親離れ、子離れの心理(4)~親子関係以外で自分の居場所を作る~

親もまた、親である自分以外に、世界を広げていきましょう

「親離れ」「子離れ」は、私たちが大人として社会で生きてくためには、とても大切なものです。
小さな子供のころは、親が世界の全てですが、大人になるということは、世界を広げていくということになります。
これができないと、親離れできなくなってしまいます。
親もまた、親である自分以外に、世界を広げていかないと、子離れできないことになってしまいます。

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「子供が自立してくれない」というお話をよくお伺いします。
また、「親が離れてくれない」という子供側からのお話しもよくお伺いします。
親側からも、子供側からもお伺いするお話しですので、子供の自立というのは、両者にとって大切なことではないかと思います。
今回の心理学講座は、そんな「子離れ」「親離れ」に関わる心理について書かせていただいております。

第4回目は、親子関係以外で自分の居場所を作りましょうというお話しです。

小さな子供にとって、親は世界の全てです。
親がそばにいてくれないと、不安でたまりません。
親が自分のことを認めてくれ、愛してくれると、安心することができます。
これは当たり前のことなのですが、この世界観が大人になっても続いてしまっていると、親離れできなくなってしまいます。

また、親の方も、我が子はかわいく愛おしいものです。
子供に全ての愛情と労力をかけようとします。
時には「この子さえいてくれれば、それでいい」という感覚になるかもしれません。
でも、いつまでもこの感覚のままですと、子離れできなくなってしまいます。

親子といえども、別々の人格を持っているのです。
お互いが世界の全てになってしまうと、離れられなくなってしまうのです。

例えば、「〇〇ちゃんのママ」という世界しか持っていなかったとしたら、子供が離れていくと自分の世界がなくなってしまうように感じます。
そうすると、子供が自立していかないように、子供にしがみついてしまいます。

私たちは、社会で様々な関係性を作っていきます。
ある時は、〇〇ちゃんのママですが、別の時は、〇〇さんの奥さんとなり、会社に行けば〇〇さん。
それぞれの人間関係を作っていくのです。

ところが、例えば親の側が、〇〇ちゃんのママとしての世界しかもっていなかったとしたら、子供が自立した途端に、自分の居場所がなくなってしまうのです。
○○ちゃんのママとして以外にも、お友達とのお付き合いや、趣味を通しての関わり、夫婦としての関係性など、親子関係以外にも、自分の居場所を持っておくことで、子供が自立して離れていっても、自分を見失わなくてよくなります。

例えば、周りからは一人の大人として、見られているけれど、本人としてはずっと子供の役割をしているのだとしたら?
ずっと親の顔色を窺っているのかもしれません。
親が選んだ友達と関わり、親が気に入る人とお付き合いし、親がすすめる仕事に就く。
全てが悪いわけではないのですが、親の価値観という世界から出ていくことができないのです。
「子供」という役割から離れられなくなり、それはつまり親離れできないということになってしまうのです。

小さな子供のころは、親が世界の全てですが、成長とともに、徐々に親以外の世界を知っていきましょう。
親以外の人との関わりを増やしていきましょう。
親の側も、親と言う立場だけでなく、自分として関われる人を、増やしていきましょう。

○○ちゃんのママだけの世界だけですと、子離れがつら過ぎることになります。
夫婦のきずなを強くしたり、お友達を増やしたり、趣味を始めたり、自分の居場所を、親子関係以外で作っていくことは、親離れ、子離れにはとても大切なのです。

(完)

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大門 昌代

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より2冊出版。