女子のワガママはどこまで許されますか?

 

相談者名
焼いたお餅
私の彼は、男子の割には(失礼!)察しがよく、口に出さなくても私の不満に細かく気づいてくれます。お陰で感謝の気持ちなどポジティブなことだけを表現できるので、とても心地よく、ハッピーなお付き合いをさせていただいています。

ですが一点だけ、ちょっと気になることがあり、どんどん不満が大きくなっていることがあります。

その内容とは、彼が他の同級生の女の子達と一緒の写真に写ることなのです。ツーショットではないし、接近でのポーズなどてでもないのですが、いつも決まったメンツの女子達で、”私達ベストチーム!” などのキャプション付きでSNSにアップされてるのを見るのは、正直、面白くありません。

我ながらちっぽけな自分にウンザリするし、贅沢な悩みだなとは思うのですが、私の不在時にいつも一緒にいるのを見せつけられ、それを彼女達に自慢されてるようで、不満はどんどん大きくなってきています。

彼は私にそんな不満があるとは想像だにしないようなので、気づくきっかけもなさそうです。

思い切ってこの気持ちを口に出してもよいかどうか、ぜひアドバイスいただけませんか?せっかく気持ちの良いお付き合いをしているのに、わざわざ、波風立てることにすごく抵抗があるのですが。
もしやめておいた方がよいなら、こんな時の自分の心のなだめ方を、ぜひ、教えて下さい!!

やっぱり苦しいです。どうかお願い致します!!

カウンセラー
大塚亘
焼いたお餅さん、はじめまして。

今回担当させていただきます、大塚亘と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

恋愛に限らず、我々人間は、楽しい、面白い、安心する、心地よいといった、ポジティブな
感情だけを感じていたいものですよね。

大好きな人との恋愛においては、特に、ポジティブな気持ちでいたいと願うのは当然の
ことといえます。

しかし、我々人間は、十人十色という言葉があるように、それぞれみな違う個性を持って
います。そのため、恋愛や夫婦などのパートナーシップにおいても、二人には必ず違う
部分があります。

例えば、私大塚は結婚しているので妻がいますが、私と妻は、全く違う人間であり、
違う部分がたくさんあります。

もちろん縁あって結婚しましたから、私と妻は、合っている部分もたくさんあるのですが、
それでも、人間が違う以上、趣味嗜好や価値観などにおいて、異なる部分がたくさん
あるのです。

焼いたお餅さんと彼とは、縁あってお付き合いすることになったわけですから、お二人には
たくさんあっている部分があるのだと思います。それはとても良いことだと思いますが、
一方で、考え方、感じ方などにおいて、人間である以上、違う部分が必ずあります。

なお、違う部分があるというのは、イコール悪いことではありません。例えば、私大塚は
とてもせっかちで、それが原因で失敗することがありますが、私の妻は私と比べれば
テンポが遅いので、私たち夫婦の個性を合わせると、ちょうどうまくいくことがあります。

また、人間とは興味深いもので、自分が持っていないものを相手に求めるという性質が
あります。先ほどの私はせっかち、妻はゆっくりということもそうかもしれません。
自分が持っていないものを相手が持っていることによって、上手くいくこともたくさん
あるのです。

よって、違う部分があるということが、良いことになる場合もありますから、違いを
悪いものとしてとらえないでくださいね。

さて、恋愛などのパートナーシップにおいては、そもそも二人の個性が必ず違う以上、
どこかでその個性がぶつかることがあります。今回の焼いたお餅さんのご相談内容も、
そのような状況だと思います。

焼いたお餅さんと彼とに限らず、恋愛では、必ず個性がぶつかる場面が出て来ます。
逆にいうと、個性がぶつかる場面がなかったとしたら、それは、ほぼ間違いなく

双方が不満を抱えているのに、それを双方とも伝えていない

という状況になります。表面的には、ケンカをしないので仲が良いように見えるかも
しれませんが、実は、

・不満を相手に伝えていないので、信頼関係がなかなか深まらない!

・安心感がなく、愛されている感じがしない!

・二人の間に、壁を感じてしまう!

という恋愛や、それこそ結婚生活すらあり得るのです。ケンカはしないけれども、
信頼関係がなく、実は仲は良くない、という関係です。焼いたお餅さんは、そんな
恋愛をしたいでしょうか。

感情豊かな焼いたお餅さんは、お互い何でも本音を言えて、お互いがお互いを愛し、
愛されているという実感、安心感や幸せを感じながら恋愛したいと思いませんか。

もしそうだとしたら、必ず必要なことがあります。それは、

不満、不安などの、ネガティブな気持ちを伝える!

