「一人っ子」から連想する隠れた気持ち~「私の寂しさ」や「子育ての苦労」を思いやってみよう~

「一人っ子」と聞いて、どんな気持ちになるでしょう。もし、何かしら、引っかかるものがあるとしたら、そこには、自分では気が付いていない隠れた「寂しさ」等の感情があるかもしれません。

ケースバイケースですが、そこには「自分が一人だったことの寂しさ」「親からの自分への期待」「女性であることの不十分さ」「自分の子育ての苦労や不安」といった感情が隠れている場合があります。

こうした隠れた感情は、その気持ちや引っかかる理由を知り、整理していくことで、不安を減らしていくことができます。

私たちの心は、「わからないことが心に不安をもたらす」ので、その理由を知るだけで、楽になることがあるんですね。

さらに、「そんな自分を認めてあげる」「ほめてあげる」「ねぎらってあげる」ことで、寂しさ等の感情が、とても楽になり、それが、自分らしさを発揮できるきっかけになることもあります。

「引っかかり」「心が痛む」のは、今の自分をより良く変わるきっかけや、より幸せになるためのヒントをくれると考えることもできるのです。

◎リクエストを頂きました◎
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こんにちは。私は一児の母です。私自身は一人っ子で、それを別にいいとも悪いとも思わず生きてきました。ですが、ママ友などに「一人っ子はかわいそうだから、二人目が欲しい」と言われると心が痛みます。その言葉をずっと引きずることもあります。かわいそうがられる筋合いはないという怒りの感情なのですが、その言葉が頭から離れず困っています。

実は私はわたし自身をかわいそうと思ってしまっているのか?どうしたらこの言葉を受け流すことができるか教えてください。ちなみに私自身の子供は主人と話し合って一人でも二人でもいいと思っています。
よろしくお願い致します。
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私たちが、何かの言葉に引っかかったり、心が痛んだりする時。

自覚はしていなくても、心の底には、こうした反応をする「理由」が隠れている場合があります。
こうした場合、引っかかる言葉や出来事を受け流したり、気にしなくなるためには、理由を知って、それを認めてあげることが有効は方法のひとつです。

私たちの心は、「わからないことが心に不安をもたらす」ので、その理由を知るだけで、楽になることがあるんですね。

ご相談のケースで、まず考えられるのは、文中に書いてくださっているように、「一人っ子だった私自身を、自分がかわいそうに思っている」ということです。

もしそうであれば、二つのケースを想定できそうです。

一つ目は、自分では思っていないが、周りが思っていたという場合。

例えば、自分が小さい頃に誰かに言われたことがある。
そのことが、心の中に何かしら残っている場合です。
幼い頃、親だったり、周りの人や友達だったりに、こうしたことを言われた時、自分では思っていないけれど、周りがそう言うならそうなのかな?と思っていたことがある。

あるいは、親が子どもが二人欲しいと願っていたのに、叶わなかった、という場合。
親や家の価値観だったり、跡継ぎの考え方が影響している場合もあります。
こうした時は、子ども心に、その親の苦しみを感じて、自分の感情ではないけれど、その苦しみの感覚を引き継いでしまう、そんなケースもあります。

二つ目は、自分が寂しいとか羨ましいと思っていた、という場合です。

私たちは、幼い時のことは忘れてしまっていることもたくさんあるのですが、改めて整理してみると、隠れた感情に気づく場合があります。

例えば、親が共働きで、ひとりで遊ぶことが多かったとか、周りに兄弟姉妹がいる友達が羨ましかったとか、何かしら「一人っ子でいることが辛かった」感情があったのかもしれません。

また、女性の場合は、一人っ子だったことよりも、「男の子をのぞまれていた」ことが苦しみの元になることもあります。

もしそうであるなら、大人になった今、それを思い出させるような発言に、深層心理にある、こうした感情が反応するので、心が痛む、という可能性はあります。

次に考えられるのは、自分の子育てが苦しかった、ということ。

子育ては本当に大変です。一人育てるだけでも大変ですので、「一人っ子」にひっかかっているというよりも、二人目を産んだ時の大変さを連想してしまう、という場合もあります。

もし、子育てに不安があるなら、今までの子育てについて、また、今後の子育てについて、
どんな協力体制でやっていくのか、などについて、ご主人とコミュニケーションをしてみてください。

二人目を作るなら、どんな協力体制でやっていけそうか、などの将来の見通しを持つことで、二人目ができた時の不安や苦労の連想を減らしていく力になることがあります。

また、今の子育てについての悩みなら、そのことに対する話をして、どうしていけばいいかを考えていく。

こうして子育てに関する不安を減らしていくことで、周囲の発言が気にならなることがあります。

いろいろなケースを想定して書かせていただきましたが、いずれの場合も、まず、自分が気が付いていない気持ちに思いを馳せ、整理し、その「理由を知り」「隠れた感情を知る」ことで、わからない不安を減らすところがスタートになります。

次に、そうした自分を認めてあげる、ほめてあげる、ねぎらってあげる、ことをやってみます。

「私は、気が付いていなかったけれど、こんなことで悩んだり、苦しんだり、傷ついたりしてきたんだよね」
「今まで、本当によくがんばってきたよね。えらいよね」
そんな言葉を自分自身に言ってあげます。

そんな風に、ご自身の心とつきあってあげてみてください。

こうしてあげることは、単に「気にならなくなる」「心が痛まなくなる」だけでなく、自分の中で整理できていなかった感情を解放して、癒していくきっかけになるので、「自らを否定したり、認めてあげられなかったところ」を認めることができ、そのことで、「自分らしさ」を出せるようになったりできます。

「引っかかり」「心が痛む」のは、今の自分をより良く変わるきっかけや、より幸せになるためのヒントをくれると考えることもできるのです。

もし、そうした時に、もやもやしたり、苦しくなったりするようでしたら、誰かに助けを求めたり、頼りにすることをお勧めします。
ご主人や信頼できる友達に聴いてもらったり、カウンセラーを使っていただいたり。
一人で無理にやらなくてもいい。そう思ってみてください。

そして、何より、ご主人の存在を思い出していただけたらと思います。

ご自身のお子さんについて、ご主人と話し合って一人でも二人でもいいと書かれておられますよね。お二人には、夫婦でコミュニケーションをすることができ、夫婦で決めていける土壌があると感じます。
お二人のコミュニケーションを密にして、お互いが頼りにしあう、支え合うことが、心の支えになり、心が変わっていく力になります。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 昌紀

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。