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Lecture.560 執着と願いの心理学〜執着と願いはどう違う?〜
講師:大谷常緑
執着とは人や状況や物にしがみついて放さない状況です。
執着があると、多くの場合、執着しているものが手に入らなくなります。
執着のベースには怖れがあり、それを手に入れたいという「特別な意識」が働いて、適切な選択や言動ができなくなってしまうからです。心に余裕がない状態で周りのことがよく見えなくなってしまいます。
一方、思いや願いには、怖れは存在しません。
そうなったらいいなぁとか、そうなりたいなぁという心に余裕のある状態で、周りの状況もよく見えている状態です。
この心の余裕度は選択や言動に大きな差をもたらします。
執着を手放すには、自己価値対する自身の評価を向上させる事です。その為には、自分の良いところを見るように習慣づける事です。
Keywords
執着 願い 無価値感 罪悪感 自己価値

◎リクエストを頂きました◎
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今回は、幸せの執着を手放すについて、解説していただきたく、投稿させていただきました。

私は、数年前、尊敬する男性に窮地を救っていただき、それ以来、心が低迷したら、救われた時の気持ちを思い浮かべています。
すると、自分が幸せな気分に浸れます。
 
これは、幸せに執着しているのでしょうか
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「執着」とは、何かにしがみついて離さない状態です。
例えば、別れた彼や彼女に執着する、お金に執着する、自分のやり方に執着する、仕事に執着する、会社に執着する、駄目と感じる自分の価値を取り戻すことに執着するなど、私たちは様々なものに執着します。

では、私たちはどうして執着をするのでしょうか?

全ての執着は、怖れから生じます。
例えば、別れた彼に執着するのは、もう2度とあんな素敵な彼には出会うことがない、あんな楽しく素晴らしい時間を過ごすことはないという怖れや、まるで彼からあなたは駄目な人だという烙印を押された様に感じて、それを認めると自分が本当に駄目だということを認めなければならない怖れなどです。
前者の例では、もっとよい彼がすぐに見つかり、楽しい時間が過ごせる事がわかっていれば、彼に執着する必要は全く無いわけですね。
あるいは後者例では、自分は駄目だと言われた訳ではなく、たまたま相性が悪かったのだと理解できていれば、彼に執着する必要はありませんね。

では、私たちはどうして怖れを抱くのでしょうか?

執着に関する怖れは、過去に起こった嫌なできごとが未来にもまた起こるのではないかという気持ちや、自分には価値がないという「無価値感」、自分は罪深い人間だという「罪悪感」をベースとした自己攻撃からやってきます。自己攻撃もとても嫌な気持ちを感じますね。
いずれも嫌な気持ちを感じたくないという事が怖れの原因となっているのですね。

では、執着があるとどのような事が起こるのでしょうか?

実は、執着しているものが手に入らないという結果を招いてしまう事がとても多くなります。
なぜならば、それを手に入れたいという「特別な意識」が働いて、適切な選択や言動ができなくなってしまうからです。
適切でない選択は、得てして望ましくない選択となり状況を悪化させます。また適切でない言動は人に違和感を与え、執着の対象が人であった場合にはその人を遠ざける結果になったり、人以外の場合には協力者や援助者を遠ざけてしまいます。

では、執着ではない願いや思いとは何が違うのでしょうか?

執着は先に述べましたように、怖れをベースとしていますのでその動機は自分の心の痛みを感じないように自分ばかりを見ている状態です。心に余裕が無く、ネガティブ(マイナス思考)な動機なのですね。
一方、思いや願いには、怖れは存在しません。
そうなったらいいなぁとか、そうなりたいなぁという心に余裕のある状態で、周りの状況もよく見えている、ポジティブ(プラス思考)な動機なのですね。
この心の余裕度は選択や言動に大きな差をもたらします。
そして、その結果も大きく異なってくるのですね。

では、執着を手放すにはどうすればいいのでしょうか?

大切なポイントは、自分の価値に対する評価を向上させる事です。
私たちは、とかく自分に厳しく、人には優しいものです。
例えば、友達が何か失敗をしたときには、友達を責めることをしませんが、その友達と同じ失敗を自分がした時には、自分を厳しく責めますね。
まぁ、人によっては自分を責めるのが苦し過ぎて友達も自分も同じように責める方もいらっしゃるかも知れませんが、それでは友達はいなくなってしまうかも知れません。
自分の価値に対する評価を向上させるには、自分の良いところを見るように習慣づける事です。例えば、今日一日の私の言動の中から、褒めるポイントを探してそれを自分で褒める事を毎日続けるなどです。どんな些細な事でも構わないのです。

リクエストをいただきました「幸せへの執着」についてですが、幸せな気分を思い出すこと、私は執着ではないと思います。そしてそれで幸せな気分になれるとしたら1つの癒しの方法ではないかと思います。
ただ、幸せになりたいとの願いをお持ちであれば、何があればではなく、どうなれば幸せなのかの今の目標を立てること(何があればの「何が」は、幸せになる道具でしかありません)、そしてそこに向かって歩む決意をすることが大切かと思います。
その際には、ぜひ自分の評価を上げるレッスンもしてみていただければと思います。

関連する講座へのリンク集

234.自信をつける為に自分の価値を見つけよう〜自信は人生のすてきなツール〜
313.自己攻撃の心理学〜罪悪感と無価値感の《罠》〜
453.本当に執着を手放すとき〜一歩ずつ段階を経て手放していくこと〜
548.執着と諦めと手放しの心理学〜よりよい選択のために〜


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