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Lecture.698

他人のことも「自分の責任」と感じてしまう

講師:浅野寿和

今回頂いたリクエストにあるような「大切な人が体調を崩すと自分が責められている気持ちになるのか?」といったお話は意外と少なくないんですね。
特にパートナー、家族、子供など、私達にとって身近で大切な人に何か問題があったとき、自分のことを必要以上に責めてしまったり、辛い感情に苛まれるということがよくあることと言ってもいいでしょう。
では、あなたにとって大切な人に問題があった時、自分が責められているように感じたり、苦しくなってしまったり、怒られているような気分になるのは何故なのかを今回は少し考えていきます。

Keywords
責任 心の距離感 相手の感情を背負う 罪悪感 愛情

◎リクエストを頂きました◎
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同棲している恋人が体調を崩すと自分が責められている気持ちになり、大変苦しいです。

私が咳をするたびに、彼の体調管理ができていないことや、栄養のある食事や部屋を清潔にしていないことを怒られている気がします。

少し前までは、そう感じる度に、私は一生懸命やっているのになんで責められるのかと憤慨し、彼の体が弱いことや、体調が悪いのはわたしのせいではないと反発する気持ちを持っていました。

しかし最近、彼の体調を心配する心より先に、自分の心の苦しさを解消するために彼を内心責めてしまう自分が苦しいです。どうすればいいでしょうか。 (一部編集させていただきました)
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■今回頂いたリクエストにあるような「大切な人が体調を崩すと自分が責められている気持ちになるのか?」といったお話は意外と少なくないんですね。

特にパートナー、家族、子供など、私達にとって身近で大切な人に何か問題があったとき、自分のことを必要以上に責めてしまったり、辛い感情に苛まれるということがよくあることと言ってもいいでしょう。

では、あなたにとって大切な人に問題があった時、自分が責められているように感じたり、苦しくなってしまったり、怒られているような気分になるのは何故なのかを今回は少し考えていきます。

○相手の感情の責任を全て取ろうとしている。

どこかあなたが「人に気を使いすぎている感じる時」というのは、「相手の感情まで自分の責任」だと感じる心理が働いている場合があります。

私達は「自分の行動や感情」には責任を持てますし、そこは自ら責任をもつべき領域ですね。

逆に私達にとって相手を理解し共感することはできますが、「相手の感情の責任を全て取る」ことはとても難しいことです。お互いに大人同士が相手の思い・行動・アイデアに責任は取りきれないものです。相手がどう思い、何を感じるか?は相手次第ですから。

今回頂いたリクエストにあるお話は、この「相手の感情に責任を持ちすぎていたり、反応しすぎている」一つの表れ。どこか愛情の表現が「責任」の様な感覚が強くなると、相手の感情を自らが背負う形になることがありますね。

ここでは実際に相手はあなたに対してどんな思いを持っているのか?が抜けてしまうんです。きっと相手はこう思っているだろうという「強い判断」や「自己否定」が入ってしまうんですね。

 

○相手の感情を背負うと生まれるもの。

相手の状態、感じている気持ちをあまりに気を使いすぎてしまい、どこか背負いすぎてしまうと「自分は役に立たない」「相手を助けられない」といった無力感や、「相手のために何もできていない」という罪悪感を感じやすくなることがあります。

特に、相手を助けたいという思いが強くなればなるほど、助けられない・何もできない罪悪感や無力感は強化されてしまうこともあるんですね。

すると、「相手の状態=私の責任」であったり、時には「相手の状態=私の価値」のような感覚を感じやすくなる。相手のコンディションが悪いことで「自分が何もしていないからだ」と心の中でどこか自動的に反応し、自分を責めてしまうのかもしれません。

そんな状態で生まれるのが「私が相手に責められている」という感覚。自分が自分を責めている度合いだけ、相手に責められている感覚が生まれる「投影の法則」が働くのです。

リクエストで言えば、彼の咳、身体が弱いことなど彼の要素があなたの自己攻撃の要素になっている部分があるんですね。だから心理的に攻撃性を感じたり、罪悪感など苦しさを伴う感情を感じて辛くなるんです。

ただ問題は、こういった心理による影響そのものが、あなたにとってあまりにも当たり前の感覚になりすぎていて、どうして自分が苦しい思いをするのか?本当に苦しくなるまで気づけないでいるのことかもしれませんね。

 

○そもそもは愛情から生まれていること。

ただ、そもそもこういった心理は「相手のことを思う気持ち」から生まれていることが多いものです。相手を想う気持ちがなければ、相手のことで自分を責めはしませんからね。

そしてこの感覚があなたにとって次のような心理パターンになっている可能性があります。

「愛すること=自己犠牲的になるべき」

のような感覚ですね。どこか自分が負ける(悪い)と思うことで、相手を助けようとする願掛けのような状態が生まれているようです。

そこには「相手のことを大切に想うけれど、自分には何ができるのか?何もできないのではないか?」という自分に対する疑い、無力感などが隠れているものです。自分に相手を元気づけるような魅力がある、自分には相手を支える力があると思えていれば、何も犠牲的になる必要がありませんから、「何もできない自分が相手に対して何ができるのか?」と考えた結果生まれるのが、自己犠牲であることって本当に多いんですね。

 

○無力感や罪悪感を手放し、愛の形を変えましょう。

相手のことを想う、愛する。それはとても素晴らしいことです。

ですから、一度はたとえ自己犠牲的であったり苦しみが伴っていたとしても、そういった形で愛情表現する自分を一度受け入れて許してみましょう。愛から生まれていることをイタズラに批判しても辛いだけですから。

その上で、自己犠牲的な心理のウラに隠れた、自分自身に対する評価やそれにまつわる感情を癒し、手放してく方向性が重要かと思います。

自分は相手のためになっている、役に立っている。自分は自分なりに相手を愛している。

たとえ今のあなたが十分に相手を愛せていると感じていなかったとしても、まずは一旦自分を責めず自分を評価し許してみる。

その上で相手にしてあげたいことがあれば、自分なりに愛し方を増やしていけばいいんです。そうでないと、自分の中で愛情の不足感を感じ自分を責める理由ばかり感じてしまいます。結果、相手に申し訳ないと思う自分がいるのなら、罪悪感を手放して、もっと相手を上手に愛する方法を取り入れたほうが心は楽になるものです。

最後に、こういった心理状態にはどこか「承認の不足」が理由になっている場合も有り得ます。

幼少期から自分の作為に対して、他者の批判を受け続け自分を責めすぎてしまったり、結果、どこか自己批判が強くなってしまったタイプの方は、どうしても何をやるにも「自己評価の基準が高く」なってしまい、何をしても過剰に背負い込んだり、自分を責めてしまうパターンをお持ちである場合もあります。

そういった場合は、小さなことからコツコツ自分を認めていくことはとても有効ですね。今、できていることを自分の満足感だけで決めつけず、丁寧に認めていくことで、自己犠牲的な愛情のパターンは少しづつ減っていくものだと思います。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

(完)

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