習慣という最強のシステム

習慣の重要性については、ビジネス書に限らず様々なジャンルで目にするようになりました。
7つの習慣、という本が出版されたのが既に20年以上前で、いまだにビジネスマン必読の書と言われていたり、成功した社長さんなどの愛読書として紹介されているのをよく見かけます。

習慣の重要性は遥か昔から注目されていたようで、古代ギリシャのアリストテレスの言葉にも「あらゆる偉業が習慣によって達成される」というようなものがあるそうです。
そのぐらい、「習慣を味方につけると、圧倒的に有利だよ」という事は昔から広く言われてきているようです。

しかし、大事だとは聞いていても、習慣のパワーを上手に使いこなせているという人は、あまり多くは無いのではないでしょうか。
「そりゃあ、一日たった10分運動する習慣を作れば痩せるのは分かってるけど、その習慣を作るのが一番難しいんじゃないか!」という意見は、至極まっとうなものだと思います。
みなさんもこんな嘆きを口にした事があるのではないでしょうか。

どうも、「習慣は大事ですよ」と言われると、なにかお説教をされているような、「あなたの人生はダメだから、毎日10分でもマシな事をしなさい」みたいに言われているように感じてしまう事があるようです。
もしこんなお説教をされたら、「毎日10分だって、嫌なものは嫌だよ」と反論したくなるかと思います。

しかし今回したいのはお説教ではなく、習慣という便利なシステムをどうやって使いこなすか、どうやって味方につけるかというお話です。
ついつい、お説教のように聞こえてしまうかも知れませんが、少しでも参考になったり、取り入れられる所があれば幸いに思います。

 * * *

まず、改めて習慣の持つパワーについてですが、もし「一日10分、○○の勉強をする」みたいな習慣があったとして、これが続くと1ヶ月で5時間、1年で60時間の勉強をした事になります。
もちろん、10年なら600時間ですね。
一日10分くらい勉強した内に入らないよ、と思うかもしれませんが、60時間となれば、なかなかの学習量です。
今から60時間何かをやって下さいと言われたら、なにをやるにしても簡単ではないでしょう。
他にも、「毎日ほんの100円の貯金をしていったら」などの様々なたとえが出来ると思いますが、今回は割愛します。
それだけのパワーを、習慣というのは生み出す事ができるという事ですね。

では、仮に「毎日10分、○○の勉強をする」とか「毎日10分、運動をする」みたいな習慣をこれから作ろうとしたら、どのようにするのが効果的でしょうか。
 

まず一つオススメなのは、「やり始める時間を決めておく」という事です。
これは、「毎日9時から9時10分まで」みたいな決め方でもいいし、「毎日夕飯を食べた後に10分」とかでもいいですが、より強力なのは「何時何分から何分まで」という決め方です。
アラームなどが鳴るようにすると更に強力になります。

なぜ時間を決める事が有効かというと、「今日はどこで10分間の時間を作ろうかなぁ?」と考える必要がなくなるからです。
新しい習慣を作るという事はつまり、「まだ習慣になっていない事をこれから始めようとしている状態」ですから、つまり「自然にはなかなか始まらない」という事です。
自然に始まるなら、それはもう習慣になっているか、身についています。

身についていない事は、たとえ10分でも自然にはなかなか開始できません。
ついつい、「ああ、今日はまだ10分できてないなぁ」「でも、この後もやる事があるしなぁ」「まぁ、今日はやらなくてもいいか、また明日頑張ろう」となって、結局やらなくなってしまう可能性が高いです。
それを防ぐために、開始する時間やタイミングを決めておくのは、一つの強力な方法になります。

当然、どの時間に決めるかも重要で、「この時間は大体いつも空いているな」という時間をうまく設定したり、時間では無くて「お風呂に入る前」とか「歯磨きの前」みたいな、すでに毎日必ずやる事の「前」に設定すると、「10分の習慣をやらないと、お風呂に入れない」というような制限ができるので、達成しやすくなります。
 

もう一つのオススメは、「必ずやる」ようにする事です。
必ずというのは、よほどの大事件が起きるとか、病気になるとか、本当に特別な時以外、99%以上やるという意味です。
何故これがオススメかというと、もしこれが80%とか90%とかだと、5日に1回とか、10日に1回くらいは休んでもいい事になります。
量だけを考えるなら99%も80%も大差ないですが、意識の上ではかなりの違いがでます。

つまり、「まぁ、最近頑張ってたし、今日ぐらいはやらなくてもいいかな」という「選択肢」が生まれてしまうと、次から「今日はやる?やらない?」という判断を、毎回しなければいけなくなります。
やってもやらなくてもいい事を頑張ってやるのは、ものすごいエネルギーを使います。
しかし、「必ずやる」と決まっている事なら、そこで悩む必要がなくなるので、判断のエネルギーが減り、達成確率は大幅に増えることでしょう。

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今回、習慣について書いてきましたが、ぜひ間違えないでもらいたいのは「習慣とは、毎日頑張って何かをやる事」ではなく、「さほど頑張らないでも毎日必ずできる状態を作る事」だという事です。
もし、「頑張ったけど習慣にできなかったよ〜!!」という人は、まだ何かが違っているようです。
人間の頑張りは、そんなに長くは続きません。
しかし、習慣は10年だって続ける事ができる種類のものです。
古代ギリシャの時代から注目されていた、歴史ある「必勝法」、ビジネスマンだけでなく、全ての人が味方につけて欲しいと強く願っています。
ぜひ、もう一工夫して良い習慣を身につけてほしいと思います。

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛パターンの改善を中心に、家族関係や職場の人間関係、浮気問題や離婚問題、うつなどの心の問題や男女の心理の違いなど、幅広いジャンルを扱う。 慢性的な不安や孤独感、自己否定や罪悪感などのネガティブな感情を癒し、心の中に安心感や充実感を作っていくカウンセリングを得意としている。