんから、「今日に限って、なんで!」とイライラするでしょうし、「自分がちゃんと整備しておけば。」と後悔するかもしれません。「やっぱり私は運が悪い。」と凹む気持ちだって出てくるかもしれません。こういった気持ちに留まることが苦しいわけです。

この時、視点を変えるなら、「でも、事故にならなくてよかった。」「なんだかんだ人に助けてもらえた。」「めったにできない体験をした。」「ネタ・教訓になった。」という理解もあります。

ここで、イライラや後悔・凹む気持ちを感じないようにしようとして挫折する方が多くいらっしゃいます。感じる気持ちをなかったことにする必要はないのです。

「イライラや後悔・凹む気持ちはある。でも、私は幸せを感じる方の感情に焦点を当てる。」と感情を選択してみましょう。

(2)発想の中和

最悪の事態ばかりが思い浮かんで消えないのなら、一度真逆の「最高に問題がない状況」を想像してみましょう。

例えば、「今日私が会社の人に言ったことで、みんなに嫌われちゃう。どうしよう。」とぐるぐるしていることに気がついたら、このことがまったく問題にならなくて、むしろ想像を絶するいい展開になった場合を想像してみましょう。

「明日会社に行ったら、そんな話をしたことを誰も覚えていなかった。」とか、「好意的なことを言ってもらったと相手が思っていて、感謝された。」とか。「そんなことありえないよ!」と思うくらい、妄想してみることをお勧めします。

プラス方向への発想転換を選択すると、マイナス方向への発想が一時停止します。

意識的に取り組んでいくと、ポジティブすぎる発想はおかしいと思う分、ネガティブすぎる発想もおかしいのではないかと自ら気がつきやすくなるでしょう。真逆の発想をしてみることで、「絶対こうに違いない!」と思い込んでいたものを、「別の可能性があるかも。」と考えやすくなります。

(3)体から感情を動かす

感じたくない感情がぐるぐるしている時、大抵は体の動きが止まっています。嘆き悲しみながらマラソンしないでしょうし、踊りながらイライラすることは難しいでしょう。

言い換えれば、体を動かすと感情を切り替えやすいということです。ただ歩くことや、伸びなどのストレッチ、深呼吸をする等でも、感情を動かすきっかけになります。

「あ、いつものヤツにはまっているな。」と気がついたら、意識的に体を動かしてみましょう。そして、体を動かした後は、別のことを考えるよう心がけましょう。

考え方・感じ方の癖は習慣になっています。習慣を変えるためには、自分の意志を使って選択すること、新しいやり方が習慣になるまで継続することが大切です。

心の奥にある感情の目的へのアプローチと、心の習慣を変えるトレーニングを組み合わせて、心理パターンを変えていきましょう。

(完)


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