仕事と女性性の両立

男性がリーダーシップを発揮し、ビジネスの場で活躍すると、「頼りがいのある人」と表現されることが多いのに対して、同じように女性が活躍すると「怖い人」と言われることが、多くあります。

同じようにしているのに、どうして評価が違うのか気になるところですね。自分が女性であるが故に、ビジネスの場で攻撃されるのではないか、バカにされるのではないかと女性が、怖れれば怖れるほど、鎧を身にまとって仕事をするようになります。

鎧を身にまとうことで、周りの人からは、「何だか怖い人」という評価を受けることになってきてしまいます。女性である自分が本来持っている女性性の要素を、ビジネスの場であえて使っていこうとすることで、「怖い人」という評価を受けずに、仕事をこなしていくことができるようになります。女性性は、ビジネス上の弱点ではないのです。

◎リクエストを頂きました◎
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仕事と女性性の両立に関して質問させてください。
人の上に立つ、という事に抵抗があります。
「お局さま」だったり「男勝りな」感じになってしまうのではと感じるのです。
実際に自分より上のバリバリやる女性はそんな感じで、その方々の一言で空気がぴりぴりとするのです。
与えられた仕事は、責任をもってやりたいですし、きちんと会社に貢献させていただきたいと考えていますが、人の上に立って、バリバリ仕事をしていくようになると、自分もその女性たちのようになってしまうのではないかと怖くなります。
もともと、ビジネスや戦略を考えたりする事が好きな上に、短気で口が鋭い私です。
男性だと、「頼りがいのある人」になると思うのですが、女性だと「怖い人」だと思うのです。
仕事に熱中すると、左脳的というか、判断!効率!競争!戦略!みたいな男性的になって来てるな~と感じます。
バリバリやりながらも、女性性を失わない方法はあるのでしょうか?

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まず、女性性について説明させていただきますね。
女性性というのは、男性の中にも女性の中にもある「柔らかさ」「包容力」「慈愛」「優しさ」「感受性」などの要素のことです。
対して、男性性というのは、「強さ」「責任感」「たくましさ」「理論的な思考」などの要素です。
女性性も男性性も、女性の中にも男性の中にもあるものです。
女性であっても、男性性の要素が強く出ていれば、「男っぽい」と言われることもありますし、男性であっても、女性性の要素が強く出ていれば、「女性みたい」と言われることもあるわけです。

ビジネスの場では、女性性の持つ要素よりも、男性性が持つ要素を使うことが、とても多くなります。
部下ができたり、リーダーシップを発揮する必要がある場合などは特に、男性性の要素である「強さ」や「責任感」などが必要になりますね。

もちろん、女性が「強さ」や「責任感」を使う事が悪いわけではありません。
女性であっても、男性性の要素を使って、仕事をすることで、チームをまとめたり、バリバリと仕事をこなすことができるようになりますから、どんどん使っていただいて良いものです。
ですが、リクエスト下さった方がおっしゃるように、男性だと「頼りがいがある人」と表現される部分も、女性では「怖い人」と表現されてしまうことがあります。

なぜ、同じ要素を使っても男性と女性では、周りの人が受ける感じが違うのか?と疑問に思いますよね。

周りに「怖い人」と評価される人の多くは、実はその人自身が怖がっているからなのです。
女性でバリバリ仕事をこなす人が、「怖い人」と言われてしまうのは、その女性が何かを怖がっているからなんですね。
もちろん、女性だけに限らず、何かを怖がっている人は、男性でも「怖い人」と言われてしまうものです。

「あの怖そうな人が、怖がっている?」と疑問に思われるかもしれませんが、ものすごい唸り声をあげて、人間を威嚇してくる犬を、怖いと思いますよね。
でも、あの唸り声を上げている犬は、人間が怖いから唸り声を上げているのです。
威嚇しないと、攻撃されてしまう。だから攻撃される前に、威嚇して攻撃してくるのです。
その結果、人間に「怖い犬」と思われるわけです。

