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Lecture.750

会社での緊張状態から抜け出したい〜男性性と怖れという視点から〜

講師:浅野寿和

あなたが仕事の中でミスをする、 些細な事だけれど上司や周囲に迷惑をかける。
そういったことが過剰に自分の責任のように感じて、自分を責めたり、人の目を気にしたり、でお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時ってとても辛いですよね。
ではどうしてそうなってしまうのか?
今回は「怖れ」と「男性性」という視点からご説明させていただきます。

Keywords
怖れ 防衛 男性的なもののイメージ 感情を表現する イメージの書き換え 

◎リクエストを頂きました◎
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私は仕事で、例えば上司が物に当たっていたりすると、私が仕事をミスして迷惑をかけたから腹を立てているのだと、全て自分の責任のようにとらえてしまいます。
また仕事のミスをすると、嫌われる、自分の評価が下がるなど、まわりの目ばかり気にしてしまいます。
常に緊張状態で自分自身が悪いととらえてしまう、できないところばかり焦点があたり、できたことを素直に褒めることができない。こころの動きは何が原因でどう考えたらいいのでしょうか。
(一部編集させていただきました)
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■先に自分を責めるのは何故か?

これは一つの考え方ですが、私達は、周囲からの批判、怒りをぶつけられる こと、責められることなどに対して備えるために「自分の価値を貶める」 「過剰に身の回りに起きることの責任を背負う」「失敗を恐れたり、
失敗した自分を過剰なまでに責める」ような事をする場合があります。

例えば、あなたが何か仕事で自分が引き受けられないような大きな責任ある 立場を任せると打診されたとしましょう。しかし、あなたにとって、 その荷が重い、無理だから辞退したいと思った時、こういった言葉を使う
方がいても不思議ではないかもしれません。

「いやいや、私はそんな大したこと無い人間ですから。失敗したら大変 ですし、皆さんにご迷惑をお掛けしたくないので、お引き受けするのは 辞退したいのですが。」

もちろんこれは時に謙虚さの表現としても用いられることもありますが、 どこか自分のことを過小評価することで、今、直面している事態を 回避したいと思うこともあるかと思います。

これがどんどん過剰に強くなっていくと、自分の心を守るための一つの心の癖のようなものになっていくことがありますね。

■男性的なエネルギーへの怖れ

また、もしあなたが集団や組織など人が多くいる場所や、会社の上司など あなたより立場が上の方から強い怖れを感じるなら、これは男性性に対する 怖れの一つだと考えることもできます。

上司や組織、社会というのはどこか心の中で「男性性」のイメージとリンク する要素であり、どこか男性的なものに脅威や怖れを感じやすいものでも あります。

男性性が持っているエネルギーは時にパワフルで、時に暴力性や攻撃性の ような感覚を感じさせることがあります。喩えるならば怖い父親、先生、 上司、先輩などのイメージが分かりやすいでしょうか。

そのエネルギーは特にお子さんや女性にとっては、本当に怖いものである ことが多いと私達の学ぶ心理学では言われているんです。

もし、あなたが社会でこのエネルギー・怖れに囲まれている、またひとりで 立ち向かっているようなイメージ、感覚を心の中で持っていれば、男性性の 要素に触れるだけで心の中で強い怖れを感じるかもしれません。

これは強いストレスですから、これ以上周囲からの怖れを感じたくないと 思っても不思議ではありません。

だからこそ、これ以上責められる要素を作りたくない。 けれど、どこかどうしても仕事をしていればミスや些細な事が起きてしまうし、それはある意味仕方のないことなのですが、心はそうではなく怖れとして敏感に反応しているのかもしれませんね。

リクエストにある「ミスをすると評価が下がる」「嫌われる」と感じるのは、どこか「自分に欠点があったり、価値がないともっと責められる、危険な目にあってしまう」という怖れや観念から生まれているとも考えられます。

ここには、あなたが明確な理由は感じなくとも心の中で、周囲(社会)から の分離・孤立への怖れや、そこから生まれる「自分は誰にも助けられない、 理解されない」といった感覚、心の痛みを持っているケースもあります。

そう考えると、「自分のできないところばかり焦点があたり、できたことを素直に 褒めない」ように感じるのは、あなたの心が自分を褒めることよりも、 とにかく今ある強い怖れを回避しようとしている結果であり、今、自分の心 を守ることが常に優先されている状態である、と考えることができますね。

■怖いと言えないと更に怖い

私達は、今、感じている感情を感じられないと、その感情を心の中でずっと 感じ続けたり、心の中に持ち続けることがありますが、感情を表現できない ことはとても苦しいですし、感情を抑圧し、我慢すれば我慢するほど、 感情がお化けのように大きくなっているような感覚がすることがあります。

つまり、あなたが「怖い」と言えないと「より怖くなる」。 その怖さを我慢することで更に怖く感じます。

こういった時は、どこかあなた一人で頑張らず、過剰に焦らず、 「怖いものは怖い」とゆっくり表現できるようになることを目指すと、 少しづつ心は楽になっていく可能性があります。

結果、心に余裕ができ、自分をゆっくり認められる、今の自分を守る方法を 手放していく準備ができるかもしれません。

例えば、今日起きたこと、怖かったことを一人で抱えず、気の許せるお友達 など人に話したり、怖かった気持ちを聞いてもらう、怖い気持ちに同意して もらうことなどで安心感を感じ、ゆっくり緩和されることもあります。

また、あなたにとって安心感を感じられる場所に行く、人と会う、などの行為もいい効果をもたらすことがあります。

心を癒やすという意味では、あなたが今まで出会った「怖い」と認識している人(特に男性)のイメージと距離をおいて見るイメージや、 誰かに守られているイメージ、可能であれば怖れを感じる男性にいいイメージを持つことでも、変化を感じることができるかもしれません。

とはいえ、怖れはなかなか手強い感情なので無理は禁物。ゆっくり自分を 大切にしながら進めていかれるといいと思います。以上、参考にしていただければ幸いです。

(完)


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167.感情のコントロール〜自分の感情に責任を持つ〜
698.他人のことも「自分の責任」と感じてしまう
486.「境界線」がなくなるとき 〜癒着の作られ方とその対処〜
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