会議で発言できない人

話すのが得意な人と、得意でない人がいます。
それが仕事上ともなると、話すのが得意でない人は、会議で饒舌に話す人や、会議をファシリテートできる人、上手にプレゼンテーションをする人に対して、羨ましさを感じるかもしれません。

なかには、会議で話せなくなってしまう人もいます。
会議の内容についてよく理解できていなければ、なかなか会議中の発言は難しいものですが、そうではなく、心理的な葛藤が生じて、会議で発言できなくなってしまう人もいます。
会議が発言できないわけではないけれど、上層部や上司が同席する会議では緊張して発言できなくなってしまう人もいるのではないでしょうか。
会社、職種、役職、役割等によっては、会議で発言しないことを悪く捉えられる組織もあるでしょうし、その場合は、発言できないことが大きなプレッシャーとなってしまいます。
「発言しなければ」とか「的確な発言をしなければ」と思いながら会議に出席することは、気負いが大きくなりますし、気負い過ぎてしまうと発言することが余計に難しくなってしまいます。
そのような状態が継続してしまうと、悲しいことに、劣等感すら感じてしまうこともあるかもしれません。

今日は、会議中に発言できなくなってしまうことについて、取り上げてみたいと思います。

◆心理的に起きていること

会議で発言できなくなるとき、その人の中で大きくふくらんでいるのは緊張です。
緊張がどこからくるかというと、恐れや不安からです。その奥には、嫌な経験をしてしまったり、辛い経験をしてしまったり、過去に大きな失敗をしていまった、心の痛みが隠れています。

有用な意見を言わないといけない、的を得た発言をしないといけない、その場に合った正しい意見を言わないといけない、と気持ちは焦ってしまいがちですが、正しくありたいという気持ちは裏を返せば、間違ってはいけない、という思いが隠れていて、また過去のように傷ついてしまうことがないように、ハートを守ってくれているのです。

また、心の痛みが、自己否定や自己嫌悪につながっていうことも多いものです。
自己否定や自己嫌悪があると、自信を育むことができなかったり、緊張感が生まれることにより、他者との関係に安心感を持つことも難しくなることもあります。
自信がなかったり、他者への安心感がない中で、自分の意見を表現していくのは、少しチャレンジングに感じると思うのです。

まずは、心の奥にある痛みに気づいてあげること。
そして感じてあげること。
そこから癒しを進めていきます。
痛みやそれに伴う感情や思いを認識して、それらを抱きしめてあげるだけでも、随分と解放され、変わっていくものです。
時間はかかるかもしれませんが、そんな思いを肯定していけると良いなと思います。

緊張や不安が解放されるまでは、会議中に出席者全員に対して意見を言うと考えると緊張も高まるので、出席者の中の誰か、その中では比較的一番安心感を感じられそうだったり、意見を受け入れてくれそうな誰かに向けて話していくことは、少し気持ちを楽にしてくれるかもしれません。

◆意見を言えない人の強み

自分の意見を言えない人は、話していない分、とてもよく考えているので、こちらから聞いてみると、すごく良いアイディアを持っていたり、新たな流れを作り出すきっかけとなる意見を持っていたりします。
充分によく考えながら討議内容を聞いているので、すぐに発言する人よりも、練られた意見を持っていたりするのです。
そんなことはない、良い意見やアイディアを持っていない、と思われるかもしれませんが、それも自分の外側に表現してみないと、他の人の反応が分からないだけに、良い意見やアイディアであることが自覚できないかもしれませんよね。

そんな意見を自分の外側に表現できたとき、その会議に新たな流れを作り出せ、その結果として、関係者全員にとって、ひいては組織や顧客等にとって、より良い結果がもたらされたり、誰かを喜ばせることがあるのだ、というところに気持ちがフォーカスできると、いつもと違う選択ができるかもしれません。

勘違いされがちではないかと思うのですが、自分の意見を言えない人って、やる気がなくて発言しないわけでも、仕事ができないわけでも、能力に問題があるわけでもないのです。
そんな人にはそんな人の強みがあるのです。
そんな強みをもっと活かしていけたらなと思います。

この記事を書いたカウンセラー

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人間関係、家族問題、自己嫌悪、自己変革や魅力開花、ビジネスに関する問題を得意とする。鋭い感性と直観力、洞察力、繊細な感受性、豊かな女性性をもとに、魅力や才能や本質を引き出していく。感覚と思考をバランスよく使い、クライアントを理解し、共に考え、解決策を模索していくアプローチに定評がある。