私たちの成長プロセス 『相互依存』~成功の秘訣は失敗の秘訣 リーダーシップ編~

『自立』が人生の目的ではありません。さらに次のステージがあるんです。その入り口をご紹介。

前回までの 『私たちの成長プロセス』 シリーズでは、 いかに愛されるかを学ぶ依存時代を解説した ~人の成長プロセス Part1 『依存』~と いかに傷つかないかを学ぶ自立時代を解説した~人の成長プロセス Part2 『自立』~をお送りしました。今回はその次のステップ相互依存をお送りします。

相互依存プロセスではいかに依存を受け入れていくかがテーマになってきます。
自立のプロセスでは、傷つかない為に自立して、甘さや弱さを禁止して一人でがんばってを強化していきます。依存を徹底的に禁止していくわけです。
この自立のステージを終えて相互依存のプロセスにはいってくるとリーダーシップのステージというステージがまっています。
リーダーシップのステージでは、自立時代に禁止した依存を、もう一度受け入れることがテーマになっていきます。

例えば、トップセールスマンになる為に、自分の弱さや甘さを徹底的に禁止してがんばるタイプの人っていますよね。
夏の猛暑の中でも喫茶店の中に入って一休みしたくても、我慢して辛抱して、その休憩時間分をお客様先まわりに使う、土曜日日曜日もお家のパソコンを使って事務処理をする、眠くても辛抱して毎日夜は終電まで残業、食事はカロリーメイトですぐ済ませまた仕事の続きをする、契約をとるまで会社には帰らない。厳しく自分を管理して甘さをゆるさないタイプの人のことです。
当然、こういう人は、自分に厳しくしてメチャクチャ仕事を頑張りますから、仕事の成績も良く上司から認められて同期入社の中でいち早く出世するというケースが多いです。
つまり、みんなのリーダーに選ばれるわけです。

リーダーになれた訳、出世できた訳は、この人の場合は自分の中の依存を禁止して頑張って自立してきたことですね、つまり、この人が成功した秘訣は依存を嫌って禁止したということです。
それで、リーダになってなにがおこるかといいますと、まず出世したことにより部下ができるわけです。この部下達はもちろん仕事ができるリーダーを頼りにします。
頼りにされる自立の立場のリーダーと頼りにする、依存の立場の部下ができるわけです。
リーダ側から見ると自分の周りには、自分があれだけ嫌った、禁止してきた、人に頼るということ、甘えるということなどをする、依存してくる部下が周りにいっぱいできるわけです。

そして、この次のリーダになった人の行動はこうです。
自分が禁止してきた依存心をもって、近づいてこられるわけですから、近づいてきた部下の依存心、欲求を嫌って、禁止しようとします。
「○○君、最近契約をとってくる件数がすくないぞ、契約とるまで帰ってくるな」
「あまったれたこと言うな、徹夜してでもがんばれ」
「もっともっと、がんばれ」
「死ぬまでがんばれ」
どんどん依存心を禁止して、自立心を強くしていくという仕事で自分が成功した秘訣を部下たちに求めていきます。

しかし、このリーダが成功してきた秘訣に賛同する人もいれば、反発する人もでてきます。
「なんだよ、えらそうに」
「鬼課長」
「そんなにえらそうに言うならお前がやれ」
リーダーを頼る部下を嫌ってはねつけて、自分の成功の秘訣を押し付ける分だけ反発をくらいます。リーダーの方針に部下がついてこないわけです。
ここでは、自分が嫌った依存心を受け入れてどう受け入れていくかがポイントになります。
依存心を受け入れた分だけ、依存の立場にいる部下を受け入れたり、部下の気持ちや、部下の行動、自分の成功の秘訣以外の行動をする部下たちを受け入れることができます。
「お、最近がんばっているな」
「あんまり、無理して体を壊すなよ」
「仕事を抱え込まずに、みんなに助けを求めろよ」
部下たちを受け入れて、部下たちの気持ちや、頑張りを認められるようになった分だけ、人望が厚くなったり、リーダの方針についてくる部下が増えて生きます。

自立の特徴は、”一人で頑張る”ですから、自分の依存心を受け入れることができないリーダーになると部下に仕事を任す、頼むということができないリーダーになります。
自分ひとりで抱え込んでしまうわけです。
リーダーの仕事というのは部下達をいかに扱うかということも大事ですから、頼む、任す、お願いするということができないと、部下を使えないダメリーダーのレッテルを貼られてしまいます。そして自分で抱え込みつぶれていきます。
自立時代に成功した秘訣が、リーダーになると自分の首を絞めるわけです。
リーダーシップのステージでは、自分が禁止した自分の依存心を受け入れていくということでリーダーとしての成功の秘訣を手に入れていくことができるわけです。

この例は会社だけでなくあらゆる関係に当てはまります。
仲間がいて、誰かと一緒に何かをやっていくというパートナーシップを組む時に、自分の依存心を嫌っていると、パートナーが自分の嫌っている依存心の要素を持っていると、パートナーを受け入れることできなくなります。
受け入れられない分だけケンカしたり、相手を嫌ったり、パートナーとうまくやっていけません。

依存時代に傷ついた分だけ、もう傷つかないと決めて、自立していくわけですから、自分の依存心を受け入れていくということは、昔傷ついた自分をどう受け入れていくか、傷ついた原因をどう受け入れて、許していくか、自分の傷を癒していくということが大事になっていきます。
その分だけ自分の依存心を受け入れていくことができ、同じ要素を持つパートナーを受け入れてうまくやっていく、仲良くやっていく、一緒にやっていくということができます。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。