怒りを手放す考え方のヒント④ 「怒り」や「イライラ」を軽減するセルフケア

怒りを手放す考え方のヒント。今回は、日常的な心のケアがテーマです。

◆見逃しがちになる日常的な心のケア◆

ストレス社会の中で生きている私たちにとっては、怒りの感情(「イラッ」や「ムカッ」)とは知らぬ間に部屋の隅に溜まってしまう埃のようなもので、日常的に積もっていくものです。特に、自分の感情を押し殺さねばならないことも多い仕事の場では、より積もりやすいものではないでしょうか?

ですから、「どんなに平和な日であっても、怒りは溜まっている」と考えて、日常的にケアしておくことが大切です。

ところが、一日働いた体の疲れや汚れを取るために毎日お風呂に入ったり、シャワーを浴びたり、顔を洗ったりするのと同じように「心」を洗う習慣を持っているという方はまだまだ少ないように感じます。

わたしたちの「心」は、繊細で傷つきやすい部分を持っている反面、傷や痛みを上手にガマンし続ける強さも持っています。

ですから
「これくらいなんともない!」
「大丈夫!まだやれる!」
「平気、平気?」
と自分を鼓舞して、がんばり続けることできます。

がんばり続け、動き続けることができる分、心を労る時間を持つことを忘れてしまうのです。そして、「気づいた時には怒りは爆発する寸前」となってしまうんですね。

◆「心」を洗う、労るを日常化する◆

「心」を洗う、労るって、どういうことなのでしょうか?

ひとことでいうなら、「心が喜ぶ状態」を作る、「心が喜ぶ」環境に身を置くということです。
いい気分になったり、あったかい気分になったり安心したり・・
このような「心が喜ぶ」状態をたくさん持てるほど、心に余裕が生まれます。

今日は、心に余裕を生み、心が喜ぶ状態を作る方法を3つご紹介しますね。

◆気分を変えるツール「好きなものリスト」◆

ムカッ、イラッとしても、それをぶつけることもはき出すこともできなくてぐっとガマンした日。帰りにちょっと寄り道したりカラオケで歌ったりおいしいものを食べにいったり・・というように、気分転換をしたりしませんか?

どうしてそんな行動をとるのか?というと、いい気分や楽しさが、いやな気分を吹っ飛ばしてくれることを心のどこかで知っているからです。心地良さを感じていると、心が落ち着いたりウキウキワクワクしたりすると知っているのです。

心地よい気分を感じているときは、「ムカッ」とした出来事や「イラッ」としたこと「どーでもいいこと」のように感じます。そして、人は「どーでもいいこと」には興味を感じません。その結果「ムカッ」とした出来事も「イラッ」としたことも興味がなくなり、怒りの感情も一緒に消えていく、というわけです。

そのためには、自分が「心地良い」と感じるものが何なのか?ということを知っておくことが大事です。自分はどんなことをすればいい気分になるのか知っていると「我慢の限界」を迎える前に、自分の気持ちをケアするのに役に立つんですね。

そのための具体的な方法として、カウンセリングでもおススメしているのが「好きなものリスト」を作るということです。

腹が立ったり、イライラした気分でいるときは、自分の好きなことやものを思う余裕も失ってしまいますが、そんな時に役に立つのがこの「好きなものリスト」です。

ムカムカしたりイライラした気分の時にリストを見直して、その時に「これいい!」と感じたことをすることで気分を変えて心の状態をフラットに戻すのです。

時間がなくてもできるもの。
ゆったりと時間をかけるもの。
どこでもすぐにできるもの。
特別なもの。

見るもの
聞くもの
嗅ぐもの
触れるもの
食べるもの・・

いろいろなジャンルの好きなものをできるだけたくさんリストアップしてみます。
たくさんリストアップするコツは、できるだけ具体的に細かく分けること

例えば、
「折り紙で鶴を折る」
「チョコレートを食べる」
「【『新世界より』の第4楽章】を聞く」
「シナモンの香りをかぐ」
「紅茶にラベンダー蜂蜜を入れて飲む」
「家の近くの雑貨屋に寄り道する」
というように・・です。

「好きな曲を聴く」だけではなくて「○○という曲」を聴く。「好きなものを食べる」だけではなくて「○○を」食べる。と小分けしてできるだけたくさんリストアップします。

リストの数が多いほど、様々な状況に対応しやすくなるからです。

◆「自分」にねぎらいの言葉をかける◆

例えば、忙しかった一日の終わりには「よくがんばった」と言ってみる。なぜだかうまくいかないことが多かった一日の終わりには「まぁ、こんな日もある、ある。おつかれさん」と言う。というように、自分の大切な人にかけるような言葉を自分に対してかけることで心をケアします。

ポイントは、「自分の大切な人が、今日の自分と同じような状態だったらどんな言葉をかけてあげるだろう?」という視点。自分の大切な人になら優しい言葉をかけられるのに自分自身にかけるのは苦手・・という人は「特に」です。

いい気分の時や優しい気分の時に、誰かを励ますつもりでねぎらいの言葉を「リスト」にしておき、その言葉を見返しながら、その日の自分にピッタリな言葉をかけてもよいでしょう。
1日の終わりには自分をねぎらい、心のセルフケアを習慣にしていくことで、心の疲れをリセットできます。

◆「感謝」のチカラで心を元気にする◆

「ありがとう」
「ありがたいなぁ」
そんな気持ちを感じているときわたしたちの心は温かくなります。

「○○さんに助けてもらったなぁ・・○○さん、ありがとう!」というような感謝でもいいですし、料理で使った野菜を育てた見知らぬ誰かに「おいしかった。ありがとう」と感謝する、でもかまいません。 「ありがたいなぁ」と感じている時は自分以外の何かの存在を「良いもの」として感じます。すると、不思議と怒りやイライラが消えていきます。
こちらも1日の終わりの習慣にすることで、日常的な心のケアになります。

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今回は、気づかぬうちに溜まっていく「怒り」や「イライラ」を軽減するためのセルフケアを3つ挙げました。よろしければ、お試しください。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

那賀 まき

夫婦関係や子育て、対人関係、仕事、障害児の家族の問題など幅広いジャンルを扱う。特に「ずっと一人で頑張ってきた人が『より楽によりよい人生を選択できるようになるサポート』が好評である。
お客様から「無理のない提案で確実に変化できた」「会うと元気になる」等の感想が多く寄せられている。