ということです。安心感を持った幸せな恋愛をするためには、ポジティブだけでなく、
ネガティブな感情を相手に伝える必要があるのです。

考えてみてくださいね。焼いたお餅さんは、SNSに関する彼の言動に不満を持って
います。しかし、この不満を伝えなかったとしたら、彼に悪気がなかったとしても、
焼いたお餅さんの中には、不満というストレスがたまっていきます。

彼に悪気がないのであれば、なおさら彼は、焼いたお餅さんが不満に思う言動をし続ける
かもしれません。なぜなら、悪いことだと全く思っていないからです。焼いたお餅さんを
傷つけているとは想像もしていない可能性があるからです。

彼は、焼いたお餅さんを愛していて、一方で、友達関係では、焼いたお餅さんの気持ちを
知ることなく、焼いたお餅さんが不満に思う言動をいつまでも続けるかもしれません。

一方で、焼いたお餅さんは彼のことを愛していますが、不満を伝えないまま、ストレスが
どんどんたまっていきます。

ポイントは、彼は焼いたお餅さんを愛している、焼いたお餅さんも、彼を愛している
ということです。つまり、相思相愛で、本当は、何の問題もないのです。

しかし、個性の違いにより、彼は悪気なく焼いたお餅さんが不満に思う言動を繰り返し、
焼いたお餅さんは、不満がたまる一方という状況です。

私は、恋愛や夫婦関係のカウンセリングをたくさんたくさんしてきましたが、実は、双方が
相手のことを愛している、相思相愛の状況にある、それなのに、

個性の違いによるネガティブな感情についてのコミュニケーションが足りなかったために

お互い愛しているにもかかわらず、コミュニケーション不足によって、結果的に別れて
しまった、という事例がたくさんあるのです。

ですから、焼いたお餅さんにお勧めしたいのは、

ネガティブな気持ちこそ、彼に伝えましょう!

ということです。

個性が違う以上、必ずぶつかる場面が出て来ます。そして、恋愛などのパートナーシップを、
信頼関係があり、お互い愛されている実感が出来るレベルにまで深めていくためには、
必ずネガティブなことを相手に言う必要があります。

むしろ、私大塚は、ネガティブなことを伝えはじめることこそが、パートナーシップの
始まりだと思っています。

ネガティブなことを伝えると、ケンカもするでしょうし、険悪な雰囲気になってしまう
かもしれません。しかし、お互いの、相手に対するネガティブな気持ちを双方が伝えて、
そして、二人でそれを乗り越えたその先に、本物の信頼感、愛されていると実感できる
本物の安心感があると、私は思っています。

焼いたお餅さんは、「ワガママ」という表現を書いてくださいましたが、恋愛などの
パートナーシップでは、必ず個性がぶつかりますので、私は、焼いたお餅さんは
ワガママだとは全く思いません。

むしろ、ご自身に素直な素敵な方にしか見えません。もし、彼の方が何の不満も持って
いないとしたら、焼いたお餅さんの方が先に「ご自身に素直になってくださった」と
いえますから、むしろ、彼よりも焼いたお餅さんの方が大人なのではないかとすら
思います。

本物の信頼感、本物の安心感をつかむためには、必ずネガティブなことを相手に伝える
必要があるのです。世の中の本当に幸せなカップルや夫婦は、必ずネガティブなことを
自分のパートナーに伝えてきたと思いますよ。

なお、細かいけれども重要なテクニックとして、ネガティブなことを彼に伝えるときは、

・彼を非難せずに
・自分の気持ちを伝える

ということを心がけてみてください。

例えば、SNSの例でいえば、

(彼への非難)
私以外の女子と写真に写るなんてあり得ない!あなたは非常識!普通女子と写真に写る
ことなんてありえないでしょ!あなたが悪い!

(自分の気持ちを伝える)
私(焼いたお餅さん)は、あなたが他の女の子と映っている写真をみると、あんまり
うれしくないんだ。なんか、寂しいというか、悲しい気持ちを感じるの。

こんな感じで、相手を攻撃、非難するのではなく、なるべくでいいですから、自分
(焼いたお餅さん)の気持ちを伝えるようにしてみてくださいね。

もしかしたら、彼はあっという間に言動を変えてくれるかもしれません。もちろん、
彼が何らかの不満を表明したり、ケンカにもなってしまうこともあり得るでしょう。
でも、パートナーシップはここからが第一歩なのです。

ネガティブな感情をお互い伝え合うことにより、このカップルが本当に縁がある
カップルであるなら、相手の気持ちを双方が理解して、そして、ケンカが収まった
頃には、信頼関係はさらに深まっているでしょう。

ぜひ、勇気を出して、ネガティブな気持ちこそ、伝えてみてくださいね。

読んでくださり、ありがとうございました。

大塚亘

この記事を書いたカウンセラー