お金が生み出す豊かさを受け取る(3)~お金の使い方にヴィジョンが見える~

前回は、お金を手にいれるときに感じる感情が使い方にも影響することや、嫉妬が怖くてラッキーな状況を退けてしまう気持ちがお金も遠ざけてしまうという話でした。

お金を喜んで手にし、喜んで使う、そんな幸せなお金との関係性を作るには、まずは使い方を見直してみましょう。

お金は「欲求」を満たすための便利なツールです。人の「欲求」は段階的に、生理的な「心地よさ」を求めるところから、安全や安心を求める気持ち、「居場所」や「愛情」を求める気持ちを満たそうとし、さらに自尊心や自己実現を求める気持ちや美意識を満たそうとする気持ちが出てくると言われています。

お金の使い方も、大きく言えば、この順序で自分の欲求を満たすものになりやすいです。

今現在の自分のお金の使い方を見てみましょう。総支出の何%を自分が生きるのに必要な生活費に使っているでしょうか。自分の安全や安心のためにはどのくらい使っている(蓄えている?)でしょうか。また、居場所や愛情を手にいれるための「心のうるおい」(例えば交際費など)のためにはどのくらい使っていますか?

次に、あなたの1年で使えるお金の総額が10倍になったと仮定して、同じように、いくらを生活費に使い、いくらを安全・安心のために使って、心の満足につながる居場所や愛情、自己実現や美意識の実現のために何%を使いたいか、想像してみてください。その時のあなたの生活はどんなものか、どんな気分で生活しているか、リアルに思い描いてみてください。

さらに使えるお金の総額が10倍になったとしたらいかがでしょうか?その時あなたはどんな気分で、どんなことをしていると思われますか?

収入が増えると、最初のうちは、生活費もグレードアップして増えますし、安心・安全のためのコストも増えますが、あるところから、金額そのものはともかく、総支出の中に占める%は減ってきます。緊急性のある「欲求」が満たされると、少しずつ意識は、心の充足、つまり、愛情や、自尊心、自己実現や美意識といった、「こんな風に生きたい」気持ちや「こんな社会を創りたい」気持ち(ヴィジョン)の実現を求めるようになります。

この大きな「願い」(ヴィジョン)が何かを意識できたとき、人生の目的や意味が少しずつ見えてきます。このヴィジョンを実現するとしたら、「今」、「ここ」で何にお金をかけたいですか?どうやりくりをしたら、少しでも、自分のヴィジョンを実現する方向にお金を使えるでしょうか?

自分が本当に大事にしたいもののために、意識的にお金を使えるようになると、お金を使うことに罪悪感をもたなくなります。

意味のある使い方ができると思えると、お金を受け取ることに遠慮や罪悪感を感じなくなります。

「今」「ここ」の生活費から、この「願い」を意識しながら使ってみませんか。理想どおりではないにせよ、あなたの「願い」を汲み取る、あなたの価値観を大事にするには、この生活費を何にどう割り振るか、見直してみましょう。自分が本当に大切にしたい気持ちを大事にできると自尊心が高まります。

お金に映し出されるのは自分の「心」です。これを大切に出来るとお金との関係性ももっと楽なものになりますね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました