決められない心理~決断に時間がかかるのは~

「決められない」理由が心にあるのなら、まずその理由を理解しましょう

◎リクエストを頂きました◎
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私は決断することにものすごく時間がかかります。
決めるために、ネットでたくさん調べるのですが、そうして悩んでいる間に、何が何だか分からなくなり、それでも間違っていないか何度も何度もあらゆる可能性をてんびんにかけ、熟慮していく内、遂には考えること自体に疲れきってしまいます。終いには他にやらなければならないことがあるのにできなくなったり、そんな決められない自分が情けなくなって、自己嫌悪に陥ることも。

毎度こんなことでは人生の貴重な時間の大半を悩みに費やすことになってしまいそうでなりません。どうすればもっとスムーズに悔いなく物事を進めていけるでしょうか。
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本当に進んでいいのか不安で、石橋を叩いて渡ろうと、「叩き続けています。」とか「叩き壊してしまいました。」というお話、少なくありません。

つい「石橋を渡れなかった」ことに焦点を当てて自分を責めてしまいがちですが、リスクも含めて充分検討している点は素晴らしいことですよね。決められないことにも理由はあるのでしょうから、まずはその理由を理解していきましょう。

(1)「ちゃんと」と思うほど決められなくなる

責任感が強い人は「ちゃんと決めなきゃ」と気負いがちです。ちゃんとしようとするとする分、決断にプレッシャーがかかります。

このタイプは、「なんとなく」と曖昧さを自分に許してみるといいでしょう。

簡単なことから「直感で決める」という練習をして、直感で決めてもなんとかなるのを確認してみましょう。

今日どんな服を着るか、何を食べるかなど、自分が決めて失敗していないことがたくさんあることを感じられると、「自分の決断で大丈夫」と自信が持ちやすくなるでしょう。

(2)誰かのために決めようとしている

「周囲の期待に応えなきゃ」とがんばってきたタイプや、自分の気持ち以上に人のことを考えるタイプ、人からどう思われるのかが気になってしまうタイプの方は、良い・悪いの判断基準が自分の外側にあります。

選択権は自分にあると、自分の気持ちを大切にすることを自分にOKしてみるといいでしょう。

自分の気持ちの中では、そうしたい何%・そうしたくない何%でしょうか。どちらかの気持ち100%で決断しなければならないと誤解している方が多いのですが、迷っている時点で両方の気持ちがあるはずです。両方があっていいんです。どっちの気持ちもある中で、どちらか気持ちが大きい方で決めてもいいでしょう。

また、「心から望んでいるのか?」と自分に問いかけて、反対の気持ちが少しでもあると、「違うかもしれない」と立ち止まって前に進めなくなるケースもよくあります。

「この人とつきあっていいのかで迷うなら、もう一度その人に会ってみる。」「この仕事を続けていいのか迷うなら、転職活動でハローワークに行ってみる。」など、実際に行動してみると、そこで感じる気持ちがあります。

行動することで自分の気持ちに気づき、決断への新鮮な材料を得てみましょう。

それから、ネット情報は入手しやすいですが、情報に偏りが出やすいものでもあります。一般的には、うまくいかなかった場合に、イカリや不安・不満のやり場がなくてネットに書き込むケースが多くあります。一方、うまくいった場合にはあえてうまくいったことをアピールする必要がないので、結果を書き込むケースは少なくなります。偏りをふまえて、情報を取捨選択するようにしてくださいね。

(3)「決めたくない」のを認めてみる

心理的には、時間がかかるのは頑固さの象徴、「自分のやり方を変えません」という意思表示とみることがあります。

「決めたくない」という気持ちはありませんか。
そして、なぜ「決めたくない」と思っているのでしょうか。

かつて決断を失敗した時と同じ気持ちを感じたくないのかもしれませんし、後悔するのを恐れているのかもしれませんし、自分の決断を誰かに否定されるのが嫌なのかもしれません。あるいは、「それでいいよ」と応援してほしいのかもしれません。

何かを避けるために状況をコントロールする手段として「決めない」を使っているのだとしたら、避けているものを先に扱う方が決断しやすくなることがあります。

私たちの心は、危機管理能力として最悪の事態を想像しやすくできています。「決断した後に、こうなってしまうんじゃないか」と、どんなひどい想像をしているのでしょうか。

もし、そのひどい想像や思い込みを、緩めたり変えたりすることができたら、全く違う可能性が開けてくるでしょう。

逆に、決めないことで得ているものがあって、状況を変えたくないという場合もあります。

例えば、決められないことで悩んでいれば気にかけてもらえるとか、「大丈夫だよ」「きっとできるよ」などの肯定や励ましの言葉がもらえるとか。

「忙しい母親が病気の時だけ優しかった」など、自分がうまくいっていない状況でないと望んではいけないと我慢してきたことはありませんか。

望むことを得るためには「自分が××でないと」と思い込んでいたことがあるのなら、その部分の思い込みが書き換わったら、不必要な苦悩は手放せるのかもしれません。

あるいは、頭では認識されませんが、決められない自分に自己嫌悪している状態がいつもの自分と感じているとか、うまくいくこと・幸せな状態に違和感があるなどの理由で「決められない自分」のままでいるケースもあります。

このケースでは、自己認識を改める、自己肯定感を高めるといったアプローチをするといいでしょう。

どんな決断をしたとしても、あなたの選択に間違いはありません。必ず経験から学ぶことができるでしょう。

(完)

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About Author

大塚 統子

自己嫌悪セラピスト。心理学ワークショップ講師(東京・仙台) 「自分が嫌い」「自分はダメ」「私は愛されない」などの自己否定、ネガティブな感情・思考をリニューアルし、自信や才能・希望へと変換していく職人。生きづらい人の心が楽になる気づきや癒しを提供。テレビ・Web記事の取材にも多数協力。