悪意のない嘘が自分を追い込む

悪意のない嘘ってなんですか、ということなんですが、ひょっとしたら善意の嘘と言い換えてもいいのかもしれない。

周囲の人にとっては善意の嘘ということになるだろうし、自分自身に対しては悪意のない嘘ということになるんだろうなと思います。
毎日毎日楽しく仕事ができているということであればこれ記事はスルーしていただいて良いと思います。
でも、毎日職場に行くのがしんどい。苦しい。辛いという感じがするのであれば、こういう嘘を自分についているかもしれません。
どういうことでしょうか?

ビジネスの世界では競争がつきものです。
人よりも良い成績を残したい。
人よりも良い評価をもらいたい。
人よりもできる人と思われたい。
人よりも早く上のポジションにつきたい。

競争意識が強くなってくると、できない人と思われたくない、という意識が強く現れてきます。
もっと、もっと。もっと、もっと、と思います。
もっと評価されたい。もっとできる人と思われたいという欲求がでてくるのです。

すると、断れない、という状況になる場合があります。
つまり、断ることは、できません、と宣言することだからです。
できません、と宣言する自分は能力の低い人ではないか、と思われると信じているのです。

その結果、
「この仕事、ちょっと手伝ってくれないかしら」
「この案件、君ならきちんとやってくれると思うから頼むよ」
「忙しいと思うんだけど、これお願いできないかな、急ぎなんだ」

という依頼があった時に、わかりました、大丈夫です。と笑顔で答えてしまう、ということになったりします。
本当は、今日はパートナーと約束があったのに。
本当は、今日は子供に早く帰ると言っていたのに。

自分の大事な約束があっても断れないんです。
だって、断ると、できない人と思われると信じているからです。
この結果、どういうことが起こるかというと、いろんな依頼があなたのもとに舞い込んでくるということになります。

なぜならば、仕事というものは、能力のある人、できる人のところに集中するという法則があるからです。
あなたに頼むと確実に、そしてきっちりと仕事をこなしてくれる。他の人に頼むより安心してまかせられるということです。
なにより、あなたは人の頼みを断る人ではないと思われているからです。

そうなると、あなたは感じるかもしれない。
何故か、わたしだけが忙しそうに働いている。
もっと手の空いている人がいるのにわたしの元に仕事が来る。

あなたの感じた疑問は正しいようです。
あなたの感じた疑問はなんですか?
わたしだけが忙しそうにしているのは何故?
どうしてわたしにばかり仕事がくるの?
こういう疑問ではないでしょうか?

客観的な視点で考えてみると、あなたが確実に仕事をこなしてくれる人である。頼んだら断ることなく仕事に取り組んでくれる。仕事が早い。他にもいろんな理由が考えられると思いますが、ここから引き出される答えは、あなたは能力の高い人であると言うことが言えそうです。

ええ、わたしがですか、という声が聞こえてきそうですが、その通りなのです。
仕事を断るとできな人と思われてしまうと恐れている人のほとんどが、実は大変仕事が出来る人であるということが多いのです。

考えても見てくださいね。
頼んだ仕事をやらない。間違いが多い。そういう人のところに仕事を頼む人はあまりいないと思います。
できません、と宣言する自分は能力の低い人ではないか、と思われると信じていることが、そもそもそうではなかったのかもしれません。

いっぱい、いっぱいで余裕がないのに、できます、ということは自分を偽ることです。
大事な約束があるのに、できます、ということも自分を偽ることです。

自分を偽り続けていると、仕事をすることが辛く苦しいものになっていきます。
できませんという言う勇気。今日は約束があるので無理ですという勇気。断る勇気を持つことが仕事を楽しく続けていける秘訣ではないでしょうか。
断る勇気がないと、周りに振り回されるわたしになってしまって、今日はどんな一日になるのだろうという不安が生じますね。
でも、断る勇気があると今日のわたしの予定は大切に優先されると信じられるからです。

悪意のない嘘はつかない。
それが自分を優先出来る秘訣だと思います。
無理をすれば、やがて約束したことができないということにになりかねませんから、悪意のない嘘をつかないことが周囲に信頼され続けることにつながると思います。
そして、自分自身も気持ちよく仕事に取り組める毎日になるのではないかと思います。

お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

職場や家族間の対人関係、パートナーシップ、自己肯定感の実現を得意としている。欠点としか思えなかったことを長所に変えるものの見方の提案と、楽になるためにの考え方の提案を行う。気づきを得てもらうことで「腑に落ちました」「そう思っていいんですね」「安心しました」と好評である。