もし、犬が人間を怖がっていなかったら、唸り声を上げません。もちろん威嚇してくることもありません。
尻尾を振って近寄ってくるかもしれませんよね。
そうすると、人間も犬に対して怖いとは、思わないのです。

周りの人に「怖い」と言われる人が、唸り声を上げていると言うのではないのです。
犬にとって、唸り声や威嚇は、自分の身を守る為のものです。
怖いと言われてしまう人は、自分の身を守る為に、鎧を身につけ、防衛しているので、「怖い」と思われてしまうことが多いのです。

では、何を怖がっているのかですが、リクエスト文にあるように、ビジネスの場で女性が怖い人と言われてしまうようなときは、「しっかりしないと、なめられてしまう」「女だと思って、バカにされてしまうかも」と言うことを、怖がっていることが多いのです。

女性がビジネスの場でもどんどん活躍する時代になりましたが、まだまだビジネスの場は男性社会です。
そうすると、男性に負けたくないとか、女性だからと思われたくないという気持ちが強く出てきます。
そうして、男性に負けない為に、女性だからとなめられない為に、鎧として、男性性が持つ「強さ」「責任感」「たくましさ」「理論的な思考」などを身にまとうのです。

鎧を着けた人が、目の前にいると思って下さい。
何だか怖いですよね。

男性が、同じ要素を発揮しても、「頼りがいがある人」と評価される場合は、その男性が、怖がっていないからです。
同じ男性でも、自分の中の弱い部分がバレない為に、男性性を使っている場合は、女性と同じように「怖い人」と評価されてしまいます。
ですから、男性性を発揮すると、「怖い人」となる訳ではないのです。
何かを怖がっているかどうかです。

女性が「怖い人」と言われてしまわないようにするには、「私は女だから、しっかりしないとなめられてしまう」「男性に負けないようにしなくては」と言うように、自分が女性であることを、弱点だと思わないことが大切です。
女性性は、ビジネスをしていく上での弱点ではありません。
ビジネスの場で、どう女性性を使っていくか?を、考えていけるといいのではないでしょうか。
そうすることで、怖がる必要がなくなってきます。
怖がらない状態で、男性性も女性性もバランス良く発揮することができれば、周りにピリピリした雰囲気を出すこともなくなります。

仕事となると、男性的な面が強く出てくるという場合は、あえてビジネスの場で、自分が女性であることを意識してみるといいかもしれません。
「柔らかさ」「包容力」「慈愛」「優しさ」「感受性」など、女性性が持つ部分を、あえてビジネスの場で使ってみようと意識するのです。

誰かに挨拶するのであれば、柔らかさや、優しさを意識して挨拶するだけで、周りの雰囲気は、柔らかく、優しくなります。
仲間や部下に接するときも、包容力や慈愛を発揮して「あなたなら、出来る」と言ってあげることで、相手も自信を持つことができるようになります。
感受性を使って、企画を考えるのもいいですよね。

もちろん、形から入るのもOKです。
ほんの少しだけフリルがついたシャツを着てみるとか、パンツスーツではなく、スカートをはくとかです。
男性が色物のスーツを着るのは、ビジネスの場ではなかなかできないことですが、女性ならスカーフやアクセサリーで、華やかな色や柔らかい色を使うことだってできます。
女性であることを、楽しめるようになれば、女性性を失わなくてすみます。

そして、「輪」や「和」を意識して、お仕事をされるのも、女性性を失くさずに、バリバリお仕事をするには、良い方法です。
女性は男性に比べて、「和」を大切にします。
一人で仕事をこなして、成功していくのではなく、周りの人との「輪」や「和」を大切にして、協力してやっていくということに意識を向けることで、調和が生まれます。

怖がられる人は、孤独ですが、周りの和を大切にする人は、決して怖がられたりしません。
私は個人的には、この「輪」や「和」を大切にすることは、男性よりも女性が得意だと思っています。
そして、女性がビジネスの場で成功していく鍵もここにあると思っているのです。
いかに成功するかではなく、いかに協力していくかを大切にしていかれると、女性性を失わず、バリバリと仕事をしていくことができのではないでしょうか。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大門 昌代

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より2冊出